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【若手社員が勝手に"イケてる企業のC.I.を切る"!】「第70回:エレコム 株式会社」

今日は 若手社員の私が、成長している企業のC.I.を紹介します。競争の激しい業界で、豊富な商品数を武器に、カテゴリー内シェア一位の商品を多く持つ企業です。

第70回は、「B to C市場」向けに、パソコン、タブレット端末、スマートフォンなどの周辺機器・アクセサリの開発、製造、販売を行っている「エレコム 株式会社」です。





【会社概要】

*「エレコム」は、大阪市中央区に本社を置く大手コンピュータ周辺機器メーカーです。具体的には「B to C市場」向けに、イヤホンやマウスなどのPCやスマホの周辺機器の製造販売を行っている企業です。その特徴は、「20,000」を超えるアイテムを開発・製造・販売している点です。PCやスマホの周辺機器を主軸としつつも、今では ヘッドフォンやスピーカーなどAVD関連機器、更にはマッサージ機器や体組成計などのヘルスケア製品やIoT商品、地域防災などの「B toB 市場」も拡大し、よりユーザーのライフスタイルに近い製品・サービスを提供しています。売上は「約1,000億円(2021年)」、従業員は「約1,000人」を超えて、市場と共に成長している企業と言えます。


【企業沿革】

●「市場変化が激し過ぎて、何度も倒産しかけた過去!」

*「エレコム」は1986年に、現社長である「葉田 順治氏」によって設立されました。「エレコム」の前身は、「葉田 順治氏」の父がやっていた家業の製材所を継ぐところから始まりました。当初は、トンネル工事に使う「矢板」に力を入れ、一旦は経営が上向きましたが、急速に普及していたコンピューターによる新工法の登場で、「矢板」の需要は一気に消え去り、最終的に会社は倒産を余儀なくされました。その時に、「自らを追い詰めたコンピューターに雪辱を!」と思い、デスクトップパソコンを収納するラックを主力に、パソコンの普及に合わせて、様々な周辺機器に手を広げていきました。この時に設立したのが、「エレコム」です。パソコン市場の成長が凄かったこともあり、「エレコム」の売上は順調に伸びていきました。

しかし 再び試練が訪れます。マイクロソフト社から「ウィンドウズ95」が発売され、一般の人たちにもパソコンブームが到来した頃、当時の「エレコム」の売上の半分を占める主力製品になっていたハードディスクの価格が、国内外のメーカーの競争激化で"暴落"したのです。この時は、「7億円の赤字」を抱えていたそうです。しかも ピンチは立て続けに襲いかかります。次はノート型パソコンの台頭で、創業以来の主力製品であるデスクトップ用のラックの売上が激減したのです。

それでも、「葉田氏」は諦めませんでした。今度はノート型パソコンの興隆に合わせて、ノートパソコン用の様々な商品を開発していきました。ここから、「エレコム」の成長が始まります。充電器やスマホのケースなど関連製品の生産体制をいち早く整備し、国内でスマホが普及した時には、他社より大きな売り場を確保できるようになっていたのです。

「エレコム」の成長は、市場の変化に絶えず猛追し続けた「葉田氏」の賜物と言っても、過言ではありません。


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ここで…

【「周辺機器市場」について】

*PC・スマホの「周辺機器市場」は、デジタル化の変貌により、大きな成長をしている市場です。国内では「約2兆3489億円」の規模があり、毎年前年10%以上の成長となっています。

ただ 個々の製品別市場規模が小さく 且つ 技術的にも比較的成熟している分野ということもあり、製造における参入障壁は低いのが特徴です。その結果 アジアを中心に、自社ブランドによる商品供給の他、OEM製造(受託製造)を行う比較的小規模な供給業者が多く存在し、競争が激しい市場と言えます。


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それでは ここで、「エレコム 株式会社」の、"イケてるC.I."の一部を紹介します。

