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◆月.【若手社員が勝手に"イケてる企業のC.I.を切る"!】「第9回:チロルチョコ 株式会社 」

今日は 若手社員の私が、成長している企業のC.I.を紹介します。一個 数十円のチョコレートで、年商100億円を上げる企業があります。 第9回は、福岡県の田舎町から始まり、誰もが一度は口にした事のある駄菓子「チロルチョコ」を販売するチロルチョコ株式会社です。誰もが知る商品ですが、実は 従業員数50名ほどの中小企業が発売している商品です。




チロルチョコ株式会社は、福岡県田川市に本社を置く「松尾製菓 株式会社」からチョコレート部門が分社化した企業です。チロルチョコ株式会社の本社は、東京にありますが、製造は全て「松尾製菓」のある田川市で製造され、全国に販売されています。その「松尾製菓」の企業の歴史は古く、かつて炭鉱の街として栄えた筑豊地区の田川では、「疲れを取る為に、甘いものが食べたい」という労働者が多く、そこに 目を付けた初代社長「松尾 喜四郎氏」が1903年に創業され、以降100年以上も続く老舗企業です。現在のチロルチョコの社長は「松尾 裕二氏」が務め、初代「松尾 喜四郎氏」から数えて4代目に当たります。

「チロルチョコ」という商品自体は、松尾製菓の2代目「松尾 喜宣氏」が1962年に開発しました。当時、チョコレートの価格が約100円であった時代に、子どもたちでも買えるようにと10円という価格で駄菓子屋で提供する事を打ち出したのが始まりでした。当時のチロルチョコは、3つ連なった細長い「チロルチョコ」であり、10円という価格に見合わせる為に、原材料の組み合わせを工夫し開発されました。これが、瞬く間に子どもたちに愛され、手軽でおいしい菓子として、人気を博したのです。 しかし 10年続けた10円という価格が、1973年のオイルショックによって、価格を20円、30円と値上げすることを余儀なくされ、売行きに影響を与えました。1979年、売上低迷を打開する為に松尾 喜宣氏は、原点の10円に立ち返ろうと、「3つ山」を「1つ山」に分割し、再び 10円での販売を開始しました。つまり 発売当時よりも子供のお小遣いは上がっていたが、子供が ワンコインで買えるという手軽さこそが、チロルチョコの本質的な価値だったのです。 今では、全国のコンビニには 必ず置かれていて、一年間で約6億個のチロルチョコが製造されています。さらに 本格的にアジアへの進出を行い、ベトナムには現地工場を作られています。

チロルチョコといえば、子供から大人まで誰も知る商品だと思います。私も小さい頃は、祖母からお小遣いを貰い 毎日 家の近くの駄菓子屋さんに行っていた事を思い出します。

ーーー それでは、そんなチロルチョコを開発した「チロルチョコ株式会社」のC.I.を紹介します。 【Mission(使命)】 「あなた」を笑顔にする良い会社・商品・仕事は、どの様に生まれるのか。 それは、笑顔の先にあると信じています。 社員が笑顔で働ける会社で良い商品を創り、お客様の笑顔に繋がり、また社員が笑顔になる。 その笑顔が連鎖して家族やお得意様も笑顔になる。 私達に関係する全ての「あなた」を笑顔にすることが私達の使命です。

【Vision(未来像)】 ONE TIROL ONE SMILE ONE ASIA 一粒のチロルチョコで 少しでも笑顔になってもらいたい。 そして その笑顔を日本だけではなく アジア全体に広げていきたい。 想像してください。 アジアでふらっと入ったお店にチロルチョコが置いてある未来を。

【Motto(行動理念)】 ひとつ、ONE FOR ALL ALL FOR SMILE 人生の中で多くの時間を費やす仕事は一人ではできない 一緒に働く仲間を大切に想い、協力し、高めあって仕事をしよう 毎日笑い合える良い仲間と“笑顔の連鎖”を実現しよう

ひとつ、楽しいお菓子で世の中明るく 私達は誰かを笑顔にするために存在している 安心安全という当たり前をより強固にし、私達にしかできない楽しさを追求しよう 私達が全力で楽しんで、お客様の“笑顔の連鎖”を実現しよう

