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【若手社員が勝手に"イケてる企業のC.I.を切る"!】「第60回:株式会社 北の達人コーポレーション」

今日は 若手社員の私が、成長している企業のC.I.を紹介します。「売上最小化、利益最大化」という面白い戦略を掲げ、成長している企業です。

第60回は、競合の少ない"ニッチ"なマーケットで急成長している「株式会社 北の達人コーポレーション」です。




【会社概要】

*「株式会社 北の達人コーポレーション」は、北海道札幌市に本社を置く通信販売会社です。主にインターネット上で自社オリジナルブランドの健康美容商品等を販売する「Eコマース事業」を行っています。商品を企画開発し、販売戦略、サイト運営等を一貫して行い「北の快適工房」というブランドを確立しています。設立は 2000年で、まだまだ 歴史のある企業とは言えませんが、従業員「200人」ながら、売上「100億9334万円(2020年)」、利益「20億円(2020年)」にも及ぶ、急成長企業です。

創業者の「木下 勝寿氏」は、大学在学中に学生起業を経験し、卒業後は「株式会社 リクルート」に就職しました。その後 2000年に独立し 拠点を北海道へ移して、北海道特産品のインターネット販売を開始します。これが 2年後に「北の達人コーポレーション」になります。この時は、資本金1万円で起業したそうです。しかし パソコン1台で会社を立ち上げたものの、最初の2年間は給料ゼロでした。しかも ようやく 経営が軌道に乗ったと思った矢先に、取り込み詐欺にあって、全て台無しになりました。


それでも コツコツと事業を拡大し、2007年には規格外の食品販売サイトを新設し、当時としては珍しく「ワケありグルメ」ブームの先駆けとして、多数のメディアに取り上げられます。その後、今の自社オリジナルブランドの健康美容商品等を販売する「Eコマース事業」に本格参入します。健康美容商品を扱う"きっかけ"は、色々な北海道特産品を扱う中、北海道特産品である「甜菜(てんさい)」から抽出した天然のオリゴ糖との出会いです。この天然のオリゴ糖は「便が毎朝 詰まって、スッキリできない」という悩みに良いというもので、この天然の「オリゴ糖」をスタッフが試食したところ、「今まで体感したことがないほどの変化を感じた」ということで、通信販売でテスト的に販売したのです。驚くことに、多くのお客さまに人気となり、しかも「生活が一変した。本当にありがとう。」「20年来の"悩み"がこれ一つでなくなった。」「あなたたちのお陰で人生が変わった。」という感動の声が、毎日 届くようになったそうです。この経験に"感動"した「木下 勝寿氏」は「本当にいい健康食

品はこんなにも人に喜びを与えることが出来るものなのか!」と"感動"し、色々な健康食品や化粧品を扱うことになりました。


2012年に「札幌証券取引所」に、更に 2015年には「東京証券取引所一部」に上場しました。因みに「北の達人」という社名の由来は、「北の大地、北海道に於いて高い技術と能力を持ち活躍するプロフェッショナル集団でありたい。」という"想い"を込めて、名付けられています。


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それでは ここで、「株式会社 北の達人コーポレーション」の、"イケてるC.I."の一部を紹介します。

