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【若手社員の成長期!】第101回:ビジネスで、成功するために求められる『EQ』(心の知能指数)とは?」~副題:先ずは、自分自身の感情をよく知り、その上で 組織を理解しよう!~

更新日:7月14日

「仕事が上手くいく為に、一番 必要な能力は 何だと思いますか?」という問いに、あなたは 何と答えますか? 『地頭』や『暗記力』、『コミュニケーション能力』など、人によって 答えは「千差万別」です。しかし 多くの研究結果によると、最も重要なのは、『人当たりの良さ』や『粘り強さ』だと言われます。つまり「人柄」です。そして、人柄を磨く上で注目されているのが「EQ」(心の知能指数)です。この「EQ」ですが、誰もが 一度は聞いたことある"言葉"だと思いますが、具体的な要素は何かと問われると回答が難しいはずです。そこで、今回は この「EQ」について調べてみます。





結論からいうと…

【「EQ」とは?】

「EQ」とは、「Emotinal intelligence Quotient」の頭文字で、直訳すると「心の知能指数」です。

分かり易く言うと…

●「自己や他者の"感情"を理解することや、自分の"感情"をコントロールする能力」を指します。

これは、アメリカの心理学者で、イェール大学の現学長を務める「ピーター・サロイ氏」と「ジョン・メイヤー博士」が提唱した考え方で、作家の「ダニエル・ゴールマン氏」が1995年に出版した「Emotinal Intelligence」によって、各国で知られるようになりました。「EQ」を提唱した2人の学者が研究を始めた"きっかけ"は、「ビジネスで成功するのは、どんな人?」という素朴な疑問から始まりました。2人は、ビジネスパーソンを対象にした調査を行い、導き出したのが「ビジネスで成功した人は、ほぼ例外なく『対人関係能力』に優れている」という結論でした。そして 対人関係を、上手に築く要因は 自分の感情の状態を把握し、コントロールした上で、周囲の人の気持ちにも働きかける能力を持っていると指摘し、そんな人には、結果的に協力者が集まり易く、ビジネスにも成功する"ケース"が多いとして、この能力を「EQ」と名付けたのです。


因みに、「EQ」に近い"言葉"に、頭の良さを測る指標として「IQ」(知能指数)があります。IQが高い人は、高学歴で ビジネスでも成功し易い。そんな印象を持つ人も少なくないのは事実です。確かに、そういう部分は あるかも知れませんが、ビジネスで成功している人が、必ずしも「IQ」が高い訳ではないことは、多くの研究からも分かっています。


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次に…

【「EQ」は訓練によって高めることが出来る!】

「EQ」に関することで、最も大切なことは、「EQ」は高めることが可能ということです。

人の言動は、感情に大きく左右されます。怒りを抑えきれず、冷静でいられなくなることは、誰しも経験があると思います。無意識のうちに出た表情や仕草が、相手に不快や不安な思いをさせることもあります。逆に言えば、自らの感情をコントロールし、どんな場面でも 冷静さを保てば、周囲に好印象を与えることに繋がります。更に、「EQ」は遺伝などの先天的要素が少なく 訓練や学習によって高めることが出来ると言われています。「EQ」を高めることは、自分の能力を発揮する為の近道とも言えるのです。


自分の感情をコントロールできない要因については、脳の研究が進み、近年になって感情や理性が言動に与える"メカニズム"が解明されてきました。ヒトの脳には、物事の認識や分析などの思考を司る「大脳新皮質」という部位があり、あらゆる言動の源の一つになっています。多種多様な生き物の中でも、ヒトが特に発達している部分です。しかし 強い感情がこみ上げた時、脳の中では、扁桃核(扁桃体)という神経細胞が集まったアーモンド状の小さな部分が、「大脳新皮質」を通さずに、瞬間的に神経に信号を送ります。すると いち早く危険を察知し、ヒトは生き延びる為に、脳の構造上「嫌悪」「不安」「不快」などを感じた時、感情的な"言葉"や"態度"が表に出てしまうのです。この結果て、感情のコントロールが出来なくなります。しかし 仕事での人間関係は、社内外に限らず、理性に基づく信頼が基本になるため、このような言動は良い結果を齎さないことが大半です。危機に直面したり、意見が対立したり、といった場面では 感情的になりがちですが、高ぶった気持ちをストレートに"

言葉"や態度に出してしまうと、相手は黙り、心を閉ざしてしまうからです。

逆に言うと、ピンチや意見の対立に直面しても 冷静さを失わない人は、知的で理性が強いと評価され、信頼を勝ち得るのです。だから 感情のコントロールがビジネスで大事な理由です。


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次に…

【「EQ」が高い人の"5つ"の共通点!】

ここからは、実際に「EQ」が高い人の特徴を見ていきます。以下は、グロービスで導き出された"5つ"の特徴です。あなたは、どれ位 当てはまっていますか?

