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【若手社員の成長期!】第97回:「『プランド・ハップンスタンス・セオリー』とは?」~副題:偶然を必然と捉えて、行動し続けよう!~

近年「プランド・ハップンスタンス・セオリー」というキャリア理論が注目を集めています。新しい理論であり、耳にしたことがない、という方も多いのではないでしょうか。当の私も最近 知った理論ですが、長い「ライフプラン」を考える上で、知っておくべき理論だと思います。そして この理論を知っておくことで 行動のやり方も変わってくると思います。そこで 今日は、この「プランド・ハップンスタンス・セオリー」とはどういったキャリア理論なのかを、深く調べてみます。





それでは…

【「プランド・ハップンスタンス・セオリー」とは?】

「プランド・ハップンスタンス・セオリー(Planned Happenstance)」を直訳すると、「計画された偶然」や「計画的偶発性理論」となります。

分かり易くいうと…

●「キャリアというものは、偶然の要素によって左右されるものが多く、偶然に対してポジティブなスタンスでいる方がキャリアアップに繋がる」という考え方のことです。

これは、1999年にスタンフォード大学の教育学と心理学の教授「クランボルツ教授」によって提唱されました。「プランド・ハップンスタンス・セオリー」は、以下の"3つ"のポイントから提唱されています。

Ο「個人のキャリアの『8割』が、予想できない偶然の出来事によって左右されている。」

Ο「偶然の出来事を本人が主体的に活用することで、キャリアアップに繋がる。」

Ο「ただ偶然が発生するのを待つのではなく、意図的に生み出せるよう積極的に行動することが大切である。」

ここで 大事なのが、偶然 起きる出来事がキャリア形成に繋がるからといって受け身になるのではなく、"主体的"かつ"積極的"に行動することが大切ということです。自発的に偶発性を引き起こすことです。


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そもそも…

【「プランド・ハップンスタンス・セオリー」が重要視されている背景!】

「プランド・ハップンスタンス・セオリー」が、近年のキャリア理論の中でも 特に 重要視されている背景には、目まぐるしく変化しているビジネス環境が原因にあります。20世紀末までは、終身雇用制度のもと、個人のキャリアは先が見通せるものであり、キャリアプランを設計したら その通りにキャリアを積み上げていくことが大切と考えられていました。しかし 近年のビジネス環境に於いては、変化が激しく 一つの会社に生涯を通して働くケースは少なくなってきています。この環境では 自身のキャリアを将来まで見通すことが難しく、キャリア設計がし辛くなっています。 そのような背景から、偶然の要素を味方に付けるキャリアアップが注目されるようになりました。


実際に、20世紀末に発表された この理論が米国で注目を集めた背景には、「自分のキャリアは自分自身で意図的に職歴を積み上げて形成するもの」という従来型のキャリア論の限界がありました。それまでは「自分の興味、適性、能力、周囲の環境などを合理的に分析すれば、目指すべき最終ゴールや そこへ至るステップアップの道筋までが明確になる」はずと考えられてきましたが、実際には そうしたアプローチが必ずしも有効とは限らないことが、理論として発表されたのです。


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次に…

【「プランド・ハップンスタンス・セオリー」に必要な"5つ"の行動指針】

「プランド・ハップンスタンス・セオリー」に則って積極的に行動をする際、"5つ"の行動指針に基づくことで、より偶然を味方に付けることが出来るようになります。

■1.「好奇心」

*何事に於いても「好奇心」を持つようにすることです。 自分の仕事だけに専念し その他の物事を蔑ろにすることのないよう、常に広い視野で物事への好奇心を持つことで、新しい発見に繋げていくことです。


■2.「持続性」

*「持続性」を持って物事に取り組むことも大切です。始めたばかりであれば上手くいかないこともありますが、続けることで成果が出て自分の身になっていきます。

粘り強く持続することで、ある日 突然 成果が出ることもある為、諦めずに物事に取り組むことです。


■3.「柔軟性」

*「持続性」は大切ですが、こだわりを持ち続け頑固になることはよくありません。「柔軟性」をもって物事に接することが大切です。

環境が変わる機会があれば「柔軟」に自分を変化させ、その環境に対応させていく必要があります。どのような環境でも自分を見失わない「柔軟性」を身につけることが必要になります。


