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  • 株式会社コンカン

【代表の人物像&体験談!】「部下に信頼されない『残念な上司』に欠けている"1つ"の特徴とは?」~本当の「リーダーシップ」とは、メンバー 一人ひとりの主体性を尊重することで、チームが自然に動き

今日は、concan代表の私が、「本質的なリーダーシップとは、何か?」を深堀りします。


現代社会に於いては、『働き方改革』や『ハラスメント防止』『多様性の推進』など、リーダーが解決すべきタスクは山積みです。このような"難問"をクリアしつつも、チームの士気を高めて成果を出す為に、リーダーに求められるものとは 何なのか?






リーダーとして迷いが生じた時に役立つのが、グローバル企業「ブリヂストン」で社長を務めた「荒川 詔四氏」の著書「優れたリーダーはみな小心者である。」があります。

この"本"では、世界を舞台に活躍した「荒川氏」が、コンプレックスと捉えられがちな「繊細さ」や「小心さ」を、寧ろ リーダーが大事にすべき「武器」として肯定しています。

この多くの人を勇気づける内容に、SNSでは「最も心に刺さったビジネス書」「悩んでいることの答えがここにあった」と"共感"の声が多数寄せられました。今回は、この"本"より 一部を抜粋して、「部下の信頼を得られない『残念な上司』に欠けているもの」とは何かを紹介します。


■1【一流のリーダーは、みな「繊細さ」を持ち合わせている!】

●「優れたリーダーは、みな小心者である。」

このタイトルを見て、違和感を感じる人もいるかも知れませんが、「株式会社ブリヂストン」に身を置いて、四十余年に渡ってグローバル・ビジネスの最前線で戦った経験を持つ「荒川氏」は、そう確信しています。


一般に、優れたリーダーは、周囲を威圧するような"オーラ"を放ち、普通の人には出来ないようなことを大胆にやってのける「図太い人物」というイメージがあるものです。

確かに、ここぞという局面では 腹を据えた決断が出来ることは「リーダーの条件」です。ときには、周囲の反対を押し切って"コト"を成し遂げる「豪胆さ」も求められます。しかし、単に神経が図太いだけでは、真の意味で「優れたリーダー」になることは出来ません。寧ろ、逆です。実際、彼が これまで接してきた一流のリーダーはみな、「繊細さ」を持ち合わせていたのです。


●「『小心さ』をコンプレックスではなく『武器』と考える。」

周囲の人々に細やかに気を配り、常にリスペクトの気持ちを忘れないことが必要です。心配性だからこそ、細部まで徹底的に自分の"頭"で考え抜き、臆病だからこそ あらゆるリスクに備えて万全の準備を怠らないのです。


だからこそ、いざという時に決然とした"意思決定"を下すことが出来ます。そして、その決断を支持する人たちの力を借りながら 難局を乗り越えていくのです。


●「いわば、細やかな神経を束ねて図太い神経をつくる。」

これこそが、真に強靭なリーダーになる"秘訣"なのです。つまり、「繊細さ」「小心さ」は短所ではなく 長所だということです。これらの内向的な性質をコンプレックスとして捉えるのではなく、「武器」として活かすことが出来る人が優れたリーダーへと育っていくのです。


●「入社当初 荒川氏は、会社の雰囲気に気圧されていた。」

彼自身、かつては自分の「繊細さ」にコンプレックスを感じていました。元々 引っ込み思案で、人付き合いも得意ではない性格でした。大学では、美術部に所属して、黙々と油絵を描くのが好きな大人しい学生でした。

そして、「ブリヂストン美術館」(現アーティゾン美術館)があるような会社だから、きっと"文化的な会社"に違いないと思い込んで、1968年にブリヂストンタイヤに入社。これが大いなる勘違いだったそうです。いざ入社してみると、文化や芸術の繊細な世界とはかけ離れた、荒々しい職場だったのです。野武士のような雰囲気の先輩が闊歩する社内で、痩せてひょろひょろだった『荒川氏』は気圧されるばかりでした。「ここでやっていけるのか」と頭を抱える毎日だったそうです。


●「赴任先のタイで思いもよらないトラブルに。」

『荒川氏』に、転機が訪れたのは 入社2年目。大学でタイ語を学んでいたことが評価されたのです。当時、立ち上げの真っ只中にあったタイ・ブリヂストンの工場に配属されました。赴任後 しばらくして、「タイ人従業員による在庫管理が混乱しているので正常化してくれ」と上司に指示をされた彼は、在庫管理の改革に取り組むことになりました。

