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【代表の人物像&体験談!】「コロナ禍の『飲食業界』の撤退の現状!」~閉店ラッシュの飲食チェーンが、退去時にあえて「元の状態」に戻す理由とは?~

「新型コロナウイルス」の蔓延で、首都圏エリア中心に「緊急事態宣言」が続く中で、大型飲食チェーンの閉店が止まりません。そこで 今日は、飲食チェーンの閉店後の『空き店舗』の次の「利用方法」をマーケティング目線で考えてみたいと思います。




「新型コロナウイルス」感染拡大を踏まえて、国は 昨年2020年4月7日に1度目の「緊急事態宣言」を7都府県に発令し、4月16日に対象を全国へと拡大しました。

以降、現在に至るまで、「外食産業のチェーン店」では、大量の閉店ラッシュが続いています。


コロナ禍、外食産業の経営は、予断を許されない状況が、しばらく続くと思われます。特に 首都圏を主戦場としている「飲食店チェーン」は、前回の「緊急事態宣言」以上に"死活問題"となっています。

コロナの影響が、このまま続けば、「飲食店チェーン」の経営状況は 益々 悪化し、閉店の追加発表は続いていくと思われます。


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【外食産業チェーン店の閉店状況!】

●「甘太郎」や「かっぱ寿司」を展開する『コロワイドグループ』は、約200店を閉店。

●「ガスト」や「ジョナサン」を展開する『すかいらーくホールディングス』は、首都圏を中心に 約200店の閉店。

●『ジョイフル』も同名で展開するファミリーレストランを約200店 閉店。

●「ロイヤルホスト」「天丼てんや」を展開する『ロイヤルホールディングス』は、約90店を2021年末までに閉店。

●『吉野家ホールディングス』は、「吉野家」「はなまるうどん」「京樽」など、最大150店舗の閉店を発表。

●居酒屋チェーンの『ワタミ』も、114店舗を2021年3月末までに閉店。


このように、大型の「飲食店チェーン」が、首都圏だけでも『1.000店』を優に超えようとする閉店状況に陥っています。そんな中「『空き店舗』は、どのように活用すればいいのだろうか?」


この「問題」をマーケティングに於ける「競争戦略」(competitive strategy)を切り口にして、「逆転の競争戦略」理論を軸に『空き店舗』の今後の展開方法を考えてみます。

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「競争戦略」といえば、アメリカの経営学者、ハーバード大学経営大学院のマイケル・ポーター教授が提唱する【3つの競争戦略(コスト・リーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略)】が有名ですが、日本では 早稲田大学ビジネススクールの山田英夫教授の「逆転の競争戦略」が有名です。


今回は、この山田教授が提唱する理論に、照らし合わせて『空き店舗』問題を考えてみます。


「逆転の競争戦略」の「逆転」とは…

◆1.「業界下位の企業が、業界1位の企業を逆転する」

◆2.「業界1位の企業の強みを分析して攻撃方法を考え、弱みにする」

という"2つの意味"を持っています。そして 業界1位の企業、つまり「リーダー企業」の「強み」を「弱み」に変えるには、下記の"3つ"の立場からリーダー企業を倒す戦略を「逆転の競争戦略」は示しています。

●1.「挑戦者:同業の企業」

●2.「侵入者:隣接する業界からの企業」

●3.「破壊者:業界ごとなくそうとする企業」

この"3つの立場"を「外食産業」の現状に置き換え、『空き店舗』の今後の展開方法を予想してみます。

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【1.わざわざ 物件を元の状態に戻す理由】

●1.「挑戦者:同業の企業」

まず、最初に考えられるのは、同業他社による活用です。しかも 大手の「居抜き物件」であれば、機材はそろっています。「看板」さえ書き換えれば、それこそ 次の日から営業できます。

今のテナント側からすると、退去に関わる什器や器材の移転運送費、元の状態に戻す工事費等を削減できます。次に入るオーナー側からすると、大型物件であれば、初期投資に掛かる2.000万~3.000万円の費用を節約できます。応用がきけば、最低限の支出で済むます。ただし その為には、什器や機材、厨房機器の設備や内外装の権利を譲渡する為の「造作譲渡契約」を結び、その内訳を確認しておく必要があります。


ところが、「大手チェーン」であれば、必ず「スケルトン」と呼ばれる、当初の「箱もの状態」に戻してしまいます。「スケルトン」とは、建物ができたばかりの内装設備が何もない、柱や梁、床などむき出しの骨組みだけとなる元の状態のことです。残していくものに"残存価値"があれば、「造作譲渡料」を貰うことさえできるのに、なぜわざわざ 元の状態に戻してしまうのか?