◆1.「批判に冷静に対処できる」

*「EQ」の高さを示す顕著な特徴の一つは、「自己認識力」が高いことです。自分が何に怒りや幸福感を覚え、何に興味を持っているかなどを深く理解しており、失敗も含めあらゆることに、正直 かつ 明瞭に、自分自身を評価することが出来ています。

例えば、人からの批判に対する反応は人によって異なります。即座に「この人は、なぜ 今 私を批判したのか…?」という疑問を抱き、「この批判が、職場に於ける 私たちの今後の関係にどのような影響を及ぼすのか」を理解しようとする人もいます。問題の根本的な原因に 目を向け、たった今、批判を受けた問題に至るまでの全てのステップを系統立てて 詳細に調べる人もいます。「EQ」の高い人は、失敗して そのことを批判されても感情的になったり、動揺したりすることは無いのです。何故なら「EQ」が高い人にとって、それらは 注意を払い、分析をして 修正をすべき事実に過ぎないからです。だから 他人のことも否定したりもしないのです。


◆2.「オープンマインドである」

*「EQ」の高い人々は、「自己認識能力」が高いため、物事に対して偏見を持たずに耳を傾けます。自分と違うからという理由で、他人のアイデアを自動的に否定することはありません。その為 トラブルが発生したとき、多くの人から相談を持ちかけられます。


◆3.「聞き上手」

*「EQ」の高い人々は、優れた聞き手であることが殆どです。「EQ」の高い人々は、"事実"と"解釈"(感情)をしっかりと分けて話を聞くことが出来て、開かれた心で 相手の"言葉"に耳を傾け、冷静な助言をすることが上手です。決して 自分の経験則だけで話すのではなく、相手に寄り添って話を聞くことが出来ます。


◆4.「不都合な真実を隠さない」

*「EQ」を高くするには、他者の感情を認識することが必要です。仕事に於いても「EQ」の高い人は、部下などに厳しいメッセージをきちんと伝えることの重要性を理解しています。会話を打ち切るような露骨な言い方をすることはありませんが、明確なメッセージを伝えるのです。例えば、「君に厳しいことを言わなければならない。君のことを思って言っているのだということを、理解して欲しい。この問題を修正しなければ、ここでの君のキャリアが危険にさらされることになるからだ」などと、相手のことを想って、真実を話すことが出来ます。


◆5.「自分が間違っていた時は謝罪する」

*「EQ」が高い人は、自分が間違っていると気づいたとき、自分の正当性を証明しようとすることはないのが特徴です。言い訳を探すのではなく、簡潔 かつ 正直に謝罪して、迅速に軌道修正を行います。


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次に…

【EQの構成要素】

「EQ」は一般的に"4つ"の能力から構成されています。その"4つ"の能力とは、感情の「識別」「利用」「理解」「調整」で、対人関係に於いて「①識別→②利用→③理解→④調整」の順で使われます。「EQ」を発揮する為には、全てが揃っていることが重要です。ビジネスシーンに於ける自分の言動の一つひとつの差が「EQ」の高さの差で、最終的に その差が大きなパフォーマンスの差へと繋がるのです。

◆1.「感情の識別」

*これは、自分の感情を認識したり他者の感情を識別する能力です。感情の識別が「EQ」の始まりです。

例えば、とある会社の営業であるA氏に顧客から突然のクレームが入ったとします。先方の下へと駆けつけたA氏ですが、先方は大変激怒しており、さすがのA氏もパニックに陥いります。「自分は今、動揺している」と 自分の気持ちを理解できるのが「自分の感情を感じ取る能力」です。感情の識別は、こういった突然の感情の変化だけでなく、常日頃の自分の精神状態を正確に把握できることにも当てはまります。


