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【若手社員が勝手に"イケてる企業のC.I.を切る"!】「第14回:株式会社 ジャパネットホールディングス 」

今日は 若手社員の私が、成長している企業のC.I.を紹介します。 第14回は、地方の無名カメラ屋さんから、わずか25年あまりで 誰もが知っている抜群の知名度と売上高 約2,000億円のグループ企業へと変貌を遂げた「株式会社 ジャパネットホールディングス」です。 ジャパネットと言えば、あの「ジャ~パネット♪ ジャパネット~♪」から始まるテレビショッピングで お馴染みの通販会社です。





創業者は、あの甲高い声で有名な「高田 明氏」です。 因みに 高田 明氏は、普段は声が低く 講演会などに行くと必ず驚かれるそうです。テレビ出演の時は、お客さまに 本気で商品の魅力を伝えたいと思った結果、あの甲高い声になったそうです。

ちょっと 話が逸れましたが… 創業者の「高田 明氏」は、長崎県平戸市でカメラ店経営者の父の下、4人兄弟の次男として生まれました。大阪経済大学経済学部に進学し、その時は 英語の勉強に明け暮れ、卒業後は京都府内の産業用機械メーカー・阪村機械製作所に入社しました。この時に、貿易部社員として1972年から約8ヶ月間、西ドイツ・デュッセルドルフで海外赴任を経験されています。その後 英語を勉強していたこともあり、翻訳会社を設立しようと退社しましたが、すぐに挫折。その時に、地元 平戸へ帰郷し、1974年から兄弟で父のカメラ店を手伝っていました。 ジャパネットの始まりは、高田 明氏が 1986年1月16日に父の会社から独立し、長崎県佐世保市三川内町に「株式会社 たかた」を設立したことです。当初は、カメラ店として実店舗による事業展開を行っていましたが、1990年に長崎放送(NBCラジオ)にてラジオショッピングを行ったところ、放送時間中の5分間で50台のカメラが売れ、100万円ほどの売上を達成したことから、ラジオショッピングを主体とした通信販売に事業を集中し始めました。 1994年にテレビショッピングをスタートさせ、更に 折り込みチラシ・インターネットにも対象を拡大してメディアの多展開を進め、今では 老若男女を問わず、誰もが知る企業となりました。特に 高田 明氏による独特のセールス・トークは、バラエティ番組で頻繁にモノマネされるなど全国的な知名度を上げ、通信販売業の大手企業を一気に脅かす存在となりました。今では、通販企業の売上ランキングでは、業界4位の位置にまで成長しました。

現在は、高田 明氏の息子に当たる「高田 旭人氏」が代表を務め、売上高 約2,000億円(2018年)、従業員数2,700名と、実は ネットが普及した今でも、テレビショッピング・カタログ通販を主力としながら、成長を続けている企業です。

2019年からは、スポーツ・地域創生事業を立ち上げました。地域の魅力を広げ、感動と誇り溢れる「今」を届けたいという想いから、プロサッカーチームの「 V・ファーレン長崎」の経営を行っている他、2023年の完成を目指して長崎市内にサッカースタジアムを中心とした複合施設「スタジアムシティ」の開発にも取り組んでいます。

ーーー それでは、九州を代表するジャパネットのC.Iの一部を紹介します。 【企業理念】 「今を生きる楽しさを!」 ジャパネットグループは、関わるすべての方の「今」を楽しくしたいと考えています。 モノの向こうにある生活や変化を伝え、 見る人聴く人、そして商品を手にしたお客様の「今」が豊かなものになること。 地域の魅力を広げ、感動と誇りあふれる「今」を届けること。 関わるすべての方とジャパネットがつながったとき、その「今」が楽しいものであるように、 ジャパネットグループは、それぞれの「今」に挑戦し続けます。

【事業方針】 「自前主義」 商品・サービスの企画からアフターフォローまで、すべてに責任を持つ 「チャネルミックス」 大切なメッセージを伝わるように伝える 「厳選集中」 本当に良いモノを徹底的に選び抜き、その良さを磨きあげてご紹介する 「徹底したお客様想像力」 どんなときでもお客様を想像しお客様に喜んでいただけるよう取り組む

ーーー 【若手なりの成長の理由分析】

「株式会社 ジャパネットホールディングス 」の一番の成長理由は… ●創業から今でも「弱者の戦略」を徹底的に取り入れて、それを愚直に実行されている点です。本当に凄いです。今でこそ 消費者から大企業に見られていますが、ジャパネットは 設立時から大企業が絶対にやらない戦略で、ここまで成長してきました。

