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【代表の人物像&体験談!】「ポートフォリオとは?」〜 Portfolioの意味と"3つ"の業界での使い方!~

今日は、concan代表が思う「ポートフォリオの"本質"」について書きます。


「ポートフォリオ」という言葉は、クリエイターが実績をアピールする為の『作品集』という意味で使われるイメージが強いかと思います。しかし、『クリエイティブ業界』以外の「金融用語」や「教育用語」としても使われています。

今回は、そもそもの「ポートフォリオ」という"言葉"の意味を、『語源』からその由来を探り、各業界に於ける「ポートフォリオ」の使い方を紹介します。


普段、単なる「作品集」の意味で無意識に使ってしまいがちな「ポートフォリオ」。様々な角度から「ポートフォリオ」に対する理解を深めていくことで、「ポートフォリオ」に"本来"求められている深い意味を探ります。







●まず、「ポートフォリオ」の『意味』と『語源』から紹介します。『Portfolio』とは、複数の書類をひとまとめに持ち運べるケースという意味です。

Portfolio(ポートフォリオ)とは、日本語に直訳すると「紙ばさみ」「折りかばん」「書類入れ」という意味です。つまり「書類を運ぶためのケース」のことを表し、個々の書類を別々に扱うのではなく、『書類全体をひとつの物』として扱うという意味を持っています。


一見、「バインダー」や「ファイル」と似たようなニュアンスに聞こえますが、これらは正確に言うと「書類を糸などで綴じる」という意味を持つことから、「ポートフォリオ」とは 若干の違いがあります。「ポートフォリオ」の本来の意味は、そのファイルにきれいに綴じられる前段階の紙書類をひとまとめにして、運びながら出し入れ出来る『ケース』といった"イメージ"です。


「ポートフォリオ」は、相手に合わせて内容を変えていくものです。「書類を綴じない」=「内容物をひとまとめにしながらも、部分的に差し替えることを前提にしている」という点が注目ポイントです。つまり、「ポートフォリオ」は、完成品をひとつだけ作るのではなく、『提示する相手』と『状況』に応じて内容を差し替えていく、という意味合いが そもそもの"根本"にあるのです。


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例えば、Webデザイナーの場合、UIに強みを持つWeb制作会社を訪問する時は、自分のUIスキルがアピールし易い資料を中心に「ポートフォリオ」をまとめ、グラフィックにこだわりの強い会社を訪問する時は、グラフィックスキルをアピールし易い資料を中心にまとめる、そういったアレンジが自然の流れです。


また、こまめなアップデートも大切です。特にWeb系のクリエイター職は、『技術の進化』や『トレンド』の変化のスピードが速い為、一回 作って終わりということではなく、出来る限り新しい作品に差し替えが必要です。



英語である「Portfolio」の語源は、イタリア語の「Portafoglio」(ポルタフォリオ)という単語です。このイタリア語の「Portafoglio」は、『札入れの財布』を意味します。Portaは「運ぶ」「支える」「保つ」という意味を持つ接頭語で、Foglioは「紙」「紙幣」のことです。「紙幣を持ち歩く」という組み合わせで、そういった札入れ専用の「財布」のことを指します。現代の英語では、「Wallet」にあたります。


また Portaは、英語の「portable(ポータブル)=携帯用の」に通じます。その意味から考えても、「ポートフォリオ」は、営業活動をする時点というより、クリエイターとしての『自己紹介資料』として日頃から準備・携帯しておくべきものです。そして、様々な機会にクリエイター仲間や知人などに見せて、出来だけ多くの意見を貰う為のものです。そうすることで、「自分を知らない第三者に、自分を紹介するポートフォリオとして理想的かどうか」を確認することが出来ます。そして「ポートフォリオ」をブラッシュアップすることも出来ます。更に、「ポートフォリオ」を他者に見せるという経験を繰り返すことで、『プレゼンテーション』も上達していきます。



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次に…

【"3つ"の業界に於けるポートフォリオの使い方!】

「ポートフォリオ」とは、元々『書類を運ぶ為のケース』であることから、「ひとかたまりの意味・目的を持った書類の束」というニュアンスがあります。そして現代では、主に「金融・投資系」「教育系」「クリエイター系」で、それぞれ慣用的に異なる意味を持つ言葉として定着しています。


