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  • 株式会社コンカン

【若手社員の成長期!】第93回:「『ホメオスタシス』を理解し、よりよく生きよう!」~副題:習慣の力を味方にし、納得できる決断をしよう〜

あなたは、大きな決断に迷った経験はありますか?

と言うより、殆どの人が一度か二度は、そのような経験はあると思います。確かに 起業家などは、物凄く行動的で 大きなリスクを取ることを厭わない傾向があります。でも どれほど大胆な人であっても、仕事を辞めるとか、新しいベンチャー企業を始めるとか、自分の会社や人生を方向転換するといった局面では、どうするべきか思い悩むことがあるものです。今日は このような決断に悩まされた時に、どのように判断するのかベストなのかについて調べた面白い実験を紹介します。



先ず… 【今回の実験の概要とは?】 *実験を行なったのは、米シカゴ大学の経済学者「スティーヴン・レヴィット氏」です。「レヴィット氏」が実験で取り組んだのは「人生の重要な決断は、どうやって判断すればいいの?」という素朴な疑問を解消する実験です。 長い人生を考えると、例えば「仕事を辞めるべきか?」「結婚すべきか?」「家を買うべきか?」など多くの決断が迫られる場面があります。こうした岐路に立ったとき「私たちはどうやって決断すればいいのか?」ということです。この実験を行うに際して「レヴィット氏」は、とあるサイトを制作しました。そのサイトの使い方は簡単で、今の自分が「やるべきかどうか」で悩んでいることをメッセージボックスに記入したら、後は画面上の架空のコインを投げるだけです。"表"が出たら「悩んでいることを実行」し、"裏"が出たら「その悩みは取りやめるように促すメッセージが出る」という仕組みです。つまり 人生の重大な決断に直面し、どうしたら良いのか分からず身動きが取れなくなってしまっている人たちを呼び集めて、コイントスで人生の選択をするというサイトです。そして "表"が出たら人生の「方向転換」、"裏"が出たら「現状維持」です。 「レヴィット氏」は、この実験を行うに当たり、「約2万人」にこのサイトを認知させ、使用して貰いました。 早速… 【この実験の結果は?】 *「レヴィット氏」は、実験参加者に対してコイントスの2ヶ月後と6ヶ月後に連絡をとりました。 すると… ●「人生を大きく転換させた人は、それまでの進路を維持した人よりも明らかに幸せになっていた」のです。 勿論「コイントスの結果に従った」という人たちは、自分の意思ではなく、偶然によって「現状維持」か「方向転換 」を決めたということになります。この結果は「変化を起こすということに関して、人は慎重になりすぎる」ということを示唆していて、もっと 頻繁に思い切って方向転換を起こした方が、結局は幸せになれると言えます。 実は 方向転換に対して、私たちが保守的過ぎることを示唆しているのは、この実験以外にも存在しています。例えば、ケロッグ経営大学院で行われた別の研究から、長期的に見ると人は挑戦して失敗したことよりも、やらなかったことを後悔する可能性の方がずっと高いことが分かっています。 因みに 人気占い師は、悩みを相談された時には、殆どが 現状維持を薦めるのではなく方向転換を薦めます。その方が「あの占い師の言うことに従ったことは正解だった」「そのおかげで幸せになった」と思われる確率が高いからです。 それでは… 【この実験結果を、人生に活かすには?】 この実験から学ぶべきことは… ●「悩んだ時点で、既に答えは決まっている」ということです。 *しかし 私たちが正しい決断をできない理由は、「人間には現状を維持したいバイアスが強いから」です。例えば「仕事を辞めるべきだろうか?」という悩みが浮かんだ時点で、その人の中では、既に「辞めたほうが幸せになれる!」という確証があるはずです。つまり、私たちには現状維持バイアスがあるため、熟考を重ねたとしても、結局 現状維持を選びがちであるということです。色々と悩んだ時や、より良い選択をしたいなら「方向転換」を選ぶべきなのです。 *また この現状維持バイアスのことを「生体恒常性(ホメオスタシス)」といいます。これは 人間の生きる為の本能であり、「生体恒常性」は私たちが健康的に生きていく上で、とても重要な働きをしてくれます。例えば、暑い時は体温を下げるために汗をかきます。寒い時は、体温を上げるために体を震えさせます。これらも全て「生体恒常性」です。 ーーー ◎ということで…「コイントス実験」について紹介しました。上手く人生を好転させるには、先ずは「生体恒常性」を理解することかもしれません。そして この「生体恒常性」に打ち勝つには、「習慣」しかありません。人間には「コンフォートゾーン」と呼ばれる、快適領域があります。そして 「生体恒常性」に打ち勝つということは、この「コンフォートゾーン」から外れた行動になります。だからこそ、新しい「習慣」を身につけることは簡単ではありません。確証がある選択肢を選ぶことさえも、習慣化が必要になるとことなのです。 最後に、習慣を身につけるにはどうすれば良いのでしょうか? 幾つかありますが、最も 大切なことは… ●「小さく始める!」ことです。 *先ずは 「小さな習慣」から始めることです。よくありがちなのが、一気に大きな習慣を作ろうとすることです。例えば 明日から毎日2時間の勉強をするなどです。これでは継続はできません。早起きしたいなら 先ずは「1日1分ずつ」早起きしたり、読書なら 先ずは「本を開く」を目標にしたり、ランニングなら 先ずは「着替えて外に出る」といったことです。そして 「続けられた」という実績が大きな武器になります。「方向転換」をできるためには、先ずは小さな決断をしてみることです。長くなりましたが、以上です。

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