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【concanトピックス特別編】「concanが考える「グロース・マインドセットとは?」~自分の「才能」や「能力」は、「経験」や「努力」によって向上できる!~

今回は、昨今 人が成長する『思考パターン』として注目されている「グロース・マインドセット」について紹介します。



変化が激しく、先が見通せない現在に於いて、働く一人ひとりの「マインドセット」(思考・行動様式、信念)の違いによって、生み出される成果や成長度合い、そして 働く人々の"幸福感"は大きく変わってきます。


近年、企業が"タレント開発"に取り組む上で、「グロース・マインドセット」を育むことの重要性が注目されています。

将来の不確実性や複雑性が高い今日に於いて、働く人々は、失敗や評価を恐れ、チャレンジを避けたり、成長にブレーキを掛けてしまう「フィックスト・マインドセット」になりがちです。しかし、「フィックスト・マインドセット」が組織内に根強くあると、変化に適応し、新たな価値を生み出していくことが出来ません。そこで、「自分の能力は伸ばせる」という考え方に基づき、自らストレッチなゴールを掲げ、失敗を恐れず、難しい問題にもチャレンジし、そこから学ぶことが出来る「グロース・マインドセット」について深堀りしていきます。

「フィックスト・マインドセット」は、「グロース・マインドセット」と対となる考え方で、「自分の『才能』や『能力』は、『努力』をしても向上しない」という固定的な考え方を言います。


■1【「グロース・マインドセット」の提唱者とは?】

「グロース・マインドセット」を提唱した「キャロル・ドゥエック氏」は、社会心理学、発達心理学を専門とするスタンフォード大学の心理学教授です。その経歴としては、アメリカで有名な女子大学であるバーナード大学を卒業後、イエール大学で博士号を取得しています。その後、コロンビア大学やハーバード大学、イリノイ大学で教鞭をとり、2004年からスタンフォード大学の教授を務めています。彼女の有名な著書には、「Mindset」(邦題「『やればできる!』の研究」)や「Self-theories」があります。


彼女が行った研究は、教育現場を対象とするものでした。

しかし、『マイクロソフト』が「グロース・マインドセット」を成長戦略に取り入れたことを"きっかけ"に、ビジネスシーンに於いても広がりを見せました。『マイクロソフト』は、「グロース・マインドセット」こそが企業の成長に必要な考え方として、社風として根付かせるべく大規模な取り組みを行ったのです。「グロース・マインドセット」がビジネスシーンで注目を集める背景には、市場を取り巻く環境の急速な変化が潜んでいるのです。マーケットに於けるニーズや価値観の多様化と変動、世界経済の変容に適応する為には、「過去に捉われない新たな挑戦が求められている」と言えます。

したがって、「グロース・マインドセット」を備えた人材の育成が、企業にとって重要な課題となっているのです。


では、ここで「グロース・マインドセット」を説明する前に、そもそも「マインドセット」とはどのような概念なのかを紹介します。


■2【「マインドセット」とは?】

「マインドセット」とは、経験・教育・先入観から形成される、「心理状態」や「思考パターン」のことを言います。

例えば、『思い込み』や『価値観』・『信念』がこれに該当します。また、『思い込み』のことを「パラダイム」とも言い、新たな情報や経験によって自身の思い込みに気づき、思い込みが変化することを「パラダイムシフト」と言います。


■3【「グロース・マインドセット」とは?】

「グロース・マインドセット」(Growth Mindset)とは、「人間の基本的な"資質"は努力次第いで伸ばすことが出来る」という『信念』・『心のあり方』のことを指します。

「成長マインドセット」「しなやかなマインドセット」とも呼ばれており、「自分の『才能』や『能力』は、『経験』や『努力』によって向上できる」という考え方のことです。この考え方を持って目標に挑戦することで、"5つ"の壁にぶつかった時に「肯定的な思考」が生まれると「キャロル氏」は述べています。しかし、「グロース・マインドセット」を育むことは、簡単なことではありません。何故なら、人間の「マインドセット」は、それまでの人生の中で 積み上げてきた「思考・行動様式、信念」であり、"一朝一夕"に変えられるものではないからです。また、「マインドセット」の違いを生み出すのは、個人だけに その"要因"があるのではなく、共に働く仲間の存在や上司・部下との関係、また 組織の文化や制度・仕組みといったものにも大きな影響を受けることが分かっています。


