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【若手社員が勝手に"イケてる企業のC.I.を切る"!】「第34回:株式会社 村上農園」

今日は 若手社員の私が、成長している企業のC.I.を紹介します。日本に「豆苗」などの機能性野菜を普及させた企業です。

国土の小さい日本に於いて、最先端の農園を世界に推し進めている「株式会社 村上農園」です。




村上農園は、本社を広島県に構え、「豆苗」などの機能性野菜の開発、生産、販売等を行っている企業です。現在 従業員「約350人」、売上「107億円」(2019年度)と、この10年ほどで急成長を遂げました。実は、自社生産した野菜だけで「100億円」を超える企業は 国内には殆どないことからも、村上農園の勢いは明白です。今や全国 2万店あるスーパーマーケットの「7~8割」の店舗には、村上農園の商品が置かれ、特に 主力商品の「豆苗」は高いシェアを持っています。


現在は、2代目として「村上 清貴氏」が社長を務められています。村上氏は、新卒で 「株式会社 リクルート」に入社し、法人営業を経験した後、営業課長やマーケティング企画課長を務めた方です。1993年に「村上農園」に入社し、2007年より 社長を務められています。この「村上 清貴氏」が社長に就任後、大きく売上を伸ばすことになりました。

そんな「村上農園」ですが、順風満帆に成長してきた訳ではありません。

元々 「村上農園」は「カイワレ大根」の生産を専業とする会社でした。1980年代半ばになると、ライバル企業の参入が相次ぎ 熾烈な価格競争によって「カイワレ大根」の価格が暴落しました。これにより、創業者は人手を掛けない機械化や原料種子の直輸入を推進するなどして、徹底的にコストを抑えた 薄利多売戦略を「全国7カ所」の生産施設で展開します。これにより、「村上農園」は「カイワレ大根」の市場シェアの30%を超えるトップメーカーに成長しました。事業も安定したと思われた、その3年後の1996年に起こったのが、大阪・堺での病原性大腸菌O-157による「集団食中毒事件」でした。「カイワレ大根」が原因であるという風評被害が発生し、スーパーの売場から「カイワレ大根」が撤去されてしまったのです。当時の「村上農園」では「カイワレ大根」の生産を専業としていたこともあり、会社の存亡の危機に陥ります。マスコミに向けて、“安心・安全”を訴えることに努めるも、「やればやるほど逆効果だった」と村上社長

は述べられています。


ついに「カイワレ大根」の売上が4分の1に激減し、「村上農園」は大幅な赤字へ転落します。当時は「カイワレ大根」しか商品がなかった上に、営業力もありませんでした。競合他社は、大手量販店に直接 営業していたそうですが、「村上農園」は9割を青果市場に出荷するスタイルで、営業なんて誰もしていなかったのです。そこで、「カイワレ大根」に代わる新商品として「豆苗」の生産に乗り出したのです。全国に生産拠点があること、全国を網羅している物流の強みを生かし、生産施設の空いたスペースで「豆苗」を作ってピンチをチャンスに変えることにしたのです。「村上農園」は、起死回生のための新野菜の開発に全身全霊を注ぐことで、「豆苗」を主力に、いまや日本から注目される企業とまで成長したのです。



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それでは、そんな危機を乗り越えて、注目の地方ベンチャーまで成長した「村上農園」の"イケてるC.I."を紹介します。


【ミッション】

私たちは「生命 (いのち)を守る農ビジネス」をテーマに、新しい価値を創造します。


【バリュー】

●1.「カスタマーファーストで『考動』」

すべては お客様の健康のために


●2.「圧倒的なQPSを実現」

Quality, Price, Serviceを「満足」から「感動」へ


●3.「ハート&ハイテク『脳業』」

植物への愛情と科学的合理性で最高の品質を追求


●4.「『3C』で切磋琢磨」

まずChallenge、常にChangeで、Chanceを掴む


●5.「エンジョイビジネス!」

「自考自走」で仕事を楽しむ


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【若手なりの成長理由 分析】

それでは、若手なりに「株式会社 村上農園」の成長理由を分析させて頂きます。

「株式会社 村上農園」の一番の成長理由は…

●「圧倒的なオートメーション技術」です。

「村上農園」は、山梨県北杜市に巨大施設「山梨北杜生産センター」を構えています。ここで 育てられているのは「豆苗」ですが、実は ここの施設は、高度なオートメーションで生産されていて、日本最大の「豆苗の農場」です。人が一人もいない広大な空間で、最も適した量の水分が与えられていきます。そして 2週間ほどで決められた長さに生育すると、自動的に次の工程へ搬送されます。"AI"や"ロボット"の導入など、これからの農業を表現する工場のような農場で、1日7万パックもの「豆苗」が出荷され、これが安定した安さで販売できる秘密です。他の野菜の価格が乱高下しても、「豆苗」は1年中 ほぼ「100円」で販売できるのです。

お客さまに いつも同じ状態で安心して買って頂けるように、同じ状態で 全てを生産できる状況にすれば、原材料も少なくて済み、ロスも発生しません。更に、他 全国に「8ヶ所」ある生産拠点では 毎日膨大なデータが取られ、その結果が本社と共有されています。そのデータを元にして協議などをすることが出来、品質の安定した「豆苗」作りを可能にしています。