◆1.「金融・投資用語のポートフォリオ」

〇『金融・投資用語』としてのポートフォリオは、現金、預金、株式、債券、不動産など、投資家が保有している『金融商品』の一覧や、その組み合わせの内容(株式の銘柄などまで具体的に)を指しています。もう少し詳しく説明すると、投資家はリスク管理の為に自らの資産を複数の『金融商品』として分散する事があります。このリスク管理については、よく『卵』と『かご』の話に例えられます。『卵』を1つの『かご』に入れてしまうと、その『かご』が落ちた時に 全ての『卵』が割れてしまいますが、1つずつ違う『かご』に入れておけば、たとえ 1つの『かご』を落としてしまっても、他の『卵』は 安全です。このように、資産家も自らの資産を様々な種類の『金融商品』に分けて投資することで、リスクヘッジを図っています。


この投資を分散させること、または その分散の組み合わせのことを、金融・投資分野では「ポートフォリオ」と呼んでいます。この「ポートフォリオ」を見れば、投資家がどのような『金融商品』をどれだけ保有しているかが分かるだけではなく、保有資産の分散の仕方からリスクに対してどのようなヘッジ(分散による備え)をしているのかが見て取れます。特定の『金融商品』だけに偏った資産配分をすると、予測外の大きな市場変動があった場合、資産の殆どを失ってしまうリスクがあります。それを避ける為、「様々な金融商品にバランス良く資産を配分しておいた方がいい」というのが「ポートフォリオ」の考え方であり、最もリターンが大きくリスクが小さい最適な組み合わせを探る「ポートフォリオ理論」が研究されています。


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◆2.「教育用語のポートフォリオ」

〇『教育用語』としての「ポートフォリオ」は、教育に於ける『個人評価ツール』(パーソナルポートフォリオ)を指しています。これは、学生たちが学習過程で残した『レポート』や『試験用紙』、『活動の様子』を残した動画や写真などを、ファイルに入れて保存する『評価方法』です。従来の科目テストや知力テストだけでは測れない、『個人能力の総合的な学習評価方法』(質的評価方法)とされ、学校教育だけではなく『自己啓発』など、様々な教育分野で取り入れられています。由来は、1980年代後半にイギリスやアメリカで取り入れられ、1990年代後半に日本に入ってきた、「ロンドン大学のS=クラーク教授」を中心に考案された外来語です。教師と共に生徒自身も『自己評価』を行いながらステップアップしていくというものである為、保存する情報は学生たちが自分のことを客観的に見る事ができるよう、"意義"のあるものを取捨選択していく方式となります。


このような評価する為に収集されたもの、もしくは それらを評価する方法を、教育分野では「ポートフォリオ」と呼んでいます。


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◆3.「クリエイティブ用語のポートフォリオ」

〇これが、今まで皆さんが認識されていた「ポートフォリオ」のことだと思います。所謂「作品集」であり、自分の職種に於ける『実績』や『力量』を評価して貰う為に作成する資料です。クリエイターの様々な活動には、欠かせないものですが、フリーランスのクリエイターが営業資料として作成したり、デザイン会社が会社案内の補完資料として作成したりと、様々なタイプがあります。


グラフィック領域のデザイナーであれば、今まで自分がデザインしたパンフレットやポスター、書籍の表紙などのデザインを中心にまとめています。Web領域のデザイナーであれば、Web上で作品を紹介するWebポートフォリオ(ポートフォリオサイト)を作成する場合もあります。ただし、この場合もペーパーにプリントアウトした「ポートフォリオ」は別に添えた方が有利です。


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◎と言うことで…

「ポートフォリオの意味と"3つ"の業界での使い方」について書いてきましたが、「ポートフォリオ」という"言葉"は、クリエイターの営業資料以外にも、様々な"意味"があること、そして 様々な角度から「ポートフォリオ」の"意味"を掘り下げていくことで、「ポートフォリオ」が単なる「作品集」ではない深い"意味"があることが理解できます。

クリエイターが仕事で「ポートフォリオ」を活用する場合、訪問する会社の『性格』に合わせて内容を"最適化"する事が重要です。その為には、常日頃から作成したものを、ブラッシュアップする事も必要です。

また「3つの業界に於ける「ポートフォリオの使い方」では、一見 無関係に思える『金融投資用語』や『教育用語』としての「ポートフォリオ」にも、"共通点"が見えてきます。それは「様々な要素を組み合わせた ひとかたまりのもので、その各要素を自由に扱えるようにしたパッケージ」という意味を持っている事です。


また クリエイターにとって、この「ポートフォリオ」を自分以外の他人が触れる時、その全体と中身が明確に伝わるように整理されたものが本来の「ポートフォリオ」です。そして、それらを一つひとつ読み解いていく事で、『作品』の"目的"や"意図"を明確に見えなければなりません。こうした 経験やスキルを幅広く読み解く事によって、その人の『価値』が見えてきます。そして『仕事』への取り組む"姿勢"や達成"プロセス"を見ることで、その人の『実力』も図れます。

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