ひとつ、「昨日」×「成長」=「今日」 昨日より1%成長すると1年後には37倍成長している 漫然と仕事をせずに、常に改善点が無いかアンテナを張りながら仕事をしよう 成長を実感し、自分自身の“笑顔の連鎖”を実現しよう

ーーー 【若手なりの成長の理由分析】 「チロルチョコ株式会社」の一番の成長理由は… *「チロルチョコ」という商品に特化し、スピード感を意識した種類展開・コラボレーションなどを行われていることに尽きると思います。チロルチョコ 株式会社では、社名と同じ「チロルチョコ」という商品で、売り上げの殆どを上げています。しかし そのチロルチョコだけでも、味の種類は300種類以上の展開をしています。 チロルチョコが一番意識していることは、「作り手が楽しむ」ということです。マーケティング的な考えは社内ではしないように言われいて、とにかく「作り手が"ワクワク"する」ことが、お客さまを喜ばせる秘訣と述べられています。 商品開発のスピードは、とても早く、二日に一回は、至る所で新商品の企画会議が開かれています。とにかく 「自分たちが楽しむこと。」 このことを意識されているのです。今では、消費者も巻き込みながら、多くの催しを行い商品開発をされています。このチロルチョコという商品を通して、お客さまと 0の距離間で繋がっていて、"人気"を出していることが、強みだと思います。

ーーー それでは、更に 若手なりに成長理由を仮説ですが「3つ」上げさせて頂きます。

■1.「3拡運動による、小売業の時流に合わせた戦略!」 *当初 チロルチョコは、街の駄菓子屋で売られているのが、殆どでした。しかし バブル期以降、街の駄菓子屋の数が減少しました。駄菓子屋を販路としていた松尾製菓は、販路縮小に悩まされることになりました。この販路縮小 及び 子どもの減少に伴う商品の脱皮から考えた施策が「3拡運動」です。 「3拡運動」とは、「販路」「ターゲット」「エリア」の拡大です。 当初、駄菓子屋だけだった販路を、当時 日本には殆どなかったコンビニへ いち早く扱って貰いました。また、それに 併せて 九州だけで販売していたものを全国に展開し、子供だけでなく 大人も楽しめるような商品展開を行いました。 今では、セブンイレブンでは、1日に400個も売れる店が現れるなど、人気を呼び、チロルチョコの名は、全国的に知られていくようになりました。こうして、コンビニと言う有力なチャネルを得た結果、チロルチョコは売り上げを飛躍的に伸ばして行きました。

ーーー ■2.「敢えて商品サイクルを短くしていること!」 *チロルチョコでは、敢えて商品ライフサイクルを短縮化させています。これは、製造個数を制限し、市場に商品を投入する。そして その商品が売り切れると、新たな商品を投入するというサイクルを繰り返し、商品の飢餓感を出すという狙いがあります。普通の企業だと、大量に生産し効率化を図るのが常識ですが、チロルチョコでは 全く逆のことをしているのです。これは、誰にでも出来る訳でなく、次々と斬新な商品を市場に投入できる秘訣を… (1)自分たちが「楽しい」「斬新さ」がないと商品を売らない (2)設備投資を惜しまない (3)賞与を完全業績連動型にしていることと と社長自身が述べられています。

ここ 数年で、チロルチョコの中でも 大ヒットを記録したのが「きなこもち」です。若い女性の口コミ効果で、徐々に 人気に火が付き、最終的には、わずか5ヶ月間で約1,700万個も売れ、テレビでも よく取り上げられました。それでも、この「きなこもち」も 主に秋冬の限定商品としてしか販売せず、このことで、この時期になるとチロルチョコの「きなこもち」を、みんなが食べたくなってくるという仕掛けがあります。

ーーー ■3.「一般消費者と多くの接点を持っていること!」 *実は、チロルチョコは お菓子であると同時に、マニア心をくすぐるコレクターズアイテムでもあります。実際、チロルチョコの熱心なファンの編集者が作ったオフィシャルブックが発売され、ネット上には歴代パッケージの包装紙を紹介する個人ホームページもいくつもあります。これほどまでに熱いファンがいるお菓子は、他に見当たりません。「次は、どんなチロルチョコが出てくるのか?」という、消費者が抱くこの"ワクワク感"こそ、チロルチョコの新しいコンセプトです。