高田 明氏が設立後、先ず取り掛かったのは「出張宴会撮影サービス」です。地元の温泉に来た団体観光客に同行し、高田氏自身で観光客の写真を撮っていました。そして、その写真を夜のうちに現像していたのです。何故なら 翌朝の朝食会場で見ることができ、大盛り上がりするからです。このサービスでは、後日 写真を販売するよりも圧倒的に売上を得たそうです。 また 当時、公共事業を請け負う建設業者は、役所に工事現場の写真を提出する必要がありました。そこに現像とプリントの需要があるとにらんだ高田氏は、建設現場を回り、その仕事を受けていたといいます。こうしたサービスには、大手の強者は決して手を出しませんでした。何故なら、非常に手間がかかるからです。髙田氏は敢えてそこを狙い、集配ルートを確立してルーティン化していました。創業時からこのような、大手がやらない「弱者の戦略」を徹底的に行いながら成功したのです。

この「弱者の戦略」は、今でも ジャパネットの戦略立案時には、必ず取り入れられています。 実は、ジャパネットの商品は「楽天市場」や「Amazon」よりも、価格は高く設定されています。それでも、何故 ジャパネットは、お客さまから支持され、成長し続けられるのか? それでは、上記のことを踏まえつつ、更に 若手なりのジャパネットの成長理由を仮説で"3つ"上げさせて頂きます。

ーーー ■1.「ターゲットの明確化!」 *ジャパネットのターゲットは、「50代以上の中高年層」です。つまり この時点で、「楽天市場」や「Amazon」といった、比較的に若者が利用するネットショッピングとは、全く違ったポジションを取っています。事実 ジャパネットの顧客層を見てみると、50代以上が 7割りを占めています。(顧客層 40代:11%、50代:20%、60代:30%、70代 :18%、80代 :4%) 更に インターネットが普及した今でも、ジャパネットの売上を牽引しているのは 約半分を占める「紙媒体(カタログなど)」です。これは、インターネットに不慣れな中高年層を、ターゲットにしているからです。また 紙媒体は、一度 購入頂いたお客さまが 再度、購入頂け易い媒体です。その為、テレビ・ラジオ・インターネットなどの媒体で、既に購入実績があるお客さまには、敢えて 紙媒体であるカタログを送付しています。この方々がリピーターとなり、ロイヤルカスタマー化しているのです。ジャパネットと言えば、テレビショッピングが有名ですが、それは入り口でしかなく、実は紙媒体で売上をつくっています。 また、ジャパネットのお客さまには、家電などに馴染みが浅い人が多く、素人が購入する際に必要となるであろうものをセットで提供しています。例えば、パソコンの場合は、プリンタやデジカメをセットにすることは 勿論、納品は ご自宅まで行って組み立て、接続まで行っています。

*ターゲットを中高年層にしているので、表現の仕方も変わってきます。例えば、カメラを販売する場合… ●「カメラのピントを合わせる」→「距離を合わせる」 ●「カメラのズーム機能」→「遠くのものを近づかなくても、大きく撮影できる」 ●「コンパクトカメラ」→「名刺くらいのサイズのカメラ」 といったように、専門用語をやさしい言葉に変えることで、誰でも分かる表現を徹底しています。 「高田 明氏」は言います。「私が、商品を紹介する時に 大切に考えているのは、その商品の魅力を真摯に『伝えたい』という気持ちと姿勢です。例えば デジタルカメラの紹介をするとき、説明書には 難しい言葉がありますが、すべてのお客さまに伝えるために、自分の言葉で噛み砕いて、誰もが分かるようにやさしく伝えることが必要です。その理解が共感となり、商品を使う楽しさの共有となり、商品購入につながっていきます。」

このように、ジャパネットは ターゲットを明確にすることで、同時にやるべきことも明確になっていることが、強みとなっているのです。

ーーー ■2.「商品数を絞ったこと!」 *ジャパネットでは、2016年に取扱い商品を約8,500商品から約600商品にまで、絞り込みました。これにより、中高年層にとっても、商品の選び易さを向上させました。更に 各商品に説明動画を加えることが可能となり、全ての商品に最低45秒の動画を掲載しました。更に 商品の説明だけでなく、商品の使い方動画、下取り・設置・工事の説明動画なども掲載しています。

*そして ジャパネットでは、テレビショッピングでも、カメラならコレ、パソコンならコレと、各カテゴリごとに商品を「一つだけ」選んで、全ての時間をその商品だけの紹介に決めています。中高年層に対して、幾つもの商品を提案しても、むしろ 逆効果なのです。 今や「デジタル社会」となり、機器の操作方法、聞いたことのない名称、機能の多さで、素人にとっては、たかがカメラ、たかがビデオで悪戦苦闘する多難な時代です。勿論 機能が増えることはマニアックな人にとっては良いことだと思いますが、大多数の人にとっては、迷惑な話でもあるのです。例えば、デジタル家電一つをとっても中高年層にとっては、専門用語を使う家電量販店などの店員の話は難しいのです。 ネットでの購入が当たり前になり、デジタル家電などが普及する一方で、そこには 主婦や高齢者といった忘れられた市場があり、ジャパネットでは その層に分かり易く説明する為に、敢えて商品数を絞ることが一番と考えたのです。

