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  • 株式会社コンカン

【concanトピックス特別編】concanが考える「人が経験から学び、成長するための要素とは?」~副題:経験から学ぶために必要な"3要素"とは「ストレッチ」「リフレクション」「エンジョイメント」だ!

今日は、concanが考える「人が、経験によって成長するプロセス」を紹介します。 ~副題:経験から学ぶために必要な"3要素"とは「ストレッチ」「リフレクション」「エンジョイメント」だ!





激変、そして 加速するビジネス環境の中で、組織が成果を出し続ける為には、個々人が日々の経験から自発的に学び、力を付けていくことが求められます。

では、個人が効果的に学ぶにはどうすればよいのでしょうか。それに対して組織は、どのような支援が出来るのでしょうか。今回は、人が経験から学習するプロセスについて深堀りします。


大学の研究の中で、「熟達論」というものがあります。

「熟達論」では、音楽、医学、スポーツ、チェスなどの研究を基に、「世界レベルの業績に達するまでには 少なくとも10年は掛かる」という"10年ルール"が提唱されています。

熟達者は10年の間に、どのような経験を積んでいるのか、研究の対象は 更に IT分野のプロジェクトマネジャーやコンサルタント、看護師、知的財産の専門家へと広がりました。


■1【学びと、成長を支える"3つ"の要素!】

組織の中で、人が成長する為には、3つの点が大切だと言われています。

◆第1に「良い経験に巡り合うこと」

◆第2に「経験から学ぶ力を持っていること」

◆第3に「良い経験を積む機会が多く、学ぶ力を養ってくれる組織に所属していること」です。


◆1.「良い経験に巡り合うこと」

学びや成長を促す「良い経験」は、自分の能力を高める"きっかけ"を与えてくれるような『仕事』や『課題』に取り組む「経験」のことです。いつまでも自分の能力の範囲内のことばかりやっていては成長はありません。今の自分の能力が『100』だとしたら、『120』や『150』の能力が要求される「課題」に取り組むことで、能力がアップします。

つまり、「今までにやったことがない仕事」「高いクオリティが要求される仕事」「短期間でやらなければならない仕事」「まったく違う見方をしなければならない仕事」というように、自分を"ストレッチ"してくれるような「課題」が、良い経験です。手ひどい失敗も貴重な経験になります。


しかし、どのくらいの難易度の「課題」に取り組むべきかについては、個人差や、経験する時期を考慮する必要があります。「一皮むける経験」という概念がありますが、一皮むける経験を たくさん積むほど、人は成長します。


研究によると、社会人になってからの10年間のうち 前半の5年間は、基礎的なことを"みっちり"と習得し、社会人としての土台を作る時期が必要です。その後に続く、中堅と呼ばれるようになる6~10年目の期間が勝負の時です。

ここで、難易度の高い仕事をこなすことで、10年以降の伸びが違ってきます。


学習のパターンは仕事内容や個人の性格によって異なりますが、大きく分けると、「修羅場型」と「階段型」があります。「修羅場型」は極度に難しい『課題』と格闘することを通して学ぶスタイルで、「階段型」は少しずつ背伸びしながら成長する方式です。調査では、分析能力や説得能力をコアスキルとするコンサルタントのような職種には「修羅場型」が適しており、失敗のリスクが高く、集団管理能力をコアスキルとするプロジェクトマネジャーのような職種には「階段型」が合っていることが分かっています。

しかし、同じ経験をしても成長する人とそうでない人がいます。それは、経験から吸収する能力、所謂「経験から学ぶ力」に違いがあるからです。


◆2.「経験から学ぶ力を持っていること」

組織の中で、人が成長する上で大事な"3つ"の要素のうち、最も大切なのが「経験から学ぶ力」です。良い会社に勤めていて成長機会に恵まれているのに成長しない人がいるかと思えば、悲惨な状況にあっても ぐんぐん成長する人もいます。

どんな環境に置かれていても、「学ぶ力」さえ持っていれば 人は成長できるのです。


「経験から学ぶ力」は、基本的には開発可能です。

何故なら、「経験から学ぶ力」は、「『仕事』に対する"姿勢"や"態度"と深く繋がっているからです。

これまでの研究では、「経験から学ぶことが出来る人」は…

Ο1.「好奇心を持って成長の機会を求めている」

Ο2.「多少のリスクがあっても挑戦している」

Ο3.「困難にぶつかっても乗り越えようという気持ちを持っている」

Ο4.「他者からの批判やアドバイスに耳を傾ける傾向がある」

と言うことが分かっています。そして 何より重要なのは、自分の経験の「振り返り」をすることです。


経験学習では、行動の結果を"内省"して、そこから何らかの『教訓』を引き出すことが重要になると言われています。「PDCAサイクル」で言えば、「C(検証)」と「A(定着・応用)」に当たります。つまり、「困難にぶつかっても やり切る実行力」と、「素直に他人の意見に耳を傾けて」、「自分なりの"教訓"を引き出す姿勢」が大切なのです。


