今日は、concan代表の私が「いわずと知れた世界的な名著であり、King of 自己啓発と言われる、日本で最も有名なビジネス書『7つの習慣』」の要約と感想を書きます。
著者の「スティーブン・R・コヴィー」によると、アメリカで ここ50年間に出版された「成功に関する文献」は、社交的なイメージの作り方や、その場しのぎの"テクニック論"ばかりで、どれも 表面的だと気付き、そうした考え方を「個性主義」と呼んでいます。
一方で、アメリカ建国から約150年の間で、書かれた「成功に関する文献」は、『誠意・謙虚・誠実・勇気・忍耐・勤勉・質素・節制・黄金律』など、人間の内面にある人格的なことを成功の条件に掲げています。
これを「人格主義」と名付けています。
個性主義のアプローチは、飽くまでも二次的なものであり、まず 行うべきことは、一次的な「土台」として"人格"を磨くことであり、そうしなければ「長期的な成功」は果しえないと述べています。
【7つの習慣!】
「7つの習慣」は、"人格"を磨くための基本的な原則を具体的な"形"にしたものです。その原則を守ることで、自らが変わり結果を引き寄せていく、という「新しいパラダイム」(モノ事の見方)を手に入れることができると示しています。
「7つの習慣」とは…
●「依存」⇒「自立」⇒「相互依存」
へと至る、成長のプロセスでもあります。
そのプロセスは…
◆第1~3の習慣:「私的成功の習慣」
◆第4~6の習慣:「公的成功の習慣
◆第7の習慣:「再新再生の習慣」(成功の「持続」と「成長」の習慣)
と大きく3段階に分類されています。
■【第1の習慣「主体的である」】
私たち人間は、「想像、良心、意思、自覚」という重要な能力によって、究極的には、何が起ころうとも(刺激)、それが自分に与える影響(反応)を自分自身の中で「選択」しています。
これらを踏まえて、「主体的である」を考えると、私たちの行動は、自分自身の「決定」と「選択」の結果であり、私たちは 感情を抑えて 自らの「価値観」を優先させることができます。
「主体的」とは、自発的に率先して行動することだけを意味するものではなく、人間として、自分で選んだ「人生の責任」を引き受けることも意味しています。深く正直に「今日の自分があるのは、過去の選択の結果だ」と言えなければ、「私は、他の道を選択する」こともできないのです。
■【第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」】
*副題:自分の葬儀の場をイメージし、弔問客に、「自分の人生」をどのように語って欲しいか、深く考える。
「人生」に於ける全ての行動を測る基準とするために、自分の人生の最後を思い描き、それを念頭に於いて、「今日という一日を始める」ことです。自分が目指すもの、大切にしたいものを"頭"の中に植え付け、そのイメージ通りになるように、日々 生活していれば、「人生」が望まない方向に進んで行ってしまうことはないはずです。 この習慣を身に付けるには、「個人のミッションステートメント」を書くのが効果的だと言われています。
これは…
●1.どのような人間になりたいのか?(人格)
●2.何をしたいのか?(貢献・功績)
●3.それらの「土台」となる価値観と原則は何か?