とはいえ 入社2年目、何の肩書もないペーペーです。「舐められたらダメだ」。そう気負った彼は、無理して強い姿勢でタイ人従業員たちに改善を要求。これが、思いもよらないトラブルを生み出しました。


タイ人従業員たちの猛烈な反発を食らったのです。

こちらとしては スジの通った指摘をしているつもりなのに、全く言うことを聞いてくれません。それどころか、「若造のくせに威張りやがって、なんだコイツは」という態度をあからさまに取られる始末。在庫管理が適正化するどころか、職場が機能不全に陥りかけたのです。困り果てた彼は、上司に泣きつきました。ところが、工場は24時間稼働が始まったばかりだったので、正に 戦場のような忙しさ。多忙を極める上司たちも相手にしてくれませんでした。「それは、お前の問題だろう? お前が自分の仕事が出来ていないだけだ」と突き放されています。しかも、彼自身、日常業務だけでも手いっぱい。

毎日 夜中まで残業しながら、在庫管理の問題まで抱え込んでしまった訳です。


●「『荒川氏』が、追い詰められた結果 とったアクションとは?」

彼自身、心が折れそうになっていました。「もう辞めたい」とまで思いましたが、当時は 国際航空運賃が非常に高額だったので、日本に逃げ帰ることも出来ませんでした。

「なんとかするしかない」。追い詰められた彼は、そう腹をくくるほか無かったのです。

「なぜ、上手くいかないのか?」。彼なりに懸命に考えました。そして、頭ごなしに仕事を否定されて、反発を感じない人間など どこにもいないという当たり前のことに気づきました。そこで、こちらから現場に出向き、一人ひとりと丁寧なコミュニケーションを取り続けました。そして、「もっといい方法で在庫管理をすれば、みんなの仕事もラクになる」と提案しました。「その為には どうすればいいか?」を一緒になって考え、率先して身体を動かし、汗をかきました。


しばらくは相手にして貰えなかったそうですが、彼らも徐々に「日本から来た生意気な野郎も、やっと分かったか」と態度を軟化。仲間に入れてくれるようになったのです。そして、彼が思い描いている在庫管理の理想形にも"共感"を寄せてくれ、それ以降は、うるさく言わなくても彼らが主体的に改革を進めていってくれるようになったのです。


●「『繊細さ』こそがチームを動かす。」

『荒川氏』は、彼らの姿を見ながら、目から鱗が落ちる思いでした。リーダーシップとは、相手を無理やり動かすことではありません。そんなことをしても反発を食らうだけです。それよりも、魅力的なゴールを示して、メンバーの"共感"を呼ぶことが重要です。

そして、メンバー一人ひとりの主体性を尊重することで、チームが自然に動き出す状況を創るのです。こうして結果を生み出していくことこそが、リーダーシップなのです。その為には、相手の気持ちを思いやる「繊細さ」こそが武器になるのだ、と気づいたのです。


人によって求める上司像は 様々ですが、例えば『問題解決能力』や『決断力』、『有能さ』と共に 大切なのは「部下への思いやりや、気遣い」=「繊細さ」が重要だということです。

組織が成果を発揮するには、上司と部下が「ベクトル」を合わせて業務を遂行することが不可欠です。そして 人が思う上司像に、自分を合わせる必要はないものの、自分自身としてどのような上司像を目指すのかを考える必要があると思います。


■2【優れたリーダーはみな小心者である。(本書紹介)】

●「繊細」でなければ、「本物のリーダー」にはなれない!

日本を代表するグローバル企業で、全世界14万人のトップを務めた著者が教える「リーダーシップの教科書」!

「自信がないのが武器である」「心配性だから先見の明が育つ」「臆病者ほど決断力がある」「小心な楽観主義者が最強である」など 25の知恵が書かれている!


ここで、荒川氏のプロフィールを紹介します。

■3【著者プロフィール】

●荒川 詔四(あらかわ しょうし)

世界最大のタイヤメーカー 株式会社ブリヂストン元CEO。

1944年 山形県生まれ。東京外国語大学 外国語学部インドシナ語学科卒業後、ブリヂストンタイヤ(のちにブリヂストン)入社。タイ、中近東、中国、ヨーロッパなどでキャリアを積むほか、アメリカの国民的企業ファイアストン買収時には、社長秘書として実務を取り仕切るなど、海外事業に多大な貢献をする。


タイ現地法人CEOとしては、国内トップシェアを確立すると伴に、東南アジアに於ける一大拠点に仕立て上げたほか、ヨーロッパ現地法人CEOとしては、就任時に非常に厳しい経営状況にあった欧州事業の立て直しを成功させる。

