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【代表の人物像&体験談!】「コロナ禍は、大学生の『就職活動』に どう影響を与えているのか?」

今日は、concan代表が思う「2022年卒の採用状況と、コロナ禍に於ける『就活』のあり方」について書いてみます。

~副題:コロナ就活の重要キーワードは「ジョブ型雇用」と「人生100年時代」!~



「厚生労働省」と「文部科学省」の調査によると、2021年卒の4月1日時点での就職率(内定)は、96.0%と、前年 同時期に比べて2.0ポイント低下しています。

この数字は、1997年の調査開始以来、「リーマン・ショック後」の2010年卒に次ぐ 過去2番目の下落幅でした。


「リーマン・ショック後」の10年卒は、3.9ポイント減、その時ほどの落ち込みではありません。メディアでは、『就職氷河期再来』と煽っていますが、データを分析すると、最終的な就職内定率は減っておらず、「コロナ」の影響は限定的です。しかし、「コロナ禍」で 大きなダメージを受けている『サービス業』や『観光関連業』、『航空業界』など 一部の『運輸業』『飲食業』などは、採用を大幅に減らしたり、中止したりしています。また、学生は「コロナ禍」で孤立した『就活』をせざるを得ず、精神的なダメージも大きかったと言われています。


月ごとの就職内定率は、就職活動、採用活動のプロセスに影響が出ています。21年卒は、20年5月から内定率の伸びが鈍化し、その後は 対前年比マイナスで推移し、3月の卒業時点で ようやく 0.7ポイント上回っています。

20年春から夏に掛けては「緊急事態宣言」などで就職活動も止まってしまい、秋から21年3月に掛けて上がっています。一方、22年卒の就職内定率は、7月時点までのデータでは 鈍化することなく推移しています。


「コロナ禍」で進んだ『オンライン採用』に関しては、学生も企業も 急遽 対応が求められた21年卒を経て、22年卒はスムーズに進んでいます。22年卒では、『対面』と『オンライン』の棲み分けが進んでいます。最終面接以外は、『オンライン』という企業が多く、グループワークも『オンライン』で行うケースが増えています。「コロナ禍」も2年目になり、学生も企業も 慣れてきています。一方で、学生を見ると、昨年1年間『オンライン講義』が続いたことで 気持ちが落ちてしまい、いざ 就職活動となっても「やる気が起きない、次の目標を探せない」といった学生もいます。


『就活』をする学生は、社会の状況を把握し、市場を読み解くことが必要です。最近 DX(デジタルトランスフォーメーション)という"言葉"が よく聞かれますが、今は デジタル技術の進展によって、すべての産業で「構造変化」が起きていて、企業は 対応が求められています。例えば 銀行であれば、「ネットバンキング」など ITの導入によって 支店の"統廃合"が進んでいます。この結果、「3大メガバンク」の新卒採用は、16年が"ピーク"で、毎年下がり続けています。そうした状況で、コロナが決定打になったのです。


更に、世界市場で圧倒的な存在感をもつ「GAFAM」(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)などの企業に比べ、日本企業の存在感が薄くなっています。

「平成元年の世界時価総額ランキング」では、上位50社中 32社は日本企業で、更に トップ5を 日本企業が独占していました。しかし 平成31年になると、上位50社に入った日本企業は「トヨタ1社」のみです。就活生は、世界と大きな差が生まれている現状を把握した上で、新たな分野、成長企業を探すことが重要です。これは、学生だけでなく、大学の教職員にも 言えることです。


先行きが不透明で不安を感じがちな"今"、社会に求められる「人材」になる為には、学生時代に「どんな"力"を身に付ければいいのか?」


それは…

"今"は、100年に 1度起こる変化が、毎年 起きているような時代です。社会に求められる『像』に 自分を当てはていくのではなく、変化する時代に 向き合い、これまでを 一旦 "リセット"して、これからの社会を「デザインする力」が必要になると言われています。「コロナ禍」によって抱いていた『夢』が破れた人も多いと思いますが、今後は 「新しい分野」が必ず生まれてきます。「新しい社会」を創る気持ちで、『就活』に取り組むことが必要な時代になったのです。



◎と言うことで…

「コロナ禍は、大学生の『就職活動』に どう影響を与えているのか?」と題して書いてきましたが、ここからは「働き方改革」をベースに、今後の『就活』の"キーワード"となる「ジョブ型雇用」と「人生100年時代」について考えてみます。


「人事戦略」と「経営戦略」の一体化は、今後、『Withコロナ』や『Afterコロナ』の新常態(ニューノーマル)が定着していく中で、多くの企業に広がっています。

これと連動するのが、政府が推し進めている「働き方改革」の動きです。既に 2018年、「働き方改革関連法」が成立し、2019年4月から 施行が順次始まっています。

これによって、「残業規制」や「同一労働 同一賃金」などが 実施され始めた処に「コロナショック」が重なりました。


今や、「残業削減」どころか「リモートワーク」が当たり前になっています。かつて、「リモートワーク」は、"ワークライフバランス"の為の施策と位置づけられていましたが、大手企業を中心に、「出社するのが例外、『リモートワーク』が標準」という企業が増えています。しかし、「リモートワーク」には『問題』も指摘されています。社員 それぞれの「仕事」の『役割』や『分担』が明確になっていなければ、日々の進捗管理が難しく、評価もし難いのです。同じことは、「働き方改革」の一つである「同一労働 同一賃金」の導入でもいえます。何が“同一労働”なのかが明確になっていないと、『評価』や『待遇』で混乱が生じ易いのです。