【企業理念】

●「LIFESTYLE INNOVATION」 イノベーションを誰にでも

新たなイノベーションを前にして「とまどい」を感じることはありませんか。革新的だからこそ生じるさまざまなギャップが、あなたの行く手を阻むのです。人とイノベーションを結ぶ“かけ橋”になり、すべての人のライフスタイルをより快適にする「解決策」を知恵とスピードで提案すること。PCやスマートフォンなどのIT関連だけでなく、オーディオ、ヘルスケア、通信、社会インフラなど、さまざまな分野を通して新しいライフスタイルを提供すること。これが私たちエレコムグループの使命です。


【経営理念】

●「常に挑戦し、成長し続ける」


ーーー 【若手なりの成長理由 分析】 ここからは、若手なりに「エレコム 株式会社」の成長理由を、仮説ですが "3つ"上げさせて頂きます。 先ず、結論からいうと… ◆1.「常に鮮度と競争力を保つ『多産多死』を前提としたアプローチ!」 ◆2.「エレコム流の多品種開発を支える3つのポイント!」 ◆3.「トップダウン形式の営業力!」 の"3つ"です。それでは、1つずつ見ていきます。 ーーー ◆1.「常に鮮度と競争力を保つ『多産多死』を前提としたアプローチ!」 *「エレコム」の戦略の特徴は、常に鮮度と競争力を保つ為の「多産多死」アプローチです。「周辺機器市場」と言う変化の激しい業界に於いて、スピーディーに市場の変化を捉えることを戦略のベースにしています。「エレコム」が販売している商品数は、何と「年間4,000~4,300点」で、3~4年でほぼ全商品が入れ替わっています。「周辺機器市場」の特徴は、製品ライフサイクルが極めて短いことにあります。Apple製品に代表されるように、新しい機器や規格が出てくると、既存の周辺機器はすぐに陳腐化するからです。例えば 新型の「iPhone」が発売されると、古いスマホケースは途端に売れなくなってしまいます。その為「エレコム」は、年間で4,000程度の新製品を絶えず市場に投入し続けているのです。因みに、競合他社の新製品は「年間300点」と言われていて、実に業界平均の10倍以上という驚くべき数で、僅か3〜4年で全製品を改廃しています。

*しかも 新商品の開発を、約80人の開発部門のコアメンバーが担ってます。単純計算で、1人当たり「年間50点以上」を開発していることになります。更に「エレコム」の特徴は、自らが開発した商品の収支責任まで負っているということです。その為、商品を開発する時は一つの事業と捉え、収支や営業戦略を考えながらデザインや設計コンセプトを決めていっています。つまり 80社の個人商店を抱えているようなものであり、事業収支まで見越した商品開発が行われていることが特徴です。

これは「商品力」を担保するために、敢えて開発部門を花形部署にしていると言えます。

ーーー ◆2.「エレコム流の多品種開発を支える3つのポイント!」 *勿論 「多産多死」アプローチを実現するためには、身軽さを追求することが不可欠です。投資が膨らんでしまうと、製品の改廃に見切りをつけることが難しくなるからです。その為、「エレコム」では、以下の"3つ"のポイントを常に抑えています。 ◯一つ目が… 自社工場を持たない「ファブレスメーカー」というポジションを選択してることです。自社工場を持ってしまうと、自ずと工場の稼働率を維持することにリソースを割かざるを得なくなるからです。すると 製品の終売など工場の稼働率を下げかねない思い切った経営判断に踏み切ることが難しくなり、多産多死のアプローチは実現できません。 ◯二つ目が… 製造委託先の企業との資本関係を結ばない方針を採っていることです。製品の鮮度と競争力を保つため、製造委託先についても柔軟に選択できるよう、固定的な関係を結ばないようにしています。 ◯三つ目が… 厳格な在庫管理を採っていることです。「エレコム」の平均在庫は1.5ヶ月程度に抑えられています。在庫が膨らんでしまうと、在庫消化に追われ新製品のスピーディな展開に支障が出てしまいます。その為「エレコム」は競合他社の数倍以上の営業担当を配置し、家電量販店での販売促進策を進め、店頭在庫を低水準にコントロールしています。 ーーー ◆3.「トップダウン形式の営業力!」 *「エレコム」は、自他共に営業力が強いと認識されています。その特徴は、トップダウンの指示系統です。一斉に動く機動力と人海戦術による営業手法は経費的にも他社は真似できません。また 営業拠点が多く、顧客へより手厚いフォローができる点は、強みとなっています。

