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月.【若手社員が勝手に"イケてる企業のC.I.を切る"!】「第84回:株式会社 キャメル珈琲」


今日は 若手社員の私が、成長している企業のC.I.を紹介します。コーヒーを飲みながらゆっくり店内を回るという、新しいスタイルを始めた企業です。

第84回は、女性客を中心に、店内はあたかも「海外のお洒落な市場」のような賑わいを常時見せている「カルディコーヒーファーム」を運営している「株式会社 キャメル珈琲」です。





【企業概要&沿革】

*「キャメル珈琲」は、有名な「カルディ」を運営し、主にコーヒー豆や輸入食品を扱う小売店です。「キャメル珈琲」は、「カルディ」を駅ビル、ショッピングセンター、駅前の路面に展開し、グロサリー業態を世に広めたパイオニアとも言うべき急成長中のコーヒーチェーンです。売上高「945億円(2018年)」、従業員「12,000人(パートタイマー9,800人含む)」で、右肩上がりで成長している企業です。店舗数は2010年代に入って急増していて、2010年に200店を突破して以来、2012年に300店、2017年に400店を達成し、2021年8月時点で「474店舗」となっています。

その「カルディ」の特徴は、「独自性」です。40〜60坪のさほど広くない店舗内で、約1万点という おびただしい数の商品が販売されています。しかも 他店では扱っていない商品ばかりが売られています。この商品の面白さ、珍しさが故に、インターネットが普及した今日、熱心なユーザーから、SNSで連日のように購入して食べてみた体験談が投稿され、そうしたファンの口コミが、人気に拍車をかけています。

因みにカルディの店名は、「アフリカ大陸東部のエチオピアの高地で、飼っていたヤギが興奮して走り回っているのをいぶかしく思ったヤギ使いのカルディが原因を調べたところ、赤い木の実を食べたことを発見した。この赤い木の実こそがコーヒーの豆の原料であり、コーヒー産業の起源となった」という、アフリカの有名な伝承に由来しています。

「キャメル珈琲」は、1986年より東京の下高井戸駅の駅前市場の一角に、「カルディ」の第1号店をオープンさせました。その時から、少しごちゃっとした店内になっていて、"ワクワク"感のある演出を目指した「遊べる本屋」でおなじみのヴィレッジヴァンガードを彷彿とさせていました。様々な食材が並び、商品を眺めているだけで好奇心が沸いてくるような活気のある店を目指したのです。創業時からの、この拘りは現在の店舗にも受け継がれています。

1992年からは「カルディ」の代名詞である「無料コーヒーサービス」を始めました。元々は、夏の暑い時期に来店したお客へのおもてなしの気持ちを込めてアイスコーヒーのサービスをしたことがきっかけです。「コーヒーを飲みながらゆっくり店内をご覧くださ〜い」そんな店員さんの声かけで、淹れたてのコーヒーが入った紙コップを受け取り、ゆっくりと店内をめぐる。そんなカルディ独自の接客スタイルが、今でも続けられています。

「キャメル珈琲」は、今では小売店だけでなく、カフェ業態の飲食店やレストランも展開しています。海外にも進出し、タイのバンコクにて、コーヒーの焙煎、飲食事業、オフィスコーヒー事業、食料品の輸出入を開始しました。日本同様、ショッピングセンターなどの商業施設に4店舗を展開しています。2014年には「カルディ」独自のネットショップがオープンしました。これによって、ネットによる商品購入も可能となり、更に利用しやすくなっています。

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それでは ここで、「株式会社 キャメル珈琲」の、"イケてるC.I."の一部を紹介します。

【企業理念】

●「手から手へ、食のおいしさと楽しさをつなぐ」

コーヒーや食を通して地球にいいことをしたい。「ワクワク」「ドキドキ」、遊び心のつまった空間や商品を創造し、食のシーンを豊かに彩る。作り手が情熱を傾け生みだしたものを、想いとともに届ける。そうして、お客さま、私たち、生産者の強い絆で、世代を越えて皆の笑顔をつないでいきたい。

【スローガン】

●「地球にいいことしてる?」

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【若手なりの成長理由 分析】

ここからは、若手なりに「株式会社 キャメル珈琲」の成長理由を、仮説ですが "3つ"上げさせて頂きます。

先ず、結論からいうと…

◆1.「お客さまの心理をついた、コーヒーの無料提供!」

◆2.「コーヒーを軸とした、独自の品揃え!」

◆3.「フェアトレードを意識した、社会性のある事業を行っていること!」

の"3つ"です。それでは、1つずつ見ていきます。


◆1.「お客さまの心理をついた、コーヒーの無料提供!」

*前述した通り、「カルディ」ではコーヒーが注がれた紙コップを来店客に配っています。勿論 それらは、無料です。店頭で試飲して貰うことで、「自宅でも同じコーヒーを楽しみたい」と思わせることができます。しかし 本当のメリットは、「返報性の原理」です。これは、人の好意に報いたいという心理のことで、人から何か施しを受けたら「お返しをしなくては!」という気持ちになる心理作用です。つまり そのコーヒーを受け取る人は、殆どの方が素通りされることなく「カルディ」の店内へ入っていきます。この時に大事なのが、「スタッフの声がけ頻度」「声をかけるタイミング」「声のトーン」の3つです。「カルディ」では、実はこの訓練を徹底的に行っています。

*そして 一度、店内に入ると、そのコーヒーを飲みながら、店舗内の商品を自然と見てまわることになります。つまり 自然と滞在時間も伸びることになります。因みに「カルディ」の店舗面積は「40〜60坪」となっています。これは、カップ一杯のコーヒーで回れる広さに設計されているのです。しかも コーヒーを貰ったからには、何かしらを購入しようという心理が働きます。実は、「カルディ」のカップ一杯のコーヒーの試飲は、コスト以上に絶大な効果があるのです。