【経営理念】

●「『おもしろい』をカタチにして世の中をカイテキにする達人集団」

創造性や独創性を大切にする人間成長企業として、お客様、株主、取引先、従業員などあらゆるステークホルダーとの共存共栄を目指すとともに、

法令を遵守し、公正かつ透明で堅実な経営を行うことを基本方針としております。

他社でなされていない「あたらしい」取り組みを楽しみながら、やりがいを持ってカタチにし、提供するモノやサービスで世の中を快適にする。

これからも私たちは そんな「達人」であり続けたいと考えています。


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【若手なりの成長理由 分析】

ここからは、若手なりに「株式会社 北の達人コーポレーション」の成長理由を、仮説ですが "3つ"上げさせて頂きます。

先ず、結論からいうと…

◆1.「『ニッチNo.1商品』を幾つも創る戦略!」

◆2.「広告運用は、敢えて"素人"に任せる!」

◆3.「圧倒的な商品力によるリピート客の存在!」

の"3つ"です。それでは、1つずつ見ていきます。


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◆1.「『ニッチNo.1商品』を幾つも創る戦略!」

*「北の達人コーポレーショ」の明確な戦略として、「競合の少ない"ニッチ"なマーケットで、1商品あたり10億~20億円規模の商品を10商品程度 取り揃え、利益率の高いビジネスを行いながら100億円の売り上げを作る」というのがあります。 20億円以下のマーケットだと、大手企業にとっては 小さ過ぎて、参入するには効率が悪くなります。そして そのマーケットで品質面で優位性の高い商品を展開できれば、お客さまの支持は得られます。「北の達人コーポレーション」は、こうして 競争の起こらないマーケットを自ら作り上げ、売上高100億円を突破しました。因みに「北の達人コーポレーショ」では、「びっくりするほどよい商品ができた時にしか 発売しない」という約束があります。その為に、何度も徹底して匿名のインタビューなどを行います。そして クレームを減らし、リピートを増やすことで、絶対に利益が出る通販モデルを確立しているのです。「北の快適工房」ブランドで、機能性表示食品「カイテキオリゴ」やギネス世界記録認定・世界売上No.1となった化粧品「ディープパ

ッチシリーズ」など ヒットを連発しています。


* 「ニッチNo.1商品」を創る為に、敢えて「ブーム」を避けています。勿論 ブームに乗った商品は一気に売上が上がります。しかし「ブーム」の沸き起こるジャンルの商品ではなく、「オリゴ糖」「ポリフェノール」といったブームとは無縁のジャンルの商品を開発し、販売しています。これには「北の達人コーポレーション」の過去の"失敗"に理由があります。過去に運営していた事業(わけありグルメのEコマース事業)で、「ガイアの夜明け」「朝ズバッ!」「学べる!!ニュースショー!」等の有名番組に特集されるなど、1年間でテレビに30回以上も紹介され、まさに ブームを巻き起こした経験があります。しかし ブームによる売上は一過性に終わるのです。寧ろ 競合が進出し、結果的には長期で見ると、売上が維持できなくなるのです。その為、敢えて「ブームとは無縁のジャンル」の方向性に絞って商品を開発し、本当に商品の品質を認めてくださった お客さまからの売上で構成されていることが特徴です。


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◆2.「広告運用は、敢えて"素人"に任せる!」

*「北の達人コーポレーション」が高利益率を実現している秘訣は、日々の広告運用にあります。出稿している広告を詳細に管理し、デイリーでデータを算出、採算の合わない広告は停止させて、調整してから再出稿するという作業を日々 実施しています。これは「木下 勝寿氏」が、創業時から確立してきた広告を最適化させる手法を独自システムとして開発し、広告運用はすべて内製化しているから出来ることです。


*しかも 広告運用は、"素人"を敢えて採用しています。何故なら "素人"であれば「費用がこのラインを超えると赤字になる。赤字であれば出稿を止めた方がいい」という考えが先入観なく受け入れられるからです。「木下 勝寿氏」曰く、今の広告業界で 優秀な人材とはどういう人かと聞くと「デジタルリテラシーがあって…」などという話になってしまいがちだそうです。しかし 商売として、そもそも大事なことは、「黒字で運営できるように調整すること。」ただ それだけです。こういう観点でみると、"素人"の方が 『モノ事』を単純に考え、デットラインの見極めに先入観なく、判断できるのです。広告運用を行う人材は 数年経つと、経営 又は 企画の部門に強制的に移動になります。


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◆3.「圧倒的な商品力によるリピート客の存在!」

*「北の達人コーポレーション」が これまで成長できた理由の一つに「リピート客の存在」があります。売上の約7割が定期購入、つまり「リピーター売上」となっています。

その理由は「商品力の高さ」であり、この原点にあるのは、品質最優先主義の「商品開発コンセプト」や徹底したアフターフォローによる「顧客満足度」の最大化です。そして 精度の高いテストマーケティングを行い、数多くの商品企画の中から、具体的に効果を体感し易く リピート使用され易いものを選定し、試作品のモニター調査を行った上で 売れる見込みの高いものだけを商品化する方針を貫いています。商品開発から発売に至る商品は、サンプル全体の2%しかありません。その為 数多くの商品が、「国際品評会モンドセレクション」などで最優秀賞などを受賞しています。