それは…

店舗にあるものすべては、その企業が それまでに培ってきた「経営ノウハウの塊」というべき"秘密の宝庫"だからだそうです。例えば、「テーブルやカウンター、イスの高さや素材。器や機材からは、どんぶり1杯ごとのごはんのグラム量や、その上に掛かる具材の温度管理も分かる。」敢えて 退店費用を掛けてまで元に戻すのは、"敵となる相手"に手の内を明かさない為なのだそうです。

しかも現在は、コロナ禍による未曽有の危機的状況のなかで、これだけの閉店数であれば、同業他社が新たに投資をしてまで『空き店舗』に出店することは、現実的には難しい状況なのに。

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【2.不採算店舗を閉鎖し、来店動機が明確な業態へ急速転換】

●2.「侵入者:隣接する業界からの企業」

では、隣接する業界がこうした『空き店舗』を活用するのはどうだろうか?

異なる業界へと進出した これまでの事例として、「スーパーやコンビニ、通販会社」が、銀行業へ進出するケースはありましたが、コロナ禍に於いては、ほかの業界が新たに飲食業へ進出することは厳しい状況です。

今後、物件の賃貸料が下がるのであれば、『空き店舗』の一部にコンビニが出店し、飲食店代わりに弁当販売を行うことや、郊外に展開している大型店舗の回転寿司チェーンなどが、都市部に中規模店で進出することはありえます。隣接する「業界」というよりも、「グループ企業」が飲食店業種へ進出するケースは大いに考えられますし、実際に そのような動きが加速しています。


例えば、『すかいらーくグループ』は、ビュッフェ形式の店舗や、オフィス街や ショッピングセンターにある店舗といった、不採算となる店舗を続々と閉店しています。その一方で、顧客の来店動機が明確な回転ずしなどの業態で、郊外エリアを中心に80店の新たな出店を計画しています。グループ全体の中で、飲食ブランドの転換を図ることで、雇用の確保にも繋げる予定です。グループ全体の売り上げを少しでも回復すべく、「大手飲食チェーン」のたゆまぬ模索はこれからも続きそうです。

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【3.コロナ禍 特有の状況を利用して二毛作ビジネスを狙う】

●3.「破壊者:業界ごとなくそうとする企業」

イノベーションは、日常では生まれることはありません。やはり 急激な環境の変化が起こる中で、新たに生まれるものです。近ごろ、このような状況下でも好調なビジネスモデルがあります。「サブスクリプションサービス」です。商品ごとに その都度、購入金額を支払うのではなく、一定期間の利用権として料金を支払う方式です。2019年度のサブスクの国内市場規模は、6.835億2900万円。2020年度は、前年度比 15.2%増の7.873億円が予測されています。話は少しそれますが、コロナ禍を後押しに急増したものに『ウーバーイーツ』をはじめとしたフードデリバリーサービスがあります。

デリバリーの多い店舗の前で、利用者からの受注を"配達員"がじっと待つ姿を比喩した「ウーバー地蔵」という"言葉"まで生まれています。店前の歩道で待機することで通行人の邪魔にもなり、たばこのポイ捨てや 路上飲食を行う"配達員"もいたりして、問題となっています。

そこで、『空き店舗』を彼らの「有料の休憩スペース」として活用したら、新たなビジネスモデルが生まれるかも知れません。例えば、スペースにテーブルやイスを用意し、トイレを完備します。ドリンク販売やシャワースペースは、オプションでも付けます。そのスペースを1ヶ月、3ヶ月といった利用単位のサブスクで、課金していくのです。彼らは、昼と夕刻の飲食時間が稼ぎ時であり、その時間帯は利用しないでしょう。 その為、飲食の時間帯には近隣のジョギングやマラソンランナーの利用を促進します。ビジネス街や繁華街の立地であれば、昼食時や会社から帰宅までの隙間時間にランナーは走る為、フードデリバリーサービスの繁忙時間とは時間がかぶらず、「二毛作ビジネス」となるのです。コロナ禍の収束後は、机とイスが配置してあるのだから、文化教室スペースとしての活用も出来ます。利用料金を下げる為、エナジーフードやドリンク、シューズ、自転車などのメーカーがプロモーションの一環としてスポンサーとなり、店内にブースを置くのも面白いかも知れません。 その場で栄養補給の為のフードやドリンク、サプリメントの販売、シューズや自転車のレンタル・販売、マッサージ等も可能となります。因みに、自転車店が一番の収益としているのは、パンクなど修理関連だそうです。2020年は、コロナ禍により衛生面に配慮した消毒や除菌グッズ、非対面と非接触の工夫を凝らした接客サービスなど、新たなビジネスが生まれました。また、売上減少を食い止める為にテイクアウトやデリバリーサービスも急速に拡充しました。

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◎と言うことで…

コロナ禍、そして緊急事態宣言が続く中、「外食産業のチェーン店」では、大量の閉店ラッシュが続いていますが、その飲食チェーンの閉店後の『空き店舗』の次の「利用方法」をマーケティング目線で考えてみましたが、コロナ禍のこの厳しい局面を"ピンチ"として埋没してしまうのか、もしくは 新たな"ビジネスチャンス"として明日への希望に変えられるのか。外食産業界に限らす 全ての業界が、いや応なく大きな転換と革新の時期を迎えていると思います。

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