もう一つ考えなければいけないことがあります。

それは、「何のために仕事をするか」という"価値観"、すなわち「仕事の信念」です。新人時代には、上司や先輩からの影響による「借り物の信念」だったものが、次第に自分の直接経験に基づいた"信念"が形成されるようになります。人は、自分の『仕事』について様々な こだわりを持っていますが、根本的な"信念"は「自分のために働くこと」と「他人のために働くこと」に分かれます。プロフェッショナルと呼ばれる人は、この2つのバランスを取っています。非常にレベルの高いテクニックを持っていても、自分のことばかり考えている人は大成しません。


このことは、理想のプロフェッショナル像を検討した「プロフェッショナリズム研究」でも強調されています。自分のことを考えると同時に、顧客・同僚・社会など 他者のことも考えながら『仕事』をするとき、経験から多くのことを学ぶことが出来るのです。何故なら、他者を満足させる為には、色々な知識・スキルが必要になりますし、自分の『仕事』の成果についての"フィードバック"を得ることが出来るからです。「PDCAのサイクルをまわす」、「他者を意識して『仕事』をする」、どちらも 日々の『仕事』の中で実践していけることです。


◆3.「良い経験を積む機会が多く、学ぶ力を養ってくれる組織に所属していること」

人が学び、成長し易い組織と、そうでない組織の違いは、組織の中に「自分で考えて、行動する」風土があるかどうかです。他社がマネできないノウハウを常に磨き続けている「学習する組織」では、必ずと言っていいほど「自分で考える」ことを強調しています。一人ひとりの社員が自分で考え、そこから生み出された知識が積み重なって組織の能力になっているのです。


「知識移転」という"言葉"がありますが、厳密にいうと知識は移転できません。知識は、自分で生み出さないといけないのです。自転車の乗り方を習得する為には、ひざをすりむきながら練習しなければならないのと同じです。書籍や他者のアドバイスは大切ですが、飽くまでも 道具や手がかりにすぎません。本当に使える知識は、自らの「直接体験」を通して得なければならないのです。データベース上に膨大な知が共有されていても、「実体験」が伴わなければ 中々 身に付きません。「知識の共有」は重要ですが、使い方を間違えると 返って逆効果になります。


他人のアイデアを安易に『コピー・アンド・ペースト』する風潮が強まり、自分で考える力が減退する恐れがあるからです。他人の知識を自分なりにカスタマイズしたり、発展させるうちに、組織内で知識が増殖していくのであれば、良い知識共有と言えますが、他者のアイデアが、新しい知識を生み出す刺激となるような風土を創ることが大切なのです。


現在 注目されているのは、組織の中に存在する内部競争の形態です。社員同士が足の引っ張り合いをしているような内部競争は学習を阻害しますが、「いかに有用な知識を生み出したか」という観点で社員が競い合い、切磋琢磨しているような内部競争は学びを促進します。後者のタイプの内部競争が「知識ベースの内部競争」と呼ばれています。社員の生み出した知識の有効性や革新性を積極的に評価する仕組みを導入することで、「知識ベースの内部競争」が活性化します。


もう一つ大事なことは、組織メンバーに「安心感」を提供することです。失敗した人を極端に罰するような組織だと、社員は挑戦しなくなります。YKKでは「失敗しても失敗しても成功しろ」と言う初代吉田社長の"言葉"がありますが、思いっきり挑戦できる環境を提供できるかどうかが、人材を育成する"鍵と"なるのです。


■2【人が学び・育つ組織をつくる】

熟達までには、10年の期間が必要ですが、若年層では入社2~3年という早期に見切りをつけ、転職していく人が少なくありません。最初の2~3年は、中々 先が見えない時期なので、新入社員の焦せる気持ちもよく分かりますが、華々しく活躍しているプロフェッショナルの方々は、最初の5年間は、地道な『仕事』を通して、"みっちり"と基礎的な力を蓄えています。それが6年目以降の飛躍の土台になっているのです。