注意すべきは、『●3』の「土台」となるものが、「人や物」ではいき過ぎた"依存"が生まれ、バランスが崩れてしまいます。飽くまで、「土台」に置くべきものは、『公平さ』『誠実さ』など、自分が最も大切にしたい「価値観」です。
■【第3の習慣「最優先事項を優先する」】
第3の習慣は、第2の知的創造で思い描いた「ビジョン」を形あるものにするための「物的創造」の習慣です。
また、第2の習慣は、「リーダーシップ」(優先すべきことを決める)であり、第3の習慣は「マネジメント」(優先すべきことを優先して行えるようにすること)だとも言えます。
自分を"律して"実行することが「マネジメント」には、必要です。
「成功者たち」の共通点は、「成功していない人たち」の嫌がることを実行に移す習慣を身に付けています。自分が嫌なことを「目的意識」の"強さ"に服従させているのです。
具体的な「実践方法」としては、モノ事を"重要度"と、"緊急度"に、まず分け、その中で「重要度が高く 緊急度が低い」事象をいかに行うかが最も重要であると説いています。
■【第4の習慣「Win-Winを考える」】
Win-Winとは、全ての「人間関係」に於いて、必ず お互いの利益になる結果を見つけようとする考え方と姿勢です。
Win-Winのパラダイムは、人生を「競争の場」ではなく、「協力の場」として捉えるようになります。
Win-Winの考え方を発展させたものとして、「Win-Win or No Deal」という考え方もあります。これは、どちらかが 妥協する案しか解決策がないならば、どちらの方法もとらないという考え方です。
Win-Winを成り立たせるには…
●1.人格
●2.人間関係
●3.協定
●4.システム
●5.プロセス
の『5つ』が必要となります。
●1.相互が「人格」を築き、『全ての人が満足することができる』という"発想"を持つことが大切です。
●2.人間関係とは、相互の「信頼残高」を積み重ねて築き上げるものです。
●3.協定とは、相互に期待することを明確にする、Win-Win 実行のためのものです。
●4.システムとは、Win-Winの行動が評価される仕組みであり、Win-Winを推奨すると言いながら、報酬の仕組みは、Win-Loseになっているケースもあります。 そうすると Win-Winの関係は成り立たなくなってしまいます。
●5.プロセスは、Win-Winの本質でプロセスと強い相関関係があり、Win-Winのプロセスを踏まずして、Win-Winの結果に到達することは出来ないのです。
目標が、Win-Winならば、手段もWin-Winでなければならないのです。
■【第5の習慣「まず理解に徹し、そして 理解される」】
この習慣では、Win-Winの関係を築くために重要になってくる「傾聴方法」について紹介します。
私たちは、得てして 自分の過去の経験を相手の話に重ね合わせてしまいます。そのため、人の話を聞きながら、「同意」したり「反対」したり、自分の視点から「質問」したり、「助言」したりしがちになります。
ただ そうすると相手は、理解されたと感じられなくなってしまい、結果として 自分のことが、相手に理解されることもありません。
「聞き方のレベル」
◆1.相手を無視して、話をまったく聞かない。
◆2.聞くふりをする。あいづちは打つが、話の中身はまったく耳に入っていない。
◆3.選択的に聞く。話の部分部分だけを耳に入れる。(3~4歳の子供との会話)
◆4.注意して聞く。神経を集中して、相手が話すことを注意を払う。
◆5.相手の身になって聴く、共感による傾聴。
話の「聞き方」のレベルで、"最高レベル"のスキルは、「共感による傾聴」です。これは、相手を理解しようと聴くことであり、相手の身になって聴くことです。
「共感による傾聴」を身に付けるためには、下記のステップがあります。
●第一段階は、「相手の言葉を そのまま繰り返す」ことです。
●次の段階は、「相手の言葉を自分の言葉に置き換える」ことです。
●そして、第三段階は、「相手の気持ちを言葉にする」ことです。
●最後の第四段階は、第二段階と第三段階を組み合わせたもので、すなわち「相手の言葉を自分の言葉に置き換えると同時に、相手の気持ちも言葉にする」のです。
第四段階の「傾聴スキル」が身に付けば、相手は自分の「助言」を受け入れ易くなるです。
■【第6の習慣「シナジーを創り出す」】
