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  • 株式会社コンカン

【代表の人物像&体験談!】「アイデンティティとは、何なのか?」~副題:今こそ、「アイデンティティ」=「自分らしさ」の再構築が必要!~

今日は、concan代表の私が「アイデンティティの重要性」について紹介します。



みなさん!

例えば、こんな質問をされたら、あなたなら どう答えますか?

「あなたは、何者ですか?」

こんな時、ほとんどの日本人は、所属や肩書き いわゆる 相手に「名刺」(会社名)を渡します。これは「その人」=「会社名」ということを意味しますが、実際は そうでありません。

本来は「その人」≠「会社名」です。


では、「名刺」(所属・肩書き)を使わずに、「何者なのか?」の答えが「アイデンティティ」だと、私は考えています。


「アイデンティティ」という"言葉"を聞いたことがあっても、どういう意味なのか知らない人も多いと思います。

「アイデンティティ」という"言葉"は、大学の心理学や哲学の授業、自己啓発本や自己理解セミナーなどで頻繁に使用されています。深い、難しい"言葉"です。


現代社会は、インターネットの進化でグローバル化・情報化が急速に進んでいます。また、社会活動は もちろん、個人の価値観も様々な種類や傾向に分散され多様性が許容されるようになりました。いわゆる「個性の時代」であり、「選択肢が多い自由な時代」です。

このような時代だからこそ「アイデンティティ」という"言葉"を理解しておいて"損"はないと思います。

そこで、今回は この「アイデンティティ」を深堀りします。


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まずは、

「アイデンティティ」の辞書的な意味から紹介します。

■1【アイデンティティの辞書的な意味!】

「アイデンティティ」の辞書的な意味は、英語(Identity)で「同一であること」「本人であること」といった意味で使われ、日本語(心理学・社会学の分野)では、一貫した自己・自我を意識する「自己同一性」(Self-identity)と訳されます。


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●もう少し具体的に言うと…

「アイデンティティ」とは「他者との関わりの中で得る『自分は何者なのか?』という"問い"に対する答え、『自分は自分である』という感覚と、『今日の自分と明日の自分は同じ人』という自覚」のことです。


他者や社会から与えられた属性「名前」「社会人」「母親」「教師」「学生」や、自分が所属するところ「日本」「福岡県」「野球チーム」「企業」に囲まれていることで、はじめて、私たちは「自分とは何者か」を認識できます。

そして属性や所属を組み合わせたとき「日本の福岡県で、学校の先生をしていて、土日は 野球チームの一員として キャッチャーを頑張っている『山田太郎』30歳」という"アイデンティティ"が確立されます。

しかし、場合によっては この中の強く"コミット"する一つ「私は教師だ!」という場合の「教師」を指して、"アイデンティティ"という人もいますが、それは間違いです。


何故なら「どんな"想い"で、どんなことを"大切"にし、どんなことが"得意"で、どこを"目指す"教師なのか」を語ることが、その人の「アイデンティティ」だと、私は考えているからです。


また「アイデンティティは一人で確立するもの」と思っている人もいますが、それは誤解です。自分の色んな側面を他者に見せて、それを承認する他者がいることが「アイデンティティ」を確立するためには不可欠なのです。


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■2【アイデンティティ概念の提唱者!】

「アイデンティティ」を理論的な"言葉"として定着させたのは、米国のイェール大学やハーバード大学で教員を務めた『発達心理学者』(精神科医)の「エリク・ホーンブルガー・エリクソン氏」です。「エリクソン氏」は、人間の発達を独自に"8つ"に分け、そのうち『青年期』に獲得すべきものを「アイデンティティ」と名付けました。