■4【「グロース・マインドセット」によって生まれる"5つ"の肯定的思考とは?】


Growth Mindset『しなやかなマインドセット』

●「ぶつかる壁/生まれる思考」

◆1.「挑戦」/『Embraces』/「喜んで受け入れる」

◆2.「障害」/『Persists』/「乗り越えるまでやる」

◆3.「努力」/『No pain,No gain』/「努力をすれば必ず成長できる」

◆4.「批評」/『Learns from』/「他者の批評から学ぶ」

◆5.「他者の成功」/『Be inspired by』/「他者の成功を刺激にする」

このような思考が生まれることで、「積極的に挑戦する」「自主的に努力する」「集中力が上がる」「忍耐力が上がる」「目標を成し遂げる」などの効果が得られます。


■5【「フィックスト・マインドセット」によって生まれる"5つ"の否定的な思考とは?】

「フィックスト・マインドセット」とは、「グロース・マインドセット」と対となる考え方であり、「自分の『才能』や『能力』は、『努力』をしても向上しない」という固定的な考え方を言います。この「フィックス・マインドセット」を持ちながら課題に取り組むと、"5つ"の壁にぶつかった時に、以下のような否定的な思考が生まれます。


Fixed Mindset(硬直なマインドセット)

●「ぶつかる壁/生まれる思考」

◆1.「挑戦」/『Avoid』)/「挑戦したくない」

◆2.「障害」/『Loses focus』/「障害はどうにもならない」

◆3.「努力」/『Views as fruitless』/「努力してもどうせ無駄になる」

◆4.「批評」/『Ignores』/「自分への批評は聞きたくない」

◆5.「他者の成功」/『Views as a threat』/「他人の成功は脅威である」

このような思考が生まれることで、「挑戦しない」「努力しない」「不正でごまかす」「自分よりできない人を探す」「フィードバックを貰いに来ない」などの行動を取る可能性が高まります。


■6【「グロース・マインドセット診断(潜在思考診断)とは?】

「潜在意識」は、過去の経験などによって無意識の内に形成した『価値観』『習慣』『思い込み』によって生まれた、「自覚されていないもう1人の自分」です。

この「潜在」は「潜っていて見えないが存在する」といった意味で、「潜在意識」は意識全体の『9割以上』を占めるとされ、当人の日常行動のほぼ全ての『選択』は「潜在意識」が取り行っていると言えます。この日々、パターン化されていく思考行動は 自分では、ほぼ感知は出来ません。

それは 長いこと掛けて形成した習慣であり、当人の中では"当たり前のこと"という位置なので感知が出来ないのです。では、この「潜在意識」が、自分の意図とは違う思考がインプットされていたら問題です。


例えば、何度も同じような問題やトラブルが何度も出てくる時や、衝動的な感情のままに『選択』してしまい 後悔する時など。思考言動の『9割』が「潜在意識」だとすると、自分の意図とは違うインプットした思考から抜け出さない限り 同じような問題やトラブル、衝動を何度も繰り返してしまう結果になります。しかし「潜在意識」には"特徴"があり、カウンセリングを通し「潜在意識」を記憶から言語化し 当人が認知できれば それらは緩和されてくるのです。


「グロース・マインドセット診断『質問項目!』」

◆項目1.「自分の能力は生まれつきで変えられない」

◆項目2.「能力は勤勉さと、粘り強さで変えることが出来る」

◆項目3.「失敗やミスをすると自分が情けなくなり、自信が揺らぐ」

◆項目4.「失敗やミスは貴重な学習機会だ」

◆項目5.「新しいことに取組んだり挑戦しようとすると不安になって、避けてしまう」

◆項目6.「新しいことに取組んだり挑戦しようとするのは楽しい」

◆項目7.「特別優れた才能は生まれ付きで ごく限られた人たちだけのものだ」

◆項目8.「一生懸命 取り組めば取り組むほど、上手になる」

◆項目9.「誰かからネガティブなフィードバックを貰うと、落ち込んだり嫌な気持ちになる」

◆項目10.「フィードバックはありがたいし、自分を向上させるものだと思う」

◆項目11.「人はそういう人になるべく生まれてくるので、滅多に変われるものではない」

◆項目12.「学びとは一生取組むものであり、新しいことを学ぶのは楽しい」

◆項目13.「何かに何度か取り組んでみて上手くできなかったら、自分には向いていないと思う」

◆項目14.「最初は、自分が上手く出来ていないことでも練習を続ければ、どんな小さな進歩でも違いが生まれる」

◆項目15.「生まれつき 才能ある人たちは一生懸命努力しなくてもすむ」


■7【「グロースマインド・セット」を育成する方法とは?】

「フィックスト・マインドセット」に偏りがちな場合でも、研修や良質なコミュニケーションを行うことによって、「グロース・マインドセット」を育成できます。ここでは「グロース・マインドセット」を育成して『肯定的思考』を身に付ける為の方法を紹介します。


◆方法1.「自分のマインドセットの傾向を把握する!」

「フィックスト・マインドセット」と「グロース・マインドセット」の両方を兼ね備えていて、状況や周囲の環境に応じて、無意識の内に 両者を使い分けていることがあります。その為、自分のマインドセットの傾向を把握することで、「フィックスト・マインドセット」に傾いてしまう状況に於いて、意識的に「グロース・マインドセット」を行い易くします。