この時期にフラフラしていると、核となる能力を持たない、足腰の弱い人材になってしまいます。


転職をして組織は変わっても、コアとなる「基礎力」を徹底的に鍛えている人ならば問題はないのですが、中途半端な『仕事』を続けて、組織から組織へと漂流してしまうと、中身がない人材になる恐れがあります。


熟達の「5段階モデル」によると、人は「初心者→見習い→一人前→中堅→熟達者」という順序で成長していきます。

ここでいう「一人前」とは、レベルは高くないけれども、取り敢えず一通りのことが出来る段階です。『仕事』によって異なりますが、「一人前」になるには3~5年は掛かるので、取り敢えず3年間は、わき目も振らずに集中して働くことです。すると、それまで 見えなかった次のステップが見えてくると思います。転職を考えるのは、それからでも遅くはありません。


「仕事観」や「成長感」、「キャリア」に対する考え方など、組織を構成する個人の"価値観"は、益々 多様になっていっています。外部環境の変化によって、『仕事』の内容やスピードも変わっていきます。こうした環境変化があっても、人が熟達するプロセス自体は、時代が変わっても同じです。しかし、ビジネス環境やそこで働く人々の"価値観"が変化していますので、人材育成のマネジメントの「在り方」は、その時代に合わせていく必要があります。リストラや成果主義の反動で、「仕事とはどうあるべきか」という"仕事観"や「人はどのように育てるべきか」という"人材育成観"には確かにギャップが出てきています。その点を互いに認識し、構築し直すことが大切です。


例えば、若手社員を育成する際には、「基礎力」を養成する最初の5年間と、独り立ちして「一皮むける経験」を積む6年目以降の時期を区別しなければなりません。最初の5年間は、目標や課題を少しずつ"ストレッチ"しながら早めに『地力』をつけて、6年目以降は、まとまりのある『仕事』、責任のある『仕事』、困難な『仕事』に取り組ませることが基本です。

こうした人材育成の「在り方」を職場全体で話し合い、共通認識を持つ必要があるということです。


今後、組織を構成する「個人」が成長していく為には「自己の視点と他者の視点のバランスを取ること」が大切です。人間は、一人だけでは生きていけません。他人との繋がりの中に生きています。『仕事』は、自分のために行うと同時に、他人のためにも行うものです。また、他人はライバルであると同時に 先生でもあります。「あいつには 負けたくない」と思うようなライバルを作ると同時に、その人から学ぶ姿勢を持つとき、人は成長するのです。


「切磋琢磨」という"言葉"がありますが、成長志向の高い人とコミュニティを形成し、前向きに競争することは有効です。

その中で、自分をアピールしつつ、他者から学ぶのです。

調査によると、、ある特定の人物をモデルにして学んだという人は意外に少なく、「あの人のこの面が優れている」というように部分的に学んでいるケースが多いことが分かっています。コミュニティの中に、そうした「部分的な師匠」や「ライバル」をたくさん作ることで、知的刺激を受け続けることが出来ます。


経験の捕まえ方も大切です。ヒナ鳥が親鳥からエサを貰うように、上司や先輩から経験を「与えて貰う」のではなく、「自分で獲得する」姿勢が必要ということです。確かに、『仕事』や『プロジェクト』は偶然決まることが多いのも事実ですが、サーファーは波を作ることは出来ませんが、乗る波を選ぶことは出来ます。同じように、自分を成長させてくれそうな波に乗ることを意識することが大切です。


例えば、『仕事』が選べなかったとしても、『仕事』のスピードやクオリティを自分で高く設定すれば、「良質な経験」を積むことは出来るのです。


例えば、後輩が入ってこない期間が長かった中堅層が、「後輩やメンバーの育成の『仕方』が分からない」「なぜ 育成しなければいけないのか」という意識を持っているという話を聞きます。彼らはマネジメントの練習を積めなかったという点でハンデがあるかも知れませんが、プレイヤーとしての能力は高い訳ですから、教える為のリソースは持っていると言えます。人を教えることは、何も手取り足取り教えることばかりではありません。その人に合った場や役割を提供し、必要に応じてアドバイスを与えることは、マネジメントの第一歩です。

遅かれ早かれ管理職になる中堅層にとって、今はマネジメントの練習を積む良い機会と捉えることが出来ます。要は「良い経験は、自分で掴む、自分で創っていく」という姿勢が重要ということです。


組織のバックアップの仕方は、日本的経営の強みであった「人の繋がり」を回復することが急務だと思います。リストラや歪んだ成果主義によって壊れ欠けているコミュニティを「学びの場」として再生させる必要があります。その為には、「チーム単位の成果」、「協力行動」、「育成活動」、「知識の創出活動」を積極的に『人事評価』に取り込んでいくことが大切になっています。