田舎町の家電屋でもなく、市街の家電量販店でもなく、通販という業態で 今までに無いお店を目指しているのが、ジャパネットです。

ーーー ■3.「アフターサービスの質の向上!」 *先に 述べたように、ジャパネットのターゲット層は、主に中高年層です。つまり、デジタル家電に不慣れな方が多く、アフターサービスの質が重要となります。それに 加えてジャパネットは、お客さまが衝動買いをする会社です。リアルな店舗やネットショップを訪れるお客さまには、元々 購入意思がありますが、ジャパネットといえば テレビ通販やカタログ販売であり、「よし、今日は ジャパネットで掃除機を買うぞ!」と思っている人は、殆どいません。何となく番組を見ているうちに「掃除機が欲しくなって買った」という人が多いのです。衝動買いだからこそ、お客さまに「ジャパネットで買ってよかった」と思って頂く為には、アフターサービスまで責任を負うことが大切なのです。 その為 ジャパネットでは、販売・配送・コールセンター、更には 家電の取り付けといった全ての業務を自社化しています。

*ジャパネットが意識していることは、「決して無理をしない。背伸びをしない。自分たちのペースを守って、着実な成長を心がける」ということです。これには、自分たちが無理をすると、お客さまのサポートなんてできないという考え方があります。 その為、商品分野も自分たちの身の丈を知り、知識のない 例えば「化粧品」や「食品」など新ジャンルには 殆ど手を出していません。当たり前ですが、商品知識があり、自信を持ってアフターサービスができる商品しか販売しないのです。また、海外進出に関しても同様で、身の丈に合っていないので、今は考えていないそうです。

*アフターサービスの向上は、商品開発にも活かせます。何故なら メーカー経由では、中々 耳に届きませんが、直接だと お客さまの声が聞けるからです。 ジャパネットが扱う商品は、ジャパネットオリジナル商品が幾つもあり、これは メーカーと共同で企画・開発したモデルです。この商品づくりに、お客さまの生の声を反映させることで、より良い商品をお届けできます。 今までは「技術が進み、こうした新機能が付けられます」「お客さまからこういう問い合わせが多いので、こうしたらどうでしょう」と提案されるケースが、殆どでしたが、自社でカスタマーサポートを持つことで、お客さまの声を自分たちで把握することが出来ています。

ーーー ◎と言うことで… ジャパネットさんは、失礼ながら 決して商品が他社と比べて画期的に素晴らしい訳ではなく、信頼している会社、人物、ブランドだから お客さまに選ばれているのだと思います。 そのお客さまとは、全ての消費者ではなく、中高年層に絞っているからこそ 実現できるのだと思います。街のカメラ屋さんから入り、テレビショッピング、そして ネットが普及すると敢えて、中高年層をターゲットにするという「弱者の戦略」を、ブレずに徹底的に行われていることが本当にスゴいと思いました。

いやー、インターネットが 普及した今、テレビショッピング・カタログを主力とされているジャパネットさんは、勝手ながら売上が 減少しているイメージがありましたが、寧ろ インターネットが発達したが故に、取り残された層を囲い込まれていた事に、驚きました。実は、私も 前職は 家具のインターネット通販の企業に在籍していました。この時から、ジャパネットさんの凄さは知っていましたが、そもそも ビジネスモデルが、こんなにも違っていたのかと愕然とします。しっかり 分析すれば良かったと、今更ながら後悔しています。本当に 勉強になりました!!

そして、幾つかの企業を分析する中で、見えてきたことがあります。それは… ●身の丈に合った経営をされている企業ほど、結果的に成長し 永く続いていると言うことです。 ジャパネットさんも、社員の知識を大前提としてアフターケアができる商品しか販売しないという点では同じだと思います。そして これこそ、"企業の存在意義"が明確でないと、出来ないことだと思います。

ーーー ●最後に、若手なりにC.I.について一言いわせて頂くと…. 企業理念への拘りを感じ、理念ベースの経営をされていることを強く感じました。売り売りな表現ではなく、商品の先にあるお客さまの生活を変えたいと言う想いが伝わり、実際にやられている事と、一致している事が素敵です。まさに C.I.がビジネスモデルになっている気がしました。調べてみると、全員が この理念を名刺サイズで持ち歩き、朝に朗読するといった様々な理念浸透研修を行われているそうです。また コーポレートサイトには、記載がありませんが、社員との約束である経営理念や行動指針も制定されていると思いますので、一度 拝見してみたいです。 ただ 一点 気になった点は、現在のC.I.は通販事業に寄った表現をされていますが、今後 スポーツ・地域創生事業にも力を入れらる中で、どのように理念を体現していくのかが気になりました。 出来れば、コンカンが提唱するC.I.と、御社のC.I.を一度 照らし合わせて頂けると有り難いです。

*concanが考えるC.I.とは? https://www.concan.co.jp/post/topics-ci 生意気言って、申し訳ございません。 長くなりましたが、以上になります。

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