つまり、今 進んでいる「働き方改革」では、これまで 曖昧だった「仕事」の『役割』や『分担』を明確にすることが必要になっています。これは、所謂 「ジョブ型雇用」に通じるのです。「ジョブ型雇用」は、欧米で 一般的な雇用スタイルで、個別の「職種・職務」(ジョブ)を"定義"し、その「ポジション」に相応しい『人材』を社内外から募集するものです。

中途入社は、勿論 新卒についても「ジョブ型」で採用するのが一般的です。欧米企業の『インターンシップ』も、新卒を対象にした「ジョブ型雇用」の為の"研修期間"という位置づけられています。


「ジョブ型雇用」では、"キャリア形成"は『個人』が 自分で考えなければならず、企業を移りながら、特定の「職種・職務」(ジョブ)に於ける『経験』や『スキル』を積み重ねていかなければなりません。「ジョブ型雇用」と比較されるのが、「メンバーシップ型雇用」です。これは、従来の「日本型人事システム」と ほぼ同じです。「終身雇用」(長期雇用)を前提に 特定の企業に入社し、様々な業務をローテーションしながら、その企業に於いて 必要な『スキル』や『経験』を身に付けていきます。また、「年功序列」によって、長く働けば働くほど 待遇は良くなりますが、他の企業でも通用する『人材』になるかどうかは『別問題』です。


欧米の「ジョブ型雇用」では、特定の「職種・職務」(ジョブ)がなくなれば、担当者は"解雇"されるのが一般的です。しかし、"解雇"されたとしても、一定の『スキル』と『経験』を積んだ『人材』であれば、他の企業で 同じような「職種・職務」(ジョブ)を探すことは、そう難しいことではありません。日本では、こうした「会社都合」での"解雇"は厳しく制限されていて、欧米のような「ジョブ型雇用」は難しいという意見もあります。しかし、日本でも、社員ごとに「業務」の内容を明確化し、『評価』や『処遇』と連動させる「役割型雇用」は可能で、既に 『地域限定職』や『育児・介護』による時短勤務といった形で取り入れられている"ケース"もあります。


「ジョブ型」が良いか、「メンバーシップ型」が良いかではなく、それぞれの企業が「ビジネスモデル」の変革などの「経営目標」を達成する為に、必要に応じて、それぞれの「人事戦略」を組み立てなければなりません。それが、「経団連」の提唱している「自社型雇用」ということです。


『採用』や『雇用』などについて企業の「人事戦略」が変わりつつあるということは、『個人』にとっても重要な意味を持っています。これからは「キャリアのパーソナル化」「キャリアの自立」が求められるということです。それに関連して、もう一つ 忘れてはならないのが「人生100年時代」の到来です。

ロンドン・ビジネススクールの「リンダ・グラットン氏」の著書『ライフシフト』によれば、2007年に アメリカやフランスで生まれた子どもの半分は、少なくとも『104歳』まで生きると述べています。日本の子どもは 更に 長寿で、『107歳』以上まで生きる確率が『50%』あるとしています。

これまでの「人生モデル」では、「生まれてから高等教育」を終えるまでに 約20年、「社会に出て働く期間」が40年、「リタイアした後の余生」が20年という"3ステージ"で考えるのが一般的でした。


しかし、実際に『100年』生きる時代になると、"3ステージ"のモデルは 当てはめられません。特に、「少子高齢化」が進むと、現在の「社会保障制度」を維持することが難しくなります。「公的年金」の給付水準が下がれば、働く期間が延びることは避けられません。


『就活』をしている大学3年生は、将来、働く期間が「40年」ではなく「60年」くらい働かなければなりません。

こうした流れをどう受け止めるか。自分の『能力』や『スキル』を積み上げ、成長を続ける"チャンス"と捉えるべきです。

実際、「仕事」などを通じて社会との関わりを続ける「高齢者」の方が、肉体的にも精神的にも健康を維持し易いと言われています。


しかし、長く働くには、特定の『分野』や『職種』での『経験』と『スキル』を磨き、「雇用される能力」=「エンプロイアビリティ」(Employability)を高める必要があります。

そう考えると、『就活』は その後の「長いキャリア」の入り口に過ぎないのです。「キャリア」を"山登り"に例えると、目指すべき"頂上"は 一人ひとり異なり、その"道のり"は長いのです。"頂上"へ至るルートを一つに限る必要はなく、途中でルートを変えたり、一旦 休んだりする事もあり得ます。


「厚生労働省」のデータでは、2018年3月卒業者(大卒)で、3年以内の離職率は「32.0%」、3人に1人に達しています。今後は、離職率の高い低いではなく、「何のために、就職後3年以内に離職するのか?」という中身が重要になります。また それゆえ、『就活』での「判断」と「選択」が問われることになります。大学や社会人として 20代で身に付けた『能力』や『スキル』が、一生通用する時代ではないのです。30代 40代で学び直し、そこで また「新たなキャリア」の舞台に挑戦することも普通になっていきます。「100年の人生」を見据え、どのような「キャリア」を組み立てるのか、どのような「働き方」をするのか、そうしたことを「学生」だけではなく、「社会人」も含めて 一人ひとりが考える時代がきています。

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