*そして 量販店に対しては、製品力ではなく人間関係でシェアを拡大しています。非効率ではありますが、他メーカーには出来ない事であり、売場作りからクレーム対応までどんな些細な事でも迅速に対処することで、量販店の信頼を得てシェアを上げています。また 量販店に対しては、個別の店ごとの売れ筋に対応した、販売実績に基づいた納品を徹底する上、店頭で売れる為の様々な施策を、量販店と一緒に行っています。例えば「ラウンダー」と呼ばれる営業担当者が、小売店での陳列や、商品をより魅力的に目立つように演出しています。「エレコム」の営業担当者数は、競合他社の数倍以上と、大幅に多くなっています。 ーーー ◎と言うことで… 「エレコムさん」の分析を行いましたが、常に身軽な経営体制を取り、フットワークの軽さを維持し続けていることが1番の強みだと思いました。「多品種開発」を行うために、ロット数を減らして、お客さまのニーズを確認しつつ、勝負所で一気に大量生産をされているのだと思います。やる気のある社員さんは、どんどん給料が上がっている体制を取ることで、それがモチベーションとなり、企業の売上にも繋がっているのだと思います。 ただ 私も以前、似たような戦略を取る企業で勤めていたことがありますが、このやり方のデメリットは、社員さんが疲労し易いという点だと思います。 調べてみると、「エレコムさん」でも社長のスピードについていけていない社員が多いことに問題を抱えていらっしゃるとありました。更に 上司は自分の仕事が忙しいので部下にまで目が回らずに、若い人間が育たないこともあると思います。

それを改善する為にも、採用強化は勿論のこと、C.I.に紐付いた社員さんが納得する「行動指針」「行動規範」まで落とし込む必要があると思います。トップダウンの組織の中にも、社員さんの判断軸となる「行動指針」「行動規範」があれば、社員さんにも考える際の物差しができ、自然と自発的な仕事になっていくのだと思います。

また ここで一つ、PC周辺機器で開発して頂きたい商品があります。 それは… ●「超小型の撮影スタジオ」です。 これは、机の上に載せれるサイズの撮影ボックスで、メルカリやヤフオクなどの小型アイテムの写真撮影時にプロ並みの写真を簡単に撮り易くするものです。私もよく、要らなくなったものをメルカリに出品しますが、撮影するのが一番難しいです。特に自然光だと光量を調節するのがとても手間なので、光量調節も簡単にできる撮影ボックスがあると嬉しいです。 ーーー ◯それでは 最後に、C.I.について、若者なりに一言いわせて頂くと… *率直に、本当にエレコムさんの経営スタイルを、上手く表現されていると思いました。特に企業理念の「革新的だからこそ生じるさまざまなギャップが、あなたの行く手を阻むのです。人とイノベーションを結ぶ“かけ橋”になり、すべての人のライフスタイルをより快適にする『解決策』を知恵とスピードで提案すること」という言葉です。人とイノベーションのギャップを埋める為に、「エレコムさん」では周辺機器を創り、お客さまにそのイノベーションの価値を体感して貰っているのです。例えば、ひと昔前はコンピューターのマウスも“新しいテクノロジー”だったそうです。そこで「エレコムさん」では、マウスの使い方がわからないお客さまに対して、わかりやすい製品創りや安価な値段設定、そして 徹底したカスタマーサポートを提供することで、マウスを使えるようにしてきたのが「エレコムさん」の実績となっています。このように、「人とイノベーションを結ぶ“かけ橋”」という企業の存在価値が明確になっているからこそ、トップダウンでスピード感ある組織を創れているのだと思います。 出来れば、あくまで参考程度にですが、コンカンが提唱するC.I.と、御社のC.I.を、一度 照らし合わせて頂けると有り難いです。 *concanが考えるC.I.とは? https://www.concan.co.jp/post/topics-ci 長くなりましたが、以上です。

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