今日は、concan代表が思う「出来る営業パーソン」について深堀りしたいと思います。
モノと情報が溢れる現代では、「高品質」や「性能」を訴えるだけでは モノは売れません。では、クオリティにプラスして、どんな「要素」が必要なのか。それは、売れる営業パーソンならではの「売れる提案トーク」にあるといいます。そこに「物語」があると、顧客の心は動くと言われています。
モノと情報が溢れる現代では、単に「ハイスペック」とか「高品質」というだけでは、モノは売れなくなっています。数字を駆使して如何によいモノかを説明するだけでなく、そこに もう一つ、ダメ押しの「要素」が欲しいのです。
そのプラスアルファの「要素」が、「物語(ストリー)」です。この「物語」という「要素」が、実は、お客さまの心に大きく響きます。
〇ワインを例にしてみると…
●「このワインは、1985年のビンテージです。3品種のブドウで出来ていて、『カベルネソーヴィニヨン』が60%、『シラー』と『メルロー』が20%ずつで構成されています。確かな渋みの中に、フルーティーさも感じることが出来ます。」
〇こんな説明で、幾らできた年やブドウの品種を並べられても、お客さまの心は動きません。
正直、「へえ、そうなんだ。だから何?」です。せいぜい、「まあ、少しは美味しいのかな」って思って貰える程度です。
〇しかし、この1本のワインについて、こう説明されたらどうでしょうか?
●「このワインは、フランスからカリフォルニアに渡った一人の醸造家が、愛する娘の為に造りました。苦労して ブドウ畑を作り、やっと アメリカでのワイン造りに成功した その醸造家は、娘が生まれた年に、たくさんの畑の中から、特に出来のよいブドウを厳選して、このワインを仕込んだんです。ですから、このワインには、彼の一人娘の名前が付けられているんです。」
〇こうなると、それは もう「物語」です。
この説明の後で…
●「〇〇さんの娘さんが、もうすぐ ご結婚されると伺いました。このワインをぜひ、プレゼントされては如何でしょう」
と言われたら、その1本のワインが、どこか 特別なものに見えてくると思います。
〇はっきり言って、『カベルネソーヴィニヨン』が60%とか、そんな上っ面なことは、どうでもよくなってしまいます。
これが、「物語」が持つ"パワー"です。「性能」や「価格」よりも「物語」が重要なのは、ここにあります。売れる営業パーソンは、自社製品の「性能」を語りません。「製品を作った人たちの『物語』を語ります。」
●「寝心地がいい布団です」より、「創業者は20年かけて世界中の羽毛を試して、やっと この羽毛の配合に辿り着いたんです」と言えば、それが「物語」です。
●「乗り心地が最高にいい車です」より、「この車で、週末に 家族でピクニックに出かけてみて下さい。最高ですよ」と言えば、そこには「家族の物語」が生まれます。
出来る人は、「物語」や「体験」が持つ力を知っています。スペック以上に、相手の心に響くモノを知っているのです。数字 ひとつから、血が通った「ストーリー」が 目の前にある どんな物事にも、そこに至るまでの「物語」が必ずあります。出来る人は、ひとつの数字にも 血を通わせて、そこにある「物語」を見つけ出してきます。
数字に血を通わせられない人には、"3"という数字は、ただの"3"でしかありません。
●例えば、営業部員から、「社員研修に関心のある見込み客が"3件"あります」という報告があったとき、「その"3件"の会社の、それぞれの担当者の名前を教えてくれる?」と尋ねると、たいていの営業部員は そこまでは把握しています。
ところが、「お相手の担当者は、どんな社員研修を お望みなの? 会社の誰を どんな風に成長させたいと思っているの?」と尋ねると、「そこまでは聞いていませんでした」と。
"3社"の担当者 それぞれが求めている社員研修の、背後にある「物語」に目が向いていないのです。ここで 一歩踏み込んで担当者に質問すれば、「営業のエース候補なのに、最近 行き詰まっているAとBの2人を元気にしたい」と、ニーズが分解され浮かび上がってきます。"3"という数字に、血が通った「物語」が見えてきます。血の通った「物語」が分かれば、「研修の費用は40万円ですが、AさんとBさんの2人を元気に出来たら、1人20万円の投資ですね。2人が これから10年間、目を輝かせて仕事を出来るようになるとしたら、この20万円は高いですか?」と、より具体的な提案が出来るようになるのです。これが、「出来る人は、数字 ひとつから、相手の事情の背後にある『物語』に思いをめぐらし、血の通った提案をする」ということなのです。
◎と言うことで…
営業トークで『品質・性能』よりも、お客の心を動かすには、「物語」(ストーリー)が必要だという事を書いてきましたが、ここで「コロナ禍」の営業について考えてみます。
コロナ禍では…
●「直接面会できない」
●「商品・サービスを見せられない(伝えられない)」
●「相手先の会社や個人の雰囲気・空気が掴めない」
●「直接相手を訪ねていくことで示せていた誠意が伝わらない」など、これまでの方法では上手くいかなくなっています。
そこで、オンライン営業のスキルを加えた「3つの言葉」だけで売上が伸びる"質問型営業"を紹介します。
それは、「お役立ちへの純粋な動機」だと言われています。
お客さまと、会う前から それを 育てておく必要があるのです。そうすれば、面会の時に『質問』が非常に滑らかに出ます。それが「アファーメーション」です。「アファーメーション」とは、『自己暗示』という意味です。お客さまに対しての純粋な動機を目覚めさせ、お客さまに、より興味・関心を持てるように自分自身で仕向けるというものです。
*「アファメーション」:コーチングの概念を創り、その元祖である、「故ルー・タイス」が用いた『自己変革法』で、言葉を使って現実を望む方へ、展開していけるというメソッドです。簡単に言うと、「自己肯定感のある言葉」を自分自身へ向けて語り掛けるものです。何より「ルー・タイス」自身が「アファメーション」を用いた この方法で、『ビジネス』や『人間関係』、『家庭』など 様々な面に於いて豊かさを手に入れたのだということで説得力があるのです。
●最後に、営業とは、お客さまの「人生」へのお役立ちです。営業とは お客さまを「応援する仕事」であり、お客さまから「感謝される仕事」です。営業とは、多くの人々から感謝を受け、喜ばれる素晴らしい仕事なのです。
現代は、多くの情報が溢れています。だからこそ、その情報だけに流されたり、判断に迷ったりするのです。このような時代こそ、営業マンが本当に必要なのです。今こそ 営業マンは「質問」を通してお客さまのお役に立たなければならないのです。
そのようなことが出来る営業マンが人々から頼りにされ、憧れられ、多くの人びとに感謝される時代となったのです。
いよいよ、"質問型営業"が必要な時代になってきました。
商品・サービスの説明を上手くしようとしても、お客さまが望んでいなければ 意味がありません。大事なのは、お客さまの「本音」・「欲求」を引き出すことです。
その為に必要なのが、この"3つ"の『言葉』なのです。
それが…
◆「なぜ?」
◆「たとえば?」
◆「ということは?」を会話に取り込んで、お客さまに聞いていけば、新人でも3ヶ月で 「トップセールス」になれると言われています。
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