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  • 株式会社コンカン

【若手社員の成長期!】第109回:「企業で導入され始めている『リバースメンター制度』とは?」~フラットな組織で、時代の流れに上手く対応しよう!~

先日 ニュース記事を見ていると、「リバースメンター制度」と言われる制度を導入する企業が増えてきていると放送されていました。これは 通常のメンター制度とは真逆で、若手が先輩社員に助言を与えるものです。私も初めて知った制度ですが、更に 驚いたことに、現在 日本の数多くの一流企業の中で、導入され始めているということです。そこで、今日は この「リバースメンター制度」について、調べてみます。





では、そもそも…

①【何故、調べようと思ったのか?】

●「通常では考えられない制度を知ることで、時代の流れを掴むためです!」

~本当の狙いを知れば、時代背景が見えてくる!~

*通常のメンター制度は、昨今 誰もが知る『教育制度』と言えます。しかし 今、「リバースメンター制度」という、若手社員が先輩社員に教える制度を、一流企業で導入し始めています。私は、このことを知った時に感じた疑問は、「若手が何を教えるのか?」ということです。それと同時に、他の狙いがあるのだろうと思いました。そこで 今日は、今 導入し始められている「リバースメンター制度」について調べて、そこにある本当の狙いを知ることで、今の社会情勢を知る機会にできればと思います。


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では…

②【今、記事の内容(要点)!】

■1.改めて「リバースメンター制度」とは何か?

●「若手社員が先輩に助言をすること!」

~教えることで、当事者意識が芽生える!~

*従来から行われている、上司や先輩がメンターとなる「メンター制度」とは、真逆です。若手社員は、得意としている分野について、苦手としている先輩たちへ支援や助言をすることになります。これは ベテラン社員のスキル向上などを"目的"とした制度で、多くの企業で取り入れられ始めています。また 双方の交流を図ることで、年齢という"壁"を打ち壊すための交流の促進を図っています。「リバースメンター制度」は、「メンター制度」と真逆の制度ですが、共通している点もあります。それは「双方共に苦手分野を補い、交流を深める」という"点"です。元々 この「リバースメンター制度」が注目されることになった背景には、労働市場に於いて、ゆとり世代やミレニアル世代と呼ばれる若い世代が増えてきたことが挙げられます。彼らは、従来の社員とは異なる『価値観』や『感覚』を有していて、新たな『視点』や『気づき』を持っているのです。そこで 会社の成長のために、「リバースメンター制度」を通して、上層部に対して「仕事」の姿勢や考え方を問い直す機会を与えることを

、若手社員に求められています。つまり、この「リバースメンター制度」とは、先輩社員が既に持っている知識を疑う"きっかけ"となる"場"と言えます。


■2.「リバースメンター制度」で期待できることは?

●「以下の"3つ"のメリットが挙げられる!」

~本当の狙いは、"知識"ではなく"組織の在り方"のアップグレードである!~

〇1.「先輩社員が苦手なことをカバーできる!」

*「リバースメンター制度」の特性としては、最新の知識・技術について、好奇心や吸収力の高い若手社員から先輩社員への説明などを行うことで、技術の向上を図れることです。また 苦手とする分野の業務をカバーすることで、先輩社員の知見を広げ、業務の範囲を拡大させることができます。各社員の知識や経験が双方に共有されることで、職場全体のスキルを向上させることが期待できます。


〇2.「働き方の多様を促進できる!」

*人間関係や業務スキルの向上が期待できる環境は、働き方の多様化に繋がります。特に子育て世代では、休職するなど 止む無く業務量を減らすことを必要とする人もいます。しかし「リバースメンター制度」があれば、休暇中に生じた新技術などを習得できる環境も構築できます。良い人材を早期に離職させることなく、人材育成をしながら長期的に勤務してもらえる環境を構築できるメリットがあります。


〇3.「若手社員の育成に繋がる!」

*実は、この「リバースメンタリング制度」の良い点は、若手社員の自主性の向上に繋がるという点です。今までのメンター制度だと、どうしても受け身の立場に成り易いのがデメリットとしてありました。しかし 自分の得意な技術などは、人に教える機会があると、自然と自主性が芽生えます。すると 結果的に、若手社員の企業への定着率の向上にも繋がります。


■3.「リバースメンター制度」の注意点とは?