例えば、『失敗』した時に「フィックスト・マインドセット」に陥っていると意識できれば、次からは『失敗』した時に結果だけでなく、過程に目を向けるようにします。自分自身の内面を見つめ直して、「フィックスト・マインドセット」を「グロース・マインドセット」に変化させる習慣を生み出すことが重要です。


◆方法2.「職場でのコミュニケーションを活性化させる!」

「グロース・マインドセット」の習慣化の為には、職場でのコミュニケーションに於いて、お互い問い掛けを行い、肯定的思考を引き出すことが効果的です。


例えば、「達成した仕事から何を学んだのか」「仕事を通して達成した一番の成果は、何なのか」などが、「グロース・マインドセット」を定着させる"質"の高い会話です。


◆方法3.「外部講師を招いてマインドセット研修を実施する!」

「グロース・マインドセット」の育成効果の向上には、専門知識や独自のノウハウを有した外部講師による、マインドセット研修の実施が有効です。マインドセット研修では、「フィックスト・マインドセット」と「グロース・マインドセット」の違いや、それぞれの考え方を体系的に学べる上、演習を通して自分のマインドセットの傾向を把握できると期待されます。マインドセット研修の実施後は、日常業務に於いて マインドセットを意識的に使い分けられるようになれば、自然と「グロース・マインドセット」の活用頻度も上がります。


■8【「グロース・マインドセト」を高める為のポイントとは?】

「グロース・マインドセット」は、『自己内省』と『マインドセット』の意識的な使い分けによって、育成できると期待されます。これらの過程に於いて、どのような点に注意すれば、「グロース・マインドセット」の育成効果をより向上できるのかを紹介します。


◆ポイント1.「論点や課題を明確にした上で、改善を行う!」

「グロース・マインドセット」では、困難や課題を乗り越える為なら、『努力』に伴う多少の痛みは受け入れるという考えが実践されます。しかし、「論点や課題の"本質"が明確にならない」ままでの『努力』は、結果や成長に結びつき難く、何度も『努力』を重ねる内に 心が折れて、「フィックスト・マインドセット」に変わってしまう恐れがあります。したがって、直面する課題の"本質"を見極めて明確にした上で、効果的なアプローチを考え、『改善』や『努力』が必要です。


◆ポイント2.「『失敗』した時には、結果だけでなく過程にも目を向ける!」

多くの人は、『失敗』という結果に落ち込むことで 自信をなくし、『失敗』までの過程に目を向ける気力を失ってしまう傾向にあります。しかし、『失敗』を自分の成長の"糧"とする為には、『失敗』した理由や過程を見つめ直し、次回からの取り組みに反省点を反映させることが重要です。『失敗』して落ち込むのは仕方がありませんが、少し時間が立ったら 自分自身を内省して、今後のアプローチへの改善が必要です。


◆ポイント3.「小さな成功体験を積み重ねることで自信をつける!」

「グロース・マインドセット」は、『失敗』を恐れずに挑戦する傾向がありますが、自己肯定感を高めることで、挑戦に対して 積極的な姿勢が生まれる可能性があります。その為には、日常に於いて 「小さな成功体験」を積み重ねて、周囲から認められる中で、自信をつけていくことが重要です。 毎日、自分で自分を誉めるようにすると同時に、職場のメンバーが お互いに声を掛け合い、功績を認め合う取り組みが効果的です。


◆ポイント4.「タレントマネジメントを意識する!」

タレントマネジメントとは、社員が持つスキルや技術、得意分野を把握して、適材適所へ人材配置をして、育成させる「マネジメント手法」です。誰にでも得意なことがあれば、苦手なこともあります。個人の能力を十分に発揮できない部署に配属し続けていると、社員は活躍できず、自己肯定感も高まりません。そのようなことがないように、人事側は定期的に人材の配置の見直しが必要です。人事異動によって、今まで 目立たなかった人が活躍するようになったというのは よくある話です。


◎と言うことで…

concanが考える「グロース・マインドセットとは?」と題して書いてきましたが、企業に於いて、社員の主体性やイノベーション力を高めることは、変化の激しい現代を生き抜く、柔軟な組織を創る為に不可欠とされています。

そして、社員の主体性やイノベーション力に、「グロース・マインドセット」を持てているかどうかは大きく関わってきます。


また「グロース・マインドセット」は、実践している人物の成長度合いとスピードを高めるばかりでなく、周囲の人間に良好な影響を与えて、企業全体の士気と生産性が向上するメリットもあります。無意識の内に行っているマインドセットを変化させることは、容易いなものではありませんが、自分の内面を見つめて マインドセットの傾向を把握し、「グロース・マインドセット」を習慣化することが必要です。

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