皆さんは「To Do リスト」を使っていますか?
私が 新卒の時は、「To Do リスト」など何も作らず、目の前にある仕事を とにかく潰していくようなスタイルでした。それが故に、優先順位を間違った仕事の仕方をして、いつも"ドタバタ"していたことを覚えています。
「To Do リスト」は、タスクの漏れや納期を忘れてしまうことを防ぐという備忘録としての機能だけでなく、時間の使い方を改善したり仕事のモチベーションを向上させるなど、多くのメリットがあると思います。
まず… 【To Do リストとは?】 *「To Do リスト」を直訳すると「すること」という意味です。つまり、「To Do リスト」とは「することリスト」のことです。やるべきことをリストアップして忘れないようにしておくことと、やるべきことの優先順位を明確にしておくのが、主な目的です。 以前は「手帳」や「メモ」などを使って行われていましたが、現在ではWebサービスやアプリなどが、使われていて、複数のデバイス・メンバーで共有できるなど、新しいメリットがあります。 それでは… 【To Do リストのメリット】 ■1.「脳の負担を減らす!」 *脳は「アイデアを保管する場所ではなく、生み出す為に存在している」と言われています。つまり、タスクを覚えることで脳に負担が掛かれば、掛かるほど、実際に完了できるタスクの数は少なくなります。 また、神経科学の世界では、「人の意識は 一度に多くても 4つの事柄にしか注意を払うことができない」と言われているそうです。頻繁な電話や観葉植物への水やりなどの細かなタスクに気を取られることで、真に重要なことへの集中が削がれてしまいます。「To Do リスト」を利用する事で、このような負担は軽減され、精神的な余裕が生まれ、効率よく作業ができるようになります。 ■2.「全体像を掴む!」 *「To Do リスト」を創ることで、優先順位と戦略の策定が容易になります。それは、その日にやるべきことを俯瞰して見ることで優先順位を付け易くなるからです。リストを作ることで、受け身にならずに、積極的に考える姿勢が生まれます。目標を達成する為のステップの確認に時間を割く事で、タスクが重なったときに優先順位を付け易くなります。 ■3.「ストレスを減らす!」 *皆さん 「何か やり残した事があるような、忘れている事があるような気持ちが抜けない」ということはありませんか?これは「ツァイガルニク効果」という現象が起こっているそうです。それは、達成できた事柄よりも、達成できなかった事柄の方が記憶に残り易いという原理です。完了したタスクを「To Do リスト」から消し去ることで、この効果は 緩和され、脳のストレスを軽減し、より多くのタスクを実行できるようになります。個人的にも、「To Do リスト」から消し去る時には、もの凄く爽快感を感じます!
■4.「サボりそうな自分を叱ってくれる!」 *人は楽をしたがる生き物なので、誰も見ていないような時は、ついついサボりたくなるものです。「To Do リスト」は、やるべきことが優先順位に従って並んでいるので、それが自分を監視する役割を果たしてくれるはずです。優先順位が高いタスクが、まだ終わっていないのにサボっていることが、「To Do リスト」で、明らかになってしまうので、時間の使い方が生産性の高いものになっていきます。 ーーー ◎と言うことで… 「To Do リスト」について書いて見ました。たかが「To Do リスト」ですが、もの凄く効果があるのだと改めて感じます。しかし 一方で、「To Do リスト」の作成が目的になると意味がありません。私も「To Do リスト」を綺麗にまとめて居たことがありましたが、もしかしらた作成することが目的になって居たのかもしれません。そう言った意味では、「手書き」の方が管理し易いという人もいるかもしれませんし、大切なのは、自分に合った方法を見つけ出し、継続することだと思います。 また 個人的には、「To Do リスト」に書く必要がないことは書かないことも大事だと思います。例えば、直ぐに対応できるものは、直ぐやってしまって 次の業務に移行することで「ストレス」がなくなるはずです。 また、優先順位を付ける上で、よく使われる方法があります。 【時間管理のマトリクス】 ●「緊急度」と「重要度」の2つを横軸と縦軸に据えてマトリックスを作成し、すべてのタスクを4領域に分類する方法です。 ◆【第1領域】 *緊急度も、重要度も高い領域(マトリクスの右上)です。納期直前の作業や顧客からのクレーム対応など、即時対応が必要となるもので、何よりも先に着手しなければならない領域です。 ◆【第2領域】 *緊急度は低いが、重要度が高い領域(マトリクスの左上)です。中長期計画の策定、人材育成、技術開発などです。即時に成果に結び付かないものの、企業の将来を左右する、ビジネスの根幹となる活動の領域です。 ◆【第3領域】 *緊急度が高いが、重要度は低い領域(マトリクスの右下)です。それほど重要でない電話や突然の来客への対応などが入ります。 ◆【第4領域】 *緊急度も低く、重要度も低い領域(マトリクスの左下)です。将来の役に立つ事が、ほとんどない、時間の浪費ともいえる領域です。 ●その上で 大事なことは… 「第1領域」を優先的にやるのが当たり前ですが、次に優先順位が高いのが「第2領域」ということです。何故なら、「第3領域」は、直ぐに成果が出るので重要な活動と錯覚されるケースが多いが、実は 本人や会社に対し、長期的に大きな成果がもたらされることは無いからです。一方で「第2領域」の活動は、問題の根本的な解決に繋がります。結果として、「第1領域」への事前対処ともなっていくのです。 とは言え、仕事には相手もいることなので、自分都合だけで考えるのではなく、相手の都合も考えた上でしっかり「緊急度」・「重要度」を見極める必要があると思います。例えば、自分にとっては「緊急度」が低くても、相手にとっては高いことがあるかもしれません。 ーーー ◎最後に… 結局は、このようなことは「整理能力」という言葉で説明できると思います。 例えば「To Do リスト」を作成する際に、それをどのように分類し、どのように優先順位を付けるのかで、仕事の効率や伝わり方は大きく変わるはずです。この分類の仕方次第では、複数の仕事を一気に終わらせられる場面もあるはずです。逆に、一気に終わらせられることに、二度手間の労力を割いてしまい、時間が掛かってしまう事もあるはずです。 つまり、「To Do リスト作成」。もっと言うと「仕事」に関わる全てのことに、「整理能力」が 求められるのだと思います。
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