シナジーは、人生に於いて 最も崇高な活動であり、他の全ての習慣の「目的」とするものです。
シナジーとは、簡単に言えば、「全体の合計は、個々の部分の総和よりも大きくなる」ということです。 1プラス1が、3にも、それ以上にもなるということです。
各部分の関係自体が、一つの「部分」として存在し、触媒の役割を果たします。それが、人に力を与え、人々の力を一つに纏める上で、もっとも重要な働きをします。
シナジーは…
●1.高い「信頼残高」
●2.Win-Winを考える姿勢
●3.まず、相手を理解しようとする努力
これらがあいまって、シナジーを創り出す「理想的な環境」が出来上がります。
シナジーを創り出すコミュニケーションでは、相互がそれぞれ 出す最初の案よりも、良い、第3の案を生み出すことができます。
互いの違いを尊重することが、シナジーの"本質"です。
そして、逆説的に聞こえるかも知れませんが、違いを受け入れ、尊重するためには、お互いが「自立」していることが必須です。お互いが、自立しているからこそ、他者を『知的』『感情的』『心理的』に違う存在として尊重できるようになるのです。
■【第7の習慣「刃を研ぐ」】
刃を研ぐとは、「再新再生」(成功の「持続」と「成長」の習慣)のプロセスです。
つまり、他の6つの習慣を果たすために 最も重要な「自分自身の価値」を維持し高めていくための習慣です。
具体的には、自分という"人間"を創っている4つの側面『肉体的側面』、『精神的側面』、『知性的側面』、『社会・情緒的側面』(人間関係)の刃を研ぐことです。
●『肉体的側面』の刃を研ぐとは、自分の肉体に効果的に気を配り、大切にすることであり、体に良いものを食べ、十分な休養を取ってリラックスし、定期的に運動することです。
●『精神的側面』は、自分の"核"であり、価値観を守り抜こうとする意志です。これは、極めて 個人的な部分であり、刃を研ぐ方法は、人によって 全く異なります。
●『知的側面』の刃を研ぐとは、継続的に学ぶこと、「知性」を磨き広げていく努力をすることです。日頃から知識を吸収して「知性」を広げていこうと思ったら、優れた文学を読む習慣を身に付ける以外に方法はないと言われています。
●『社会・情緒的側面』(人間関係)の刃は、日々 他者と接している中で、研ぐことができるため、他の側面に比べ それほど 時間は、掛からないが訓練は必要です。
◎と言うことで…
「7つの習慣」の要約を書いてきましたが、ここで私が感じたのはことを書いておきます。
■1.「本のタイトル」
●「7つの習慣」
■2.「本書を読んだ具体的な目的」(自分は何を得るためにこの本を読んだのか?)
●本当の成功とは、「人格」(体・心・知性・人間関係)を磨いた先にあるものですが、この「7つ習慣」の中で、出来てるもの、出来てないものを探り、"現在地"を知ることです。
■3.「本を読んで『これは役に立った!』と感じたことの上位3つを教えてください。
●傾聴力の本質
●主体性の本質
●シナジー効果の本質
■4.「3の理由(上位3つそれぞれの理由を教えて下さい)」
●傾聴力の本質
*人と接するときに、ついつい提案型になっていて、信頼感や安心感を与えるための「共感型 傾聴」がまったくできていないから。
●主体性の本質
*私たちの行動は、自分自身の「決定」と「選択」の結果であり、「主体性」とは、自発的に率先して行動することだけではなく、自分で選んだ「人生の責任」を引き受けることであること納得できたから。
●シナジー効果の本質
*シナジーを得るためには、相手との妥協点を見つけるのではなく、第三の方法を探ることであると知れたから。
■5.「上記の内容を踏まえて、気づいたことや実感したことは何ですか?」
●傾聴力を磨くためには、「意識づけ」と「訓練」、いわゆる 「経験」を積み重ねるしかないと自覚できたこと。
■6.「『1~5』の内容を踏まえて、最初の一歩として、いつまでに具体的にどんな行動をしますか」
●今、私が提供している「アイデンティティ言語化サービス」のクオリティを高めるために、毎月5人の受け入れ、10人に上げる。また 3年後、5年後の事業全体の「目標設定の明確化」と「アクションプランの明確化」を図り、ロードマップを制作する。
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