「のびのびと挑戦できる環境」を創る為にも、ある程度の失敗は人材育成への"投資"として許容することも大切だということです。特に、30歳前後の若手社員に「まとまりのある『仕事』、責任のある『仕事』、困難な『仕事』を提供できるかどうか」「失敗を許容することができるかどうか」は、組織の将来にも関わるポイントです。失敗しても被害の小さな挑戦的な『仕事』を幾つか設けて、若手・中堅社員に思いっ切り挑戦させるような体制を創ることも一つの手です。顧客からの要求が厳しくなり、失敗のリスクが高まっている現在、思い切って『仕事』が出来る環境を創れるかどうかが、企業の人材育成力を左右するのです。


◎と言うことで…

concanが考える「人が経験から学び、成長するための要素とは?」と題して書いてきましたが、ここからは 具体的に 人が 経験から学ぶために必要な"3つ"の要素について紹介します。

その"3つ"の要素とは「ストレッチ」、「リフレクション」、「エンジョイメント」のことです。


◆要素1.「ストレッチ」とは、問題意識を持って高い目標や新たな課題に取り組む姿勢のことです。

◆要素2.「リフレクション」とは、起こった事象や自身の行為を"内省"すること、すなわち 振り返ることです。

◆要素3.「エンジョメント」とは、『仕事自体』に関心を持ち、やりがいや面白さを感じることで、意欲が高まっている状態、及び 『仕事』をやり切ることで「達成感」や「成長感」を感じている状態のことです。


◆要素1.「ストレッチ」の深堀り

まず、ストレッチ系の学ぶ力を高めるステップ2を紹介します。


Ο1.「挑戦するための土台をつくる」

高い目標や新たな課題に取り組むには、まずは 基礎固めが大事です。基礎的なことにしっかり取り組むことで、次のステージにとり掛かる準備が整うのです。ところが、この基礎固めを軽く見て、自分のやりたいことだけをやるという姿勢では、『仕事』が上手くこなせないばかりか、周囲の信頼を得ることも出来ません。


Ο2.「周囲の信頼を得てストレッチ経験を呼び込む」

実は、「Ο1.挑戦する~」は、周囲の信頼を得ることに繋がります。与えられた『仕事』一つ一つをしっかりこなすことで、自然と「彼奴は『仕事』を任せられる」と上司や先輩は見てくれるようになります。ここで 重要なのは、自分の"意思"です。いくら『仕事』が出来ても指示されたからやっているという態度では あまり高い信頼は得られません。

何にでも前向きに自ら進んで『仕事』をし、問題が起こった時に、自分の出来ることを率先してやる人間に『仕事』を任せたいと上司や先輩は思うものです。


Ο3.「出来ることをテコにして挑戦を広げる」

人は、高い目標や新たな課題に取り組むとき、どうやって 取りかかればいいのか悩むものです。私たちは どのようにとりかかればいいのか分からない状況に直面した時、中々 勇気を出して新たな一歩を踏み出すことが出来ないものです。そのような時は、過去に自分がやってきたことで 活かせる経験はないかと考えてみるのです。状況は違っても過去の経験を今の状況に当てはめてみると 共通することが見えてきます。まずは、全く新しいことに いきなり挑戦するのではなく 自分の経験から少しでも活かせる部分を探して そこから始めるのです。


※ストレッチ系の学ぶ力を高める為には、まずは しっかり基礎固めをした上で、自分の『仕事』をより良いものにするには何をすればいいのかを考え、出来ることから取り組んでみるということです。


◆要素2.「リフレクション」の深堀り

「リフレクション」が成長に重要な2つの点を紹介します。

Ο1.「リフレクションすると経験を整理して意識づけられる」

*行為の後で振り返ることによって、学んだことや得た『教訓』を頭の中で整理し、意識づけることが出来ます。

Ο2.「リフレクションすると経験から多くを学べる」

*振り返りをすることにより、経験したことが意識される為に、経験からより多くの『教訓』を引き出すことが出来ます。

また意識して行動するため、学んだことをより"定着"できます。


次に、リフレクション系の学ぶ力を高める3つのことを紹介します。

Ο1.「行為の中で"内省"すること」

行為の中で"内省"するとは、『仕事』の意味や意義、背景・やり方などを これで良いのか、より良く出来ることは何かと問い続けながら『仕事』をすることです。

『訓練』や『仕事』の最中に問いながら行動すると、具体的に ここの部分が上手くいかなかった、この作業は こうしたらもっと上手くいくかも等と、考えられ『訓練』や『仕事』の"質"を上げることが出来ます。