*そして「北の達人コーポレーション」の一番の"特徴"は、「商品カウンセリング課」の存在です。この部署には管理栄養士やコスメコンシェルジュなどの資格者を配置し、お客さまからの問い合わせに細かく対応しています。しかも、その課には「商品を売ってはいけない」というルールがあります。仮に 問い合わせで納得したお客さまが、「商品を買いたい」と言っても、その場では決して売らず、販売部に転送することで、「商品カウンセリング課」の人間は販売には 一切 携わらないようにしているのです。かなりの労力を割きながら 演歌歌手が一人一人と握手をし、ファンを増やしているのと同じように、「商品カウンセリング課」が お客さまと直接対話することで、リピート客を増やす"きっかけ"作りになっているのです。このように、「ニッチ市場で、良い商品を定期購入して貰う」ことで、経営が安定し、無駄なコストを省くことに成功しているのです。一般的に、新規顧客の獲得コストは、リピーターの5倍かかると言われています。始めから 定期購入して貰える商品選定を行って

いることが、「北の達人コーポレーション」が高利益企業と呼ばれている理由です。


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◎と言うことで、「北の達人コーポレーションさん」を調べましたが…

実は 私自身も、以前は「EC企業」に勤めていた人間として、何だか 自分自身が情けなくなりました。ちょっと、レベルが違い過ぎます。。。

「北の達人コーポレーションさん」の"凄さ"を一言でいうと「堅実」だと言うことです。それは、「ECに特化し、ニーズがブレない商品を、費用対効果が高い広告運用を行いながら、定期購入で 安定して売上を積み上げる」という当たり前の戦略を着実にやられているからです。もっと 簡単に言うと、中小企業の生き残りとして「ニッチ市場」での戦いがあると思いますが、「北の達人コーポレーションさん」の場合は、「ニッチ市場 且つ "長く売れるモノ"」を扱っている点が"凄い"と思いました。しかも それを複数 創ることで、安定的な経営を実現されているのです。私自身も 新たな視点を頂きました。

しかし 忘れならないのは、そこには優秀な人材が必要だということです。「北の達人コーポレーションさん」では 社内制度と報酬で優秀な人材を集めているそうです。2018年には 大卒学生の初任給を36%引き上げ「34万」にしました。優秀な人材を採用し、少ないリソースながらも売上を上げる、少数精鋭集団を作られています。


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●それでは 最後に、C.I.について、若手なりに一言いわせて頂くと…

企業名と経営理念に「達人」と使われているところに、親しみが沸き、覚え易いと思いました。販売サイトもターゲットに合わせて、とても 分かり易く表現されていて、改めて 社名から販売サイトに至るまで全ての世界観を統一することの大切さを、再認識しました。

ただ 敢えて、若手社員なりに一言いわせて頂くとしたら、「健康美容商品」という どうしても効果が見え辛く、胡散臭さが出てしまうカテゴリで、コーポレートサイト上に外向けのC.I.が存在しないことが気になりました。企業の「存在意義」や、創り上げたい「世界観」が見えないため、自然と売上至上主義の企業に見えてしまうこともあると思います。ただ それらを言語化することで、「何故『北の達人コーポレーションさん』が、健康美容商品を扱っているのか」を、お客さまから理解して貰え、企業自体自体を信頼して購入し易くなると思いました。


出来れば、コンカンが提唱するC.I.と、御社のC.I.を一度 照らし合わせて頂けると有り難いです。

*concanが考えるC.I.とは?

https://www.concan.co.jp/post/topics-ci

本当に、若手が生意気ばかり言って、申し訳ございません。

長くなりましたが、以上です。

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