●「人によっては、教えを乞うことを嫌う人もいると理解する!」

~しっかりと、フォロー体制を構築しないと逆効果になり得る!~

*勿論「リバースメンター制度」には、注意するべき点もあります。従来の日本社会では、目上の社員が目下の社員に指示を出して業務を行うのが当たり前でした。その為、安易に「リバースメンター制度」を導入すると、若手社員から指示を受けるのを嫌がる社員が出てくるといった課題に直面する可能性があります。また 目下の社員が、ベテラン社員に対して遠慮を感じているようでは、全く「リバースメンター制度」は機能しなくなってしまいます。その為、人選を慎重に行うだけではなく、実施の"目的"について繰り返し周知を行い、部署やチーム間でも実施例を増やしていくことが重要です。

特に「リバースメンター制度」では、若手社員が上司や先輩を相手にする為、メンタル面での負荷が大きい点が最大の課題だと言われています。立場が上の人に物事を教えることは、どうしても遠慮してしまったり、過剰に気を使ってしまいがちです。また 経験値が蓄積されていることで、考え方が固まってしまっている人を相手にした場合には、その伝え方についても気を使うことになります。ただでさえ 若手社員は、自分の業務で精一杯になっていることが殆どの為、しっかりと仕事量を見極める必要があります。


■4.「リバースメンター制度」の事例とは?

●「実際に導入している、2つの一流企業の事例から学ぶ!」

~本当の目的は"テクニック"ではなく"メンタル"の理解である!~

*「リバースメンター制度」の導入で有名な企業が、特に以下の2つの企業と言われています。

一つ目が「P&G」です。「P&G」は、全社で長年「メンター制度」を取り入れてきました。それと同時に以前から「リバースメンター制度」も取り入れてきました。その「P&G」の「リバースメンター制度」の特徴は、「管理職が、部下の気持ちを理解する」という、"テクニック"ではなく"メンタル"的な理解を"目的"にしている点です。これにより、社員の定着率も上がったことで有名です。

そして 二つ目が「資生堂」です。「資生堂」は「IT部門」に絞って「リバースメンター制度」を導入しています。これは元々 経営層が、ITに全く付いていけなくなって始まったものです。その為、"目的"は「役員のITスキルや意識を向上させる」「世代や事業領域が違う若手社員とコミュニケーションを行う」となっています。そして 意外なことに、今では「資生堂」は、エンジニアなどの技術職の人にとって人気な企業として有名になっています。


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◎と言うことで…

③【私なりの考え!】

●「大企業こそ、効果を発揮する制度である!」

~組織の硬直化を防ぐために、異なる属性の人と関わろう!~

*今回は「リバースメンター制度」について調べてみました。個人的には 「リバースメンター制度」の大きなメリットは、「組織として 異なる属性や価値観の人と学び合い、感動し、成長に繋げられる点」だと思います。「リバースメンター制度」の言葉自体は新しいものですが、恐らく 中小企業では、制度としてでなく、通常業務の中で自然と行われていることだとも思います。逆にいうと、成長段階であることが多い中小企業で、このような事が行われていない場合は、硬直化した組織とも言えるかも知れません。大企業こそ「リバースメンター制度」を取り入れ、異なる属性や価値観の人と学び合い、感動し、成長に繋げられる、良い"きっかけ"になる機会だと思います。

また 海外にまで目を向けて調べてみると、イギリスのある地方警察では、黒人やアジア人、少数民族出身のバックグラウンドを持つ警察官がメンターとなり、人種差別や多様性について学ぶプログラムがあるそうです。先ほど紹介した「P&G」でも、子どもを持たない役員のメンターを、子育て経験のある社員が務めるケースもあるそうです。このようにフラットの組織を作ることで、社内で喜びや感動を分かち合い易くできることが、この「リバースメンタリング制度」の1番の良さだと思います。長くなりましたが、以上です。

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