●「エリクソン氏の"8つ"の心理段階」

「発達段階/時期/段階別の発達課題」⇒「①『乳児期』(信頼感 vs 不信感)」、「②『幼児前期』(自主性 vs 羞恥心)」、「③『幼児後期』(自発性 vs 罪悪感)」、「④『学童期』(勤勉性 vs 劣等感)」、「⑤『青年期(思春期)』」(アイデンティティ vs アイデンティティの混乱)」、「⑥『初期成人期』(親密性 vs 孤立・孤独)」、「⑦『壮年期』(生殖 vs 停滞感)」、「⑧『老年期』(自己統合 vs 絶望)」


小さなころから『青年期』に掛けてたくさんの人と会って話し、コミュニケーションを交わすことで、「アイデンティティ」が確立すると「エリクソン氏」は考えたのです。


しかし「エリクソン氏」が挙げる課題「青年期にはアイデンティティを確立しよう」は、心や社会と上手く関われないと出来ない難しい課題です。

「自分に自信が持てない」、「友達や家族にたくさん否定される」、「悪い道にどんどん進んでしまう」などがあります。


「エリクソン氏」自身も「アイデンティティ」は、『青年期』にそんな簡単に確立できるものではないと分かっていました。失敗する可能性も大きく、失敗すると生活に与える影響も大きいかも知れない、そこで『青年期』の若者が自分の「アイデンティティ」を失敗を恐れることなく探せる期間を【モラトリアム期間】(自分自身を見つけるための時間)と名付けました。


しかし、「エリクソン氏」が考えた この流れは、近代特有の世界や社会を前提にしていたので、現代に入ってから 少しずつ この流れと現実の"ギャップ"が大きくなってきました。

その結果、生じているのが「アイデンティティの危機」(アイデンティティクライシス)や「大人になっても自分探しが止まらない状況」です。


そこで、現代では「アイデンティティは絶対的なものではなく進化するもの」「アイデンティティを確立するためには他者が必要」と言われています。自分一人で悩んでも「アイデンティティ」は確立できませんし、一度 確立できたからといって"永遠"に変わらないものでもなく進化するものなのです。


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■3.【今こそ、「アイデンティティ」の再構築が必要!】

「アイデンティティ」を分かり易く表現すると…

「自分が何者であるかを認識すること」、「時間を経過しても自己には連続性があること」。一言でいえば「自己同一性」「主体性」「個人の根幹」と表現されます。


もっと、端的に言えば「自分らしさ」のことです。

それは、「自分が何者か」という他者との明確な違いや自分だからこそ持っている「個性」「強み」「らしさ」など、本来 自分が大切にしている「本当の自分自身」のことです。

「人生」や「長期的なキャリア」を築いていくには「自分が何者か」を認識し、他者との違いを明確にしながら「自分らしさ」に"こだわって"いくことが重要だと思います。


何故なら、「人は社会に役に立つ」ために生まれてきました。そして、人は他者とは根本的に「違う存在」であり、「違う存在」であるからこそ、他者とは違う『視点』や『才能』を生かして「社会に役に立つ」ことが出来るからです。


しかし、多くの人は「アイデンティティ」=「自分らしさ」が何かを分かっていないと思います。

その理由として、殆どの人は「自分が、どのような『人生』を歩んで行きたいのか、自分が望む『人生』とは 何か」について深く考えて「長期的なキャリア」を築いていないからです。


学生生活を終えると"機械的"に、"盲目的"に安定しているからといって、公務員や有名な大企業に就職することが「キャリア」だと思い込んでいます。

この"発想"は、組織や企業の"器"や"命運"に「人生」を預けている「20世紀型のキャリア」であり、自分が望む「人生」に直結していないので、組織や企業の環境の変化に「人生」が翻弄されてしまう非常に危険性が高い「キャリア」なのです。