■4.「楽観性」

*当然 世の中には自分の力の及ばない範囲で生じる問題も多くあります。そんな時には「楽観性」を持つことも重要になります。 悲観的では 挑戦する意欲が失われてしまうため、「楽観的」に捉え 何事にも積極的にチャレンジすることです。


■6.「冒険心」

*未知の事柄にも積極的にチャレンジしていく「冒険心」も求められます。

先が見えないことはリスクも伴うため、躊躇してしまいがちですが、飛び込んでみないと 何も始まりません。

一定のリスクヘッジはしながらも、冒険心を持ってチャレンジを続けていくことです。


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では…

【「プランド・ハップンスタンス・セオリー」を企業が上手に活用するには?】

「プランド・ハップンスタンス・セオリー」は、個人のキャリアだけの話ではありません。企業でも上手く活用すれば強固な組織にすることが出来ます。ここで「プランド・ハップンスタンス・セオリー」を企業で上手く活用する"3つ"のポイントを紹介します。

■1.「ジョブ・ローテーションを導入する」

*会社の制度として「プランド・ハップンスタンス・セオリー」は効果的なことが多いです。

偶然の要素がキャリアに影響を与えるケースは、環境の変化によって引き起こされることが多いからです。しかし 通常の業務が延々と続いていては、中々 そういった機会とは出会えません。

同じ部署で働く以上、新しい刺激に触れる機会は少ないため、他部署で働く機会を会社側で用意するジョブ・ローテーション制度は最適なものと言えます。


■2.「オープンマインドを大切にする」

*社員の能力を限定して決めつけず、どんな可能性も秘めている、と常に意識することです。例えば 新しいプロジェクトを始める際には 新しい従業員を起用してみるなど、企業側が主体的に社員に新しい機会を提供することが大切です。

新しく起用した従業員が想像していなかった能力を発揮し、高い成果を上げるといった可能性もあります。


■3.「他部署との交流の機会を積極的に設ける」

*キャリア形成に影響を与える要因には環境面での変化だけでなく、新しい"人との出会い"によることも多いです。

日常的に業務を共にする社員同士だけの出会いでは、偶然が発生するケースは少ないため、他部署との交流の機会を企業側で積極的に設けることも大切です。例えば 打ち上げなどをしっかりと行い、従業員の参加率を高めることも大切です。より多くの人と触れ合うことで、偶然の出会いの機会が増えていきます。

予期せぬ人物との出会いが、従業員のキャリアに大きく影響するということは、往々に起こり得ることです。


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◎と言うことで…

「プランド・ハップンスタンス・セオリー」について調べましたが、私なりに考えてみると、以下の2点に要約できると思います。

それは…

●「キャリアの8割は偶然に決まるから、結局 行動してみないと分からない。」

●「行動して得た全ての経験に意味がある。」

ということです。

私自身も過去を振り返ると、その時は分からなくても、その経験があったから今の自分があると言えることが幾つかあります。そんな偶然を必然と捉えること。そして そんな機会が増えるように積極的に行動や挑戦をしていくことに尽きるのだと思います。私も より納得できるキャリアプランを描く上で、まだまだ 行動量が足りていないと痛感します。


最後に…

【「プランド・ハップンスタンス・セオリー」の事例】

Appleの創始者である「スティーブ・ジョブズ氏」は学生の頃、カリグラフィーという「文字を美しく見せる手法」を学ぶ授業に興味をもち、そのノウハウを習得します。しかし その時はこの授業がどのように役立つかは分かっていませんでした。ただの興味程度でしかなかったのです。しかし その10年後、Appleで最初のパソコンを設計している時に、その「カリグラフィー」の知識が役に立ち、「多様なフォント」や「字間調整」の機能を盛り込み、その後 当たり前のように その機能は世界中のパソコンにも搭載されることになりました。何となく学んだ「カリグラフィー」の知識が、後にApple製パソコンの爆発的ヒットに繋がったのです。


そんな「スティーブ・ジョブズ氏」の、心に刺さる言葉を紹介します。

●「前に点を繋ぐことはできず、後ろにしか繋ぐことはできない。だから、その点があなたの未来で何らかの形で繋ぐことを信じるしかない。」

(you can’t connect the dots looking forward.you can only connect them

looking backwards.So you have to trust that the dots will somehow connect

in your future.)

上手く「プランド・ハップンスタンス・セオリー」を表現している言葉だと思います。長くなりましたが、以上です。

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