その後、本社副社長などを経て、同社がフランスのミシュランを抜いて世界トップシェア企業の地位を奪還した翌年、2006年に本社CEOに就任。「名実ともに世界ナンバーワン企業としての基盤を築く」を旗印に、世界約14万人の従業員を率いる。


2008年のリーマンショックなどの危機をくぐりぬけながら、創業以来最大規模の組織改革を敢行したほか、独自のグローバル・マネジメント・システムも導入。また、世界中の工場の統廃合・新設を急ピッチで進めると伴に、基礎研究に多大な投資をすることで長期的な企業戦略も明確化するなど、一部メディアから「超強気の経営」と称せられるアグレッシブな経営を展開。その結果、ROA6%という当初目標を達成する。

2012年3月に会長就任。2013年3月に相談役に退いた。キリンホールディングス株式会社社外取締役などを歴任。


◎と言うことで…

「部下に信頼されない『残念な上司』に欠けている"1つ"の特徴とは?」と題して書いてきましたが、ここで 世界的なIT企業のGoogleが明かした「有害な上司の"8つ"の特徴!」を紹介します。


Googleは、これまで大企業が手掛けた中では 最も徹底した管理職の行動調査を実施しました。Googleが開設した、組織改善に向けた社内研究開発ラボ「ピープル・イノベーション・ラボ(PiLab)」では、2009年から「より良い上司」についての調査研究を行なっています。


その調査では、評価の最も高い管理職と最も低い管理職の違いを明らかにするため、「勤務評価」、「従業員調査」、「トップマネジャー賞への推薦」などの情報を集めました。

調査チームは、何百ページものインタビューメモとデータをまとめ上げ、その結果を従業員と共有しました。


■4【本人が気づいていない有害な上司の"8つ"の特徴】

この調査で、「優秀な管理職」には"8つ"の資質があることが確認されました。

皮肉なことに、これらの特徴の逆の行動が、まさに「有害な上司」の行動になるのですが、殆どの有害な上司は、自分に問題があることにさえ 気づいていないのです。


◆特徴1.「部下に技術指導をしなければならない時、イライラしてしまう──」

Googleの調査によると、優秀な管理職は、「コーチングスキル」に関して部下から高い評価を受けています。


◆特徴2.「部下の仕事をすべてダブルチェックしなければならないと思っている──」

これは「マイクロマネジメント」の一種であり、非常に有害な性質と考えられています。


◆特徴3.「部下が仕事をきちんとこなしているかどうか以外には、部下のことを何も知ろうとはしない──」

「心の知能指数」(EQ)は、管理職としての成功を最も確実に示す予測因子の一つと考えられています。信頼と尊敬を得るには、"気遣い"が不可欠なのです。


◆特徴4.「常に予定より遅れていて、方向が定まっていないと感じる──」

コントロールができず、仕事を上手く取り仕切れていないように見えるのは、「自己管理」ができていない証拠です。自分自身の効率と生産性を管理できないのであれば、それを 他の人に期待するのは無理な話です。


◆特徴5.「チームと対話するよりも、オフィスにこもっていたい──」

「非社交的な傾向」は、コミュニケーションが苦手と感じている人の特徴です。


◆特徴6.「部下のキャリアアップは、自分ではなく、部下の関心事であるべきだと考えている──」

部下の成功に投資すれば、部下の忠誠心と定着率が高まります。また、あなたにとって部下が、より価値のある存在にもなります。


◆特徴7.「現在のチームで既存の目標を達成するところを想像できないせいで、部署の成長を計画できない──」

優れた管理職は、常に成長に関する明確な「ビジョン」を持っており、それをチームに伝えることで、彼らのモチベーションを高めています。


◆特徴8.「自分にはないスキルを部下が持っており、それに頼らざるを得ないことが気に食わない──」

一流の管理職は、「自分自身の強み」を知っており、チーム内の誰かの強みに脅威を感じないものです。


●しかし、誰もが管理職に向いている訳ではありません。職場に於ける「ペルソナ」(人物像)で判断できると思います。

ギャラップの調査によると、企業は82%もの割合で、管理職の人選を間違えているそうです。優れた上司になる為の適切な「ペルソナ」に、誰もが当てはまる訳ではありません。

だからといって、ダメな人間という訳ではありません。ただ、もっと個人として貢献できる「キャリアパス」を探す方が、より幸せで満足のいくキャリアを歩めるということです。

自分独自の強みの組み合わせに最も適した職を見つけることは、「管理職」を名乗れるようになることよりも重要です。

何故なら、「有害な上司」のレッテルを貼られると、キャリアが台なしになってしまうからです。

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