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【若手社員の成長期!】第99回:「『モチベーション3.0』とは?」~副題:"内発的動機付け"を意識して、強固な組織を目指そう!~

あなたは、仕事に対するモチベーションが高いと言えますか? このモチベーションですが、時代の移り変わりによって、手に入れ方にも違いがでています。そのことを理論として纏めたのが、著書「モチベーション3.0」です。2009年に発刊された"本"ですが、今でも多くの研修で取り扱われています。そこで 今日は、この「モチベーション3.0」について調べてみます。




●先ず…

【「モチベーション1.0」と「モチベーション2.0」とは?】

「モチベーション3.0」の前に、その土台となる「モチベーション1.0」と「モチベーション2.0」について紹介します。

「モチベーション1.0」は、"生理的動機付け"といえます。これは 生きる為の「本能的な動機」です。例えば 美味しいものを食べたい、他人に好かれたい、認められたいなど、人が本能的に抱く欲求に基づく『モチベーション』のことを指します。次に「モチベーション2.0」は"外発的動機付け"です。これは、報奨などの「外部要因による動機付け」です。例えば 仕事をきちんとしないと上司に怒られるから頑張ろう、あと1件契約を獲得すると報奨金が出るから頑張ろうという『モチベーション』の高め方がこれに当たります。


●では…

【「モチベーション3.0」とは?】

これは「内発的動機付け」です。変化の激しいこれからの時代を生き抜くため、柔軟で強い組織を作り上げる為に必要な『モチベーション』と言えます。簡単に言い換えると「自分の内側から湧き出るような動機付け」です。例えば「楽しいから頑張る」「世界の平和を守る為に頑張る」「実力を付けたいから頑張る」といった『モチベーション』がこれに当たります。

「モチベーション3.0」という"言葉"は、アメリカの作家である「ダニエル・ピンク氏」が、2009年に書いた「モチベーション3.0~持続するやる気をいかに引き出すか!~」というタイトルに由来します。「ダニエル・ピンク氏」は、1995年から1997年まで、アメリカの副大統領の首席スピーチライターを務めたほか、世界的に有名なスピーチフォーラムであるTEDに登壇したことで有名です。


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●次に…

【「モチベーション3.0」が求められる理由】

現在の先進国は大きな視点でみると、低成長・安定成長といわれています。かつてのように給料や昇進をインセンティブにすることが難しくなりました。また そのような"外発的動機付け"で目標は達成できても、社員に与えた目標以上の成果が望めないことも分かっています。現代社会のように変化の速い時代は、自分自身で判断し、行動できる社員が求められています。これには当然、"外発的動機付け"よりも"内発的動機付け"の方が効果的なのです。また、自分の中にある価値観に基づいて働き、周囲も その価値観を尊重するとき、人は真の「充足感」や「やりがい」を感じます。

因みに、「モチベーション3.0」を活用している有名な事例にGoogleの「20 Percent Time」があります。これは「労働時間のうちの20%を個人的な取り組みに使ってもよい」というものです。実はGoogleは、どこよりも働き方の研究をしていて、今 誰もが知る「Gmail」「Google Map」「Twitter」「Slack」などは、この「20 Percent Time」を活用したサイドプロジェクトで誕生しました。


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●次に…

【モチベーション3.0のキーワード】

「モチベーション3.0」は、「自律性」「熟達」「目的」の"3つ"の要素から構成されます。これらを満たすように自分を管理し、組織やチームを形成することが求められます。


◆「自律性」

*自律性とは「自分で選択して行動すること」です。人は「他人から指示されたこと」にはやる気が出ず、「自分で選択したこと」に対してはやる気が出ます。更に、仕事には"4つ"の要素があります。

Ο何をするか

Οいつやるか

Οどうやってやるか

Ο誰とやるか

これらの項目について、自分で『選択』をすることで、やる気を引き出すことが出来るという訳です。


◆「熟達(成長)」

*「熟達」(成長)とは、簡単にいうと「向上心」です。熟達(成長)に必要不可欠な要素に「フロー体験」があります。フロー体験とは「時間を忘れて没頭していること」で、この状態に入るには、以下の要素が必要です。

Ο「やらなくてはならないこと」と「できること」が相関していること

Ο課題は簡単すぎず、難しすぎないこと

Ο現在の能力では達成できず、努力が必要であること

フロー体験を得られるような仕事をすることで、やる気を引き出すことが出来ます。


◆「目的」

*目的とは「何の為にそれをやるのか?」ということです。先述した「自律性」「熟達」を維持するには、「目的」が必要不可欠になります。

個人では「人生の意義」、組織では「ビジョン」を明確にすることが、やる気を引き出します。


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◎と言うことで…

「モチベーション3.0」について調べましたが、「モチベーション3.0」が叫ばれる背景には、今まで以上に、生き辛い世の中になったからとも言えます。何故なら 今の時代は、人間は常に満たされていて、当たり前のように生きていると、生きる意義を 中々 見つけられないからです。その証拠に、現在の労働者の多くが、仕事に熱意を失っているという事態が生じている一方で、これと対をなすように、ボランティア活動が同じくらい急増しているという現象が生まれています。つまり 有給の仕事だけではどうしても得られない"目的"を、ボランティアという手段で人の心を育んでいるのです。これが、「社会起業家」が増えている要因と言えます。

また 忘れてはならないことは…

●「モチベーション3.0」に到達するには、先ずは「モチベーション1.0」「モチベーション2.0」を満たさないといけないということです。

社内での仕事に置き換えれば、まずは"外発的動機付け"から満たして挙げることも重要ということになります。例えば 社員に対して全く興味を示していない業務に対して、金銭的なインセンティブを設けると、社員は先ずは「報酬の為にやってみようかな」と思い、業務に取り掛かります。しかし 業務に取り組むうちに、段々とその分野について興味を持ち始めるようになるかも知れません。結果的に業務自体が面白くなり、「仕事に没頭している、楽しんでいる」という"内発的動機付け"が行われることもあるのです。とは言っても、この方法では長続きしません。だから 上司の役割は、社員を出来るだけ早く"内発的動機付け"まで導くことになります。


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●最後に…

【「アンダーマイニング効果」の紹介! 】

*人は、自分の行動を自分で決めたいという「自律性」の欲求があり、"外発的動機付け"による「他者からの統制感」が、やる気を喪失させてしまいます。この研究として、ある保育園で実験が行われました。この保育園では、子どもを迎えに来る保護者の遅刻が悩みのタネで、経営陣は それに対して罰金を導入しました。すると 遅刻する保護者は"2倍"に増加してしまった。 元々 保護者が持っていた「最善の努力をしよう」という"内発的"な善意が喪失してしまったのです。この現象を「アンダーマイニング効果」と言います。因みに、この保育園は罰金を停止しましたが、一度 失われた善意は復活することはなく、遅刻者は当初の"2倍"で定着してしまったのです。

つまり…

●"外発的動機付け"は 短期的な効果しかなく、長期的には 人の好ましい言動への意欲を喪失させ、ごまかしや近道、倫理に反する行為を助長させるのです。

長くなりましたが、以上です。

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