また、殆どの人は、自分の"意思"で組織や企業を選んだというよりも、家族や他の人達の期待や評価を気にしながら「人生」や「キャリア」を選んでいます。

これは、本当の自分に向き合った「人生」や「キャリア」ではありません。そのため「自分の本当のアイデンティティ」とは言えないのです。


また、中には「組織や企業のアイデンティティ」=「自分のアイデンティティ」になっている人も多くいます。

しかし、自分が属している組織や企業が倒産したり、他社にM&Aされて無くなってしまうと、途端に自分の「アイデンティティ」が不在になってしまい、自分を支えるものがなくなるので"不安"になってしまいます。


ですから、組織や企業に依存する「アイデンティティ」は、「本当の自分のアイデンティティ」とは言えません。

現在の「アイデンティティ」=「自分らしさ」は、幼少から現在までの『価値観』と『行動』との"一致"によって培ってきたものです。しかし、古いパラダイムや社会でしか通用しない「アイデンティティ」では、21世紀を生きることが難しいのです。


それを、意図的に社会変化に適合する「アイデンティティ」=「自分らしさ」に再構築していくことが重要です。

特に、これからは「生涯現役」で社会に『価値』を提供することが不可欠な「人生」となり、今こそ、"ブレない軸"「アイデンティティ」の再構築が必要です。


この「アイデンティティ」の再構築は、これからの『超少子高齢化社会』や『長寿社会』で 自分が望む「人生」を実現させ、組織や企業を超えて 広く社会に『価値』を提供し続けられる「自分らしさ」を再構築していく生涯に渡る"プロセス"なのです。


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◎と言うことで…

「アイデンティティとは、何なのか?」と題して書いてきましたが、ここで「アイデンティティが確立してないと、どうなるのか?」を説明します。


人間は、基本的に他者から認められたい生き物ですが、「自己有能感」というものは 人の行動にかなり影響を与えています。

「自己有能感」とは、自分を他者と比べずに 肯定でき,褒めることができ,励ますことができる"心"の働きのことです。


例えば、高校の部活では チームを引っ張っていくような存在であったのに、大学の"競技力"が高い部活に入った途端に、部活への"コミット"を弱める人がいます。

その人は「大学に入って、別のこともやりたいから"コミット"するのを辞めた」のではなく、「部活に於いて、感じられる『自己有能感』が低下したから"コミット"したいと思えなくなった」と"心の中では思っています。その結果、競技自体への熱量も失ってしまうのです。


「アイデンティティ」を自分の中に持つということは、他者と比較しなくても「自己有能感」を感じられるようになります。逆に、「アイデンティティ」を持たない人は、"常"に他者と比較して、自分が優れていると感じていないと生きられなくなります。


「アイデンティティ」を持たない人というのは、『中学・高校時代』(青年期)に「勉強」や「スポーツ」で良い成績を収めていた人に多いと言われています。「勉強」や「スポーツ」で良い成績を収めている人は、「アイデンティティ」を持たなくても、それらで「自己有能感」を感じることが出来ます。

しかし、受験に落ちてしまったり、大学に入って「勉強」で他者と比較する尺度を失ったり、「スポーツ」で活躍できなくなったりした瞬間に、それらの「自己有能感」は崩れてしまいます。こうして、何かしらの方法で「自己有能感」を得ないと生きられない人が誕生するのです。


しかし、他者と比較して「自己有能感」を感じようとすることは難しく辛いものです。だからといって、ワザワザ 他者と違う存在であろうとしなくても、「自分が自分である」だけで「自己有能感」を感じさせてくれるものが「アイデンティティ」なのです。「アイデンティティ」を確立できないままでいると、自信を失い、自己嫌悪感や無力感に陥り、自分自身でモノ事を主体的に選択することが出来なくなります。「自分らしさ」や「自己の確立」が出来ないことを「アイデンティティ危機状態」といいます。


「アイデンティティ」が確立される『中学・高校時代』(青年期)は、そこに 所属していること自体が「アイデンティティ」になることと、「大学に進む」という敷かれたレールを進むだけで、将来を考えない人が多いことから、「アイデンティティ」の大切さに気が付かないのです。しかし、確実に 大学卒業後の「生き方」に"差"が生まれてきます。