◆2.「感情の利用」

*これは 自分の感情をその状況で適切な状態、問題解決に役立つ状態へと誘導する能力です。「怒りの感情を鎮める」「相手に共感する」「前向きになる」など、自分自身の感情をいかにコントロールするかが重要です。先程の例に戻すと、A氏は 当然のことながら動揺したままではクレーム対応は出来ません。そこで 自分の心を落ち着かせ 冷静に相手の話に耳を傾けました。状況に合わせて感情をコントロールできることが「最適な感情を創り出す能力」です。仕事へのモチベーションが低下している時に意識的に高めることが出来ることも、感情の利用能力によるものです。


◆3.「感情の理解」

*これは、自分や相手が 何故 そのような感情なのか、その感情の変化について推察する能力です。これは「EQ」の4つの能力の中でも、最も経験が求められる能力とも言われます。相手の表情や言動、その場の状況などの情報を、総合的に判断する必要があります。先程の例では、A氏は 先ずは 相手の話に耳を傾けてみたところ、先方が怒っている理由が、本来は とても些細なもので、A氏が一言 謝罪すれば済むことが分かりました。色々な主張はありますが、一旦 それらを忘れて しっかりと謝罪したところ、無事に相手の承諾を得ることができ、今後の取り引きも継続できることとなりました。相手とのコミュニケーションの中で 相手の心理を把握することが出来るのが、「他者の感情を把握し、相手の言動の中での感情の位置づけを理解する能力」です。相手の言動から機嫌を察したり、落ち込んでいる同僚に気づき励ますことの出来る人材は この能力に長けていると言えます。


◆4.「感情の調整 」

*これは 自分の感情を適切に調整する能力です。「EQ」のプロセスでは最後の能力といえるもので、特に対人関係の中で顕著に用いられます。再度 先程の例で言うと、A氏は無事にクレーム対応を終え、今回の件を振り返ってみると、先方の怒りの原因は、些細な理由からだったということを改めて認識しました。自分の意見は 色々ありますが、「自分があらかじめ注意を払って行動しておけば クレームにまで発展しなかったはず。次からは、その部分に気をつけよう」と 今回の件から教訓を得ることが出来ました。一つの出来事からでも、クレームが入るなんてついてない、と思う人もいれば、A氏のように、自分への教訓と捉えることが出来る人もいます。後者のようなタイプが「自己成長を促す為に、感情をコントロールする能力」に長けた人です。


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◎と言うことで…

「EQ」について調べてみましたが、ビジネスに於いて いかに 人の感情に敏感になることが大切なのかを改めて感じました。勿論 自分の感情に敏感になるのは 当然かも知れませんが、一瞬の場面で 相手の感情まで理解し、即座に対応することが「EQ」なのだと思います。


最後に広い視点で、日本の「EQ」について 見てみます。

【世界に於ける日本の「EQ」について!】

実は、驚くことに 国単位でみると、日本の「EQスコア」の平均値は世界160ヶ国のうち 最下位であり、EQと相関があるとされる健康水準に関しても、低水準にあると分かっています。これは経済的に発展し、街のインフラが整備されてきた日本に於いて、心のインフラが整っていないこと、心を整える知識や知能を多くの日本人が活用していないことが明らかとなりました。因みに、この理由については、至る所で調べられていて、日本人は 他の国の人々に比べて「自己認識」の領域の評価が低いことも分かっています。しかも 更に 残酷なことに、世界的にみて「EQスコア」は年齢を重ねるにつれて 高くなりますが、日本の場合は必ずしも年齢が「EQ」の指数に影響を与えていないことが分かっています。これは 「年功序列」や「学歴」による能力評価が 今だに根強い日本では、「EQ」の高さが人事評価に大きな影響を及ぼしていないとも言えます。つまり、年齢の高さと感情知能の成熟度が噛み合っていないのです。先ずは、我々 日本人は 自分の内側の声に耳を傾けてみることが必要なのかも知

れません。


そして 結局、一番 大切なことは…

●「まずは、自分自身の感情をよく知り、管理できるようになること。その上で 組織全体の感情を把握し、強固なチームへと段階を進めていく」ということだと思います。

長くなりましたが、以上です。



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