◆2.「コーヒーを軸とした、独自の品揃え!」

*「カルディ」では、コーヒーに合う輸入食品が豊富なことも、強みとなっています。クッキーやチョコレート、ケーキといったコーヒーに合う食材を数多く取り揃えています。ワンストップでコーヒーとそのお供になる食材を買えるという利便性が、コーヒーの販売に繋がっているのです。しかも 個性的な品ぞろえがSNS時代にマッチしています。例えば、輸入食品のラインナップは多種多様で、タイの「トムヤムスープ」やイタリアの「トマト缶」、アメリカの「サラミ」、インドネシアの「ナシゴレンの素」、ヨーロッパ各地やアメリカ、チリ、アルゼンチンといった世界各国の「ワイン」など、国際色豊かな食品を豊富に取り揃えています。

*2006年には、「もへじ株式会社」を設立しました。ここでは、自社生産で「北海道から」というオリジナルブランドを創って、北海道産のメロン果汁を使用した「キャンディー」や北海道で漁獲されたサンマを使用した「サンマの味噌煮」など北海道ならではの食品を扱うほか、大分県産のカボス果汁を使用した「カステラ」、鹿児島県産の皮付きゴボウを使用した「ゴボウ茶」など、日本各地の特産品を使った食品を開発し、「カルディ」で販売しています。そして、それらを独特の陳列方法で並べているのも特徴的です。天井近くまである木でできた棚に、所狭しと商品を陳列し、店内の照明は照度を落として、やや暗めにしています。これは、間接照明で商品を照らして商品が目立つようにしているからです。内装は「西洋の図書館」をイメージして設計され、目当ての本を探すかのような感覚で商品を見つける楽しさを演出しています。「カルディ」は、陳列方法にこだわることで、「ワクワクドキドキ」させる空間があり、それが客を魅了しているのです。


◆3.「フェアトレードを意識し、"社会性"のある事業を行っていること!」

*「カルディ」では、コーヒーを販売することで生産者の自立支援に繋がるというフェアトレードの取り組みに賛同し、全ての商品はフェアトレードの認証をうけたコーヒーしか取り扱っていません。「フェアトレード」とは、「公正で公平な貿易取引」という意味合いの言葉で、経済的に豊かではない発展途上国で生産・製造された商品を「適正価格で取引することで、生産者の生活水準を上げる」という目的で、進められています。コーヒーで言うと、発展途上国のコーヒー農場では、コーヒー豆を1kg納品したとしても、たった「40円」ほどしか収入にならないということが現実に行われています。これでは 頑張ってコーヒー豆を生産しても、貧しい生活から抜け出すことができません。その為、生産者の生活水準を向上させるために、「フェアトレードコーヒー」として適正価格で取引をされています。こうした不適切な価格での取引ではなく、生産者の生活を社会全体で守るための商品カテゴリのひとつとして「フェアトレードコーヒー」があるのです。

「カルディ」が「フェアトレードコーヒー」を意識している理由は、まさに「スローガン」である「地球にいいことしてる?」を体現したものです。そして 「カルディ」は、この"社会性"に共感し、多くのファンを抱えていることでも有名です。



◎と言うことで…

「キャメル珈琲さん」について調べましたが、中小企業こそ参考にすべき企業だと感じました。何故なら、何か特別なビジネスモデルがある訳ではなく、独自の商品を製造して独自の店舗レイアウトで販売することで、他社と差別化しているからです。中小企業だと、不安で寧ろ大手企業と同じことをしがちだと思います。しかし 「カルディ」では、他のどの企業も扱っていない商品を製造することで、徹底的に差別化しています。

また「カルディ」では、社員に商品知識をしっかり教え込むことで有名です。「カルディ検定」という社内の検定制度を設け、社員みんなが山ほどある商品の知識を学び続けています。また 毎月店舗で、自社の商品を実際に食べたり飲んだりしながら雑談タイムをしたり、レシピの提案などもし合っています。この様にしっかりと商品に詳しいスタッフがいることで、お客さまは楽しみながらも、プラスアルファの知識を知れることが、安心できるお店として認識されている理由だと思います。このような事は、一見 当たり前の様に感じますが、実践することは意外に難しいと思います。何故なら 手間が掛かるからです。「カルディ」では、手間が掛かることを、サボらずに行われていることが、成長をし続けられる最大の理由だと思いました。



◯それでは 最後に、C.I.について、若者なりに一言いわせて頂くと…

大前提として、「キャメル珈琲さん」のC.I.を調べさせて頂きましたが、コーポレートサイトの分かりやすい位置に記載されておらず、少し 勿体ないと思いました。C.I.はその企業の"幹"であり、その"幹"をコーポレートサイトに分かり易く記載するだけでも、一般消費者にとっては安心に繋がると思います。

「企業理念」である「手から手へ、食のおいしさと楽しさをつなぐ」については、温かみのある表現をされていて、何よりこのことを実践されていることが素晴らしいと思いました。「フェアトレードコーヒー」などがまさにそうで、お金が掛かることもしれないけど、それ以上に「企業理念」を大切にされている証拠だと思います。現代の大量消費時代 且つ 差別化が難しい時代に於いて、企業そのもののファンになってもらう必要がある中で、「キャメル珈琲さん」のC.I.そのものが、ブランディングに繋がっていると思いました。

本当に、若手が生意気なことばかり言って、申し訳ございません。

出来れば、あくまで参考程度にですが、コンカンが提唱するC.I.と、御社のC.I.を、一度 照らし合わせて頂けると有り難いです。

*concanが考えるC.I.とは?

https://www.concan.co.jp/post/topics-ci

長くなりましたが、以上です。

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