また、『訓練』や『仕事』の最中に問い続けながら行うと、無意識に行動していた時と違い、後の「リフレクション」の時に鮮明に記憶を蘇らせることが出来ます。


Ο2.「他者からフィードバックを求めること」

「リフレクション」は自分で出来る部分と、出来ない部分があります。自分で出来ない部分とは、自分では気づけない部分のことです。

他人が知っていて、自分が知らない自分 所謂「ジョハリの窓」の"盲目"の自己です。効果的な「リフレクション」をする為には、積極的に他者からの意見やアドバイスなどを貰うことは重要です。


また他者からの意見やアドバイスだけが「フィードバック」ではありません。他者の態度や表情、言葉じりなどにも意味が隠くされています。ここで重要になってくるのが自分の"直感"です。


Ο3.「批判にオープンになり未来に繋げること」

他者から貰らえる「フィードバック」が、すべて好意的なものであるとは限りません。 自己成長に繋がる「フィードバック」は、殆どの場合、自分にとって気持ちの良いものではありません。


何故なら自己成長に繋がる「フィードバック」は、今の自分が感じたり 考えたりしていることと違うことを知らせてくれるからです。しかし 私たち人間は違いを感知すると自分を脅かす"脅威"と捉え ストレスが掛かるように出来ています。そして、自分を守る為に その違いを受け入れないようにしてしまいます。

このように自分への批判は、身体の反応が起こる為に気持ちよく受け取ることが 中々 出来ません。他者からの批判を受け入れるには、まず この身体の反応が起こることを知り、反応している"心"を落ち着けることを意識する必要があります。


また、その人の批判は 自分との見方や感じ方・考え方の違いを 知らせてくれています。その人が自分とは違う見方や感じ方・考え方をしている前提で その人に見えていることを想像することが大切です。


※リフレクション系の学ぶ力を高める為には、行為の中、その後で"内省"をし、他者からの「フィードバック」をいかに活かしていくかです。


◆要素3.「エンジョイメント」の深堀り

『仕事』にやりがいや面白さを見い出せない人は、意外と多く、『仕事』は面白くないけど、"ガマン"しているという人は、結構 多いように思います。この「やりがい」や「面白さ」を見い出せない場合は『仕事』が辛く、毎日が苦痛で過ぎていくものになってしまいます。


また、『仕事』がもっと出来るようになりたいとか、『仕事』を通じて人を幸せにしたいといった 明るい目標にも目が向きません。すると難しい『仕事』に目を向けることはなく 消極的に日々を過ごすことになります。


では、どうすれば『仕事』に「やりがい」や「面白さ」を見い出せるのでしょうか。


ここで、エンジョイメント系の学ぶ力を高める3つのことを紹介します。

Ο1.「集中し、面白さの兆候を見逃さないこと」

『仕事』の多くはルーティンワークです。そこに「面白いこと」を見つけられるかどうかです。また、クレーム処理や自分にとって 苦手な作業の中に少しでも「達成感」を感じられるところを見つけられるかどうかです。

ここでポイントになるのは「面白い」と思えることや自分が目指すレベルを意識することです。私たちの"脳"は、意識している情報を取ろうとします。そのため、嫌なことや辛いと思っていることに意識を向けると その情報ばかりが目に付きます。また入ってくる情報を、辛いことや嫌なこととして意味付けることもしてしまいます。


Ο2.「仕事の背景を考え、意味・意義を見い出すこと」

自分の部署の役割や関係部署との繋がり、自分の『仕事』の意味や意義、位置づけ、これらに関心を持って『仕事』に取り組むことが出来たなら、『仕事』に「やりがい」を感じ、楽しくなります。


Ο3.「達観して、後から来る喜びを待つこと」

基礎を身に付ける為に、やり続けることで身に付けたものは、ゆるぎのないものになっています。日々 コツコツと作業を重ねることが出来たなら、その先には 必ず自分に対する『自信』として返ってきます。

どんな『仕事』でも華やかな部分はごく一部分です。しかし、その華やか部分をより高いレベルにする為には、基礎をしっかりと身に付けなければなりません。地味で つまらなく思えることをコツコツと やり続けられた人だけが より多くの喜びを得ることが出来るのです。


※エンジョイメント系の学ぶ力を高める為には、どんな『仕事』であっても、面白く感じられるところを探し、『仕事』の意味や意義、背景を考え、もっとよく出来るところを探すことです。


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