これらの機械化と、データ化によって、完全オートメーションされ、天候や土地柄に左右されない野菜作りが、1番の強みなのです。



それでは、若手なりに仮説ですが、更に"3つ"上げさせて頂きます。

◆1.「日本初の『ビジネスモデル』を創った点!」

*今でこそ「豆苗」が主力になっていますが、当初は「豆苗」だけでは黒字化に時間が掛かりました。そこで 始めたのが、「委託生産野菜」です。薄利多売の農業では、売れるかどうかよく分からない商品に、設備投資する余裕はありません。そこで、「村上農園」が企画した野菜を委託農家に作って貰い、村上農園のブランドとして販売する「委託生産野菜」を始めたのです。そこで 先ず やったのが、当時としては 珍しかった"ハーブ類"や"ルッコラ"などを はじめとする「ニッチ」な商品です。つまり 自ら新たな商品を創造し、これまでに なかったルートで売るという「新商品を開発し、作って、育てる」という「一気通貫体制」を築いたのです。


*この「ビジネスモデル」により開発ハードルが下がったことで、多くの新商品開発をしています。1999年には、日本で初めて機能性野菜・ブロッコリースプラウトの商品化に成功されます。この商品には、科学的根拠に裏付けられた「がん予防」「ピロリ菌除去」などの機能性をもつ「スルフォラファン」という成分が多く含まれています。この商品は、実際に 社長が渡米して調査し、特許の独占ライセンス契約を結び、日本で商品化したものです。その際、無理な設備投資はせず、従来のビジネスモデルを使って一気に商品化しました。


◆2.「『豆苗』を使ったレシピを公開し続けている点!」

*村上農園の豆苗戦略を支えるのが、社内の「豆苗研究会」の女性社員と言われています。知名度のない「豆苗」などの機能性野菜をレシピ提案で普及させる専門部隊なのです。「豆苗」のことをずっと考えている、女性社員から出てくるメニューをオープンにし、「豆苗」の食べ方が増えれば、食べる回数も増えるのは当たり前です。女性社員たちが作った膨大なレシピを、SNSやホームページなど、あらゆる場所で発信することで 口コミを生んでいます。例えば 「豆苗」人気の始まりは、「豆苗の豚肉巻き」がレンジで簡単に作れるという内容の動画に火がついた為です。この時は 月の出荷量が「1.6倍」に増えたのです。

2021年7月27日(火)からは「豆苗フォトコンテスト」を実施されています。一般消費者に、「豆苗」の再生栽培をもっと楽しんで頂き、「豆苗」の認知度を上げることが狙いです。そして 入賞作品者には「豆苗」をプレゼントしたり、YouTubeチャンネル「村上農園ユーチューバー部」に取り上げたりすることで、一般消費者を上手く 巻き込んでいるのです。


◆3.「海外野菜に目をつけた点!」

*村上農園では、オランダの農業生産法人「コッパート・クレス社」と2014年10月に相互ライセンス契約を結ばれています。村上農園は、「コッパート・クレス社」が欧州で商品化している、形、味、香り、食感などに際立った特徴を持つ野菜を日本で生産し、業務用の新ジャンル野菜として提供する事業をされているのです。逆に「コッパート・クレス社」では、「村上農園」が日本で生産・販売している「豆苗」や「ブロッコリー スーパースプラウト」といった商品を欧州で生産し、一般消費者向けに提供します。

これの凄さは、本来 日本で育つはずのない商品が、最新の技術を使用することで、生産可能になったことです。海外にしかない個性的な野菜を生産することで、高級レストランなどに手軽に卸すことが可能のなったのです。つまり、これこそ 『ブルーオーシャン戦略』なのです。


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◎と言うことで…

村上農園さんの凄さは、やはり 農業を全て「オートメーション化」されている点だと思います。記事によると、「豆苗」は生きていて、厳密には1本1本の大きさも違うそうです。「成長し過ぎたら破棄」されるとのことで、違和感も感じました。しかし 調べてみると 寧ろ 逆で、農園で働く人たちは、赤ちゃんを育てるように「豆苗」と接するからこそ、破棄など絶対にしたくなく、その為に機械化されているのです。やむを得ず 破棄する時は、心を痛め、さらなる努力を払うことで、破棄が減っていくのだと思います。


ただ そのような「オートメーション技術ーをどこでどう開発されているのかが、調べても分からなかったことが 気がかりです!


また 更に 調べてみると、日本の農業の課題として「後継者不足」「耕作放棄地」など多くの問題があるとのことです。何より、そもそも 日本のような国土の小さい国では、大規模な農業を行うことが出来ません。しかし 技術が発達した今、「縦」の空間を活かした「施設園芸技術」を応用することで、農業大国になれる可能性が十分にあると言われています。今や この技術を持って、東南アジアを中心に、世界進出されています。是非 村上農園さんが、そのパイオニア企業として、日本農業を牽引して頂きたいです!


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●それでは 最後に、C.I.について、若手なりに一言いわせて頂くと…

これだけ凄い企業にも関わらず、"勿体ない"というのが率直な印象です。何故なら、ミッションが「抽象的」で、目指すべきゴールが分かりづらいと感じたからです。例えば、「生命(いのち)を守る農ビジネス」とありますが、この言葉をしっかり「言語化」しないと、一般消費者には 中々 伝わらない気がしました。同時に 村上農園さんなら、もっと 大きなことを宣言してもよいと感じました。村上農園さんは、日本を代表する農業法人であり、世界に負けない農業ビジネスを創り上げて頂きたいし、社長のゴールも そこにあるような気がします。

ここで、私になりに「企業理念」を考えさせて頂きます。

「日本の『脳業』で、世界中に驚きと笑顔をもたらし、『農業』を次世代に誇れる仕事にする!」


また 出来れば、コンカンが提唱するC.I.と、御社のC.I.を一度 照らし合わせて頂けると有り難いです。

*concanが考えるC.I.とは?

https://www.concan.co.jp/post/topics-ci

本当に、若手が生意気言って、申し訳ございません。

長くなりましたが、以上です。



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