●それでは、最後に「私が考えるアイデンティティとは?」と「アイデンティティを確立するためのステップ!」について紹介します。


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■4【私が考えるアイデンティティとは?】

私が考える「アイデンティティ」とは…

★「自分が何者であるかを認識すること」。


それは、「自分が何者か」という他者との明確な違いや自分だからこそ持っている「個性」や「価値観」、「強み」や「らしさ」など、本来 自分が"大切"にしている「本当の自分自身」=「自分らしさ」と捉えています。


「どんな"想い"で、どんなことを"大切"にし、どんなことが"得意"で、どこを"目指す"〇〇〇(何者)なのか」を語ることが、その人の「アイデンティティ」です。


●「アイデンティティをつかさどる要素!」

大前提として…

★「アイデンティティ」=「自己理解」

◆要素1.「自分ヒストリー」

*「自分ヒストリー」(人生の歴史)=『強み』『輝けるとき』『"ワクワク"するとき』


◆要素2.「ビジョン」

*「ビジョン」(人生の目的・目標)=『成し遂げたいこと』や『手にしたい未来』


◆要素3.「価値観」

*「価値観」=『自分が大切にすること』や『自分を象徴するモノ』


◆要素4.「マインド」

*「マインド」(行動指針)=『在りたい自分』や『自分との約束』


「アイデンティティ」=「要素1」+「要素2」+「要素3」+「要素4」


自分と真摯に向き合い「H.I(Human Identity)」を確立するためには…

●「私は、どんな人間になりたいのか?」(人格)

●「私は、何をしたいのか?」(仕事)

●「私にとっての幸せとは何か?」(価値観)

●「何故、ここにいるのか?」(存在)

を深く考えることが必要です。


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■5【アイデンティティを確立するためのステップ!】

◆ステップ1.「自分ヒストリーを書く」

*自分の「人生」を振り返り、幼少期から現在までの主な出来事を書き出す。


◆ステップ2.「過去の人生で、嬉しかったこと、辛かったことを書き出す」

*過去の「人生」の中で、もっとも「嬉しかったこと」、もっとも「辛かったこと」を、最低"5つ"以上 書き出し、その理由をまとめる。


◆ステップ3.「潜在意識の自己分析を行う」

*自分を見つめる"切り口"として「性格」「仕事」「趣味」「プライベート」(その他)で、それぞれ「強み」「弱み」を"30"以上 書き出し、まとめる。


◆ステップ4.「ライフラインチャートを書く」

*ラインラインチャートを活用し、自分の「人生」を振り返り、「山」(嬉しい)、「谷」(辛い)を、幼少期から現在まで書き出し、その理由を記載する。


◆ステップ5.「価値観リストで選ぶ」

*「価値観リスト」にある"80"項目から"10"項目に絞り、更に "5"項目に絞り、「ラインラインチャート」と照らし合わせ、自分の「価値観」を確認する。


◆ステップ6.「過去の人生で、『輝けるとき』『"ワクワク"するとき』を書き出す」

*過去の「人生」を振り返り、自分が「輝やいていたとき」や「"ワクワク"しているとき」を書き出し、自分の「価値観」と照らし合わせる。


◆ステップ7.「制約がないとしたら、何をやりたいが書き出す」

*何も、条件や制約がないとしたら、「自分がやりたいこと」を書き、自分の"心"に問い掛ける。


◆ステップ8.「アイデンティティ要素1~4を書き出す」

*ステップ1~7までを整理し、「自分ヒストリー」「ビジョン」「価値観」「マインド」を書き、まとめる。


◆ステップ9.「ステップ1~8を整理し、言語化する」

*ステップ1~8までを整理し、「自分のアイデンティティ」を言語化する。


◆ステップ10.「アイデンティティが確立する」

*完成&「自分のアイデンティティ」を半年・一年後に振り返り、進化させる。

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