*また「こんなに いろんなデザインのチロルチョコがあるんだから、自分でも作ってみたい」という声が多く上がりました。そんな声を反映し、2018年11月から「自分の好きな写真や画像をチロルチョコのパッケージにプリントできる」という、有料サービスがスタートしました。名付けて「DECOチョコ」。「株式会社MACスタイル」と「チロルチョコ」のタイアップ商品です。これは、チロルチョコのホームページから専用ページへ飛び、指示された手順に従ってパソコンを操作するだけで、自分の好きなパッケージを作ることができるというものです。料金は、ちょっと高めに設定されていますが 人気は高く、贈答用や個人の記念用によく利用されています。チロル好きの方は、かなり話題となっています。

*SNSでも、一般消費者との交流を積極的にされていて、コアファンの心をガッチリ掴んでいます。時には、お客さまとの 0ベースで会話されたり、時には SNSを使って企画を行われたりと、SNSの本来の利点を活かしながら、今では 30万人近くのフォロワーを抱えています。 今では、秋葉原に リアル店舗を構え、マニアックなチロルチョコだけを置き、ファンの心をくすぐる取り組みをされています。

ーーー ◎ということで… 若手なりに「チロルチョコ 株式会社さん」を分析してみました。誰もが知る数十円の商品で、100億円を超える企業が、この福岡の田舎町から始まったことに驚きました。「チロルチョコ 株式会社」という社名のもとに「チロルチョコ」という商品に特化し、「企業の見せ方」と「一般消費者」からの見られ方が一致していることが素晴らしいと思いました。また、企業の成長段階に合わせて戦略を変えられているのが、とても面白いと思いました。

【成長3フェーズ】 ①高級品だったチョコレートを子供に対して安価で提供することに成功 ②コンビニやスーパーへの販路拡大に成功 ③コラボレーションやオリジナル商品が顧客の目を引くことに成功

そして 今では、海外展開を積極的に行い、旅行客だけでなく、海外の現地市場、特にアジア地域でも広がり始めました。5年前から輸出を増やしており、海外での売上げは毎年20~30%のペースで伸びています。特に台湾では、親日国家であり、日系コンビニがたくさんある国ということもあり、現地のセブンイレブン、ファミリーマートで流通し、認知が広がりました。 また、今回の「新型コロナウイルス」では、在宅時間が増えた事で、お菓子の消費量も大きく伸びました。更にPC業務が増えたことで、気軽に食べれて 疲れを癒せるチロルチョコは、特に売り上げが伸びました。今後のチロルチョコの活躍が楽しみです。

ーーー ◎最後に、若手なりにC.I.について一言いわせて頂くと… 「『あなた』を笑顔にする」というシンプルなMission(使命)を掲げ、そのために、Vision(未来)が明確に定められていて分かり易いと思いました。特に、「一粒のチロルチョコで少しでも笑顔になってもらいたい。そして その笑顔を日本だけではなくアジア全体に広げていきたい。想像してください。アジアでふらっと入ったお店にチロルチョコが置いてある未来を。」という言葉が、まさにチロルチョコに特化し 「言っていることと、やっていること」が一致していて、チロルチョコ 株式会社さんの姿を背伸びせずに表現していると思いました。それが、結果的に「一般消費者」からの見られ方が一致し、ブランディングに繋がっているのだと思います。 敢えて一言いわせて頂くと、全体的に抽象的な言葉が多く、例えば 「Motto(行動理念)」に紐づく形で、現場レベルまで落とした「行動指針」「行動規範」などがあれば、全員がやるべきことが明確になると思いました。 あくまで、コーポレートサイトに記載がなかったので、こういう表現をさせて頂きました。 出来れば、コンカンが提唱するC.I.と、御社のC.I.を一度 照らし合わせて頂けると有り難いです。 *concanが考えるC.I.とは? https://www.concan.co.jp/post/topics-ci

生意気言って、申し訳ございません。 